塩コーヒーでドリカレ

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2017 [2017年01月11日 01時00分]
「ドリカレ」とは何か? 《好きなフレーバーをドリップしてつくるカレーメシ。それが、「ドリカレ」。コーヒーを淹れるように、カレーメシを楽しもう》(ドリップカレーメシWebサイト)…何だ、そりゃ? 日清食品は‘レンチン’(電子レンジ加熱)の商品だった「カレーメシ」を一新して、2016年8月29日発売からレンチン不可の湯かけ調理に変えた。これに批難の声があがる中で、「湯かけ調理の新バージョンだからこそ」を狙ったプロモーションが「ドリカレ」というワケだ。
 塩コーヒーでドリカレ (1) 塩コーヒーでドリカレ (2)
 《いよいよカレーにも“第3の波”が到来! バリスタが淹れるていねいな
  一品 “ドリップカレーメシ” を提供します (略)通常湯かけ調理で召し
  上がっていただく「カレーメシ」を、「DRIP CURRYMESHI TOKYO」
  ではコーヒーやかつお節、ジャスミン茶などを一品ずつ丁寧にドリッ
  プして提供します。》 (日清食品ホールディングス株式会社 プレスリ
  リース/Webサイト『PR TIMES』 2016年11月1日)
 
じゃあ、私も「ドリカレ」に挑もう。だが、《第3の波》っぽくコーヒーに拘るのは、まっぴらごめんだ。もっと面白くて美味しく挑みたい…そうだ! ドリップカレーメシにコーヒーだけでなく塩を使おう。エチオピアではコーヒーに塩を入れて飲む人がいるし、バルザックはもちろん、「定年退食」の主人公もコーヒーに塩を入れて飲んでいた。《コーヒーに塩を加えるカリブ地方の飲み方を再現》と称して「ソルティ アイス カリビアンスタイル」という缶コーヒーもあった。海水で洗ってから焙煎した「北前珈琲」ってのもあるらしい。コーヒーに塩の取り合わせは妙である。やってみよう!
 
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コロンビアのコーヒー生豆を、摂氏約50度の食塩水(濃度3.5%)に浸して3日間放置、その後、半日間の天日干しをしてから3日間の陰干し。かなり塩分が含浸した状態でカラカラに乾いた風合い。これをポップコーンメーカーで熱風焙煎する。約3分15秒経過でサーモスタットが効いて焙煎終了。何故だか焙煎中はキャラメル香が強く匂ったし、焙煎の深度以上に色が濃く仕上がった。…ん? 焙煎した豆の表面にモコモコした腫瘤が多数できている。バケモノだ! バケモノを作っちまった!(笑) どうしてこうなるのか? また解くべき謎が増えた。豆ごとガリリと齧ってみる…しょっぱい。この時点で、もう塩コーヒーだ。
 
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そうだ、コーヒー飯を炊こう! 約2年前に川島明がTwitterで缶コーヒーで炊く「コーヒーご飯」の件をつぶやいた時には仕上げにごま塩をかけていたが、私の焙煎した塩コーヒーで炊けば、きっとそのままイケる。焙煎した塩コーヒーの豆を挽いてペーパードリップで抽出した液を使い、石川県産の「ゆめみづほ」を炊く。炊き上がりの芳ばしさはすぐに消えていくが、うっすらとした塩味がコメの甘みとコーヒーの苦みをつなげていてイイ感じだ。握り飯にしてみる…ゲテモノにしては存外食える。以前に挑んだ「コーヒーと米と生卵」は‘無の味’だったが、もしかすると、このコーヒー飯を使えば…いかんいかん、本来の試行である「ドリカレ」に挑もう。
 
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「ドリカレ」スタート! 《コリアンダーをはじめとしたスパイスに、ココアを隠し味に使用することで、深いコクが感じられるカレーに仕上げました》(日清食品グループWebサイト)という「カレーメシ ビーフ」のカップの上に、クリスタルドリッパーを置いてペーパードリップで抽出。塩コーヒーの豆はさらに粗挽きに、注湯の温度は高めにする。抽出液がドリップするにつれてカレーの臭いが強烈に漂ってきて、コーヒーの「ドリカレ」なのかどうかもわからない。大丈夫か?(笑) 3分近く時間をかけて抽出して、さらに蓋を閉めて3分半ほど待つ。ヨシ、食べよう。コーヒー豆から出た塩分で味は濃くなったが、おぉ、《隠し味》のハズのココアの香りを甘く引き立てながら、辛さにも調和しているコーヒーの香味…ゲテモノにしては存外食える。
 
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「ドリカレ」を食した後、松屋コーヒー本店で買ってきたサンミッシェルのプチブールと自家焙煎したヤンニハラール・モカのカフェオレを味わいながら想う。日清食品がドリップスタンドでコーヒーを抽出して、ネスレ日本が木製ピタゴラ楽器でクリスマス催事をして、東京茶寮が日本茶をカウンターでハンドドリップする時代だよ。そのうち、和菓子屋がドリップスタンドで「コーヒーぜんざい」を作る店を出したり、コーヒーチェリーでジュースバーを開くコーヒー屋が現れたりするだろう。コーヒーを‘そういうもの’でしか捉えられない、不憫な連中だ。私は、存外食えるゲテモノで遊びながら、コーヒーは‘どういうもの’なのかを考え続けてみよう。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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