街を走ろう もみぢ篇

ジャンル:スポーツ / テーマ:ジョギング・ランニング / カテゴリ:走の記:日常編 [2016年11月25日 01時30分]
《時は秋、日は真昼、大気澄み、紅葉色づき、百舌鳴きて、神々そらに知らしめし、すべて世は事もなし。かつてはそういった時代もあったのだ。けれども、いまは、すべてがただ、束の間のうちに過ぎてゆく》と長田弘は言う(「いちばん静かな秋」/『奇跡 ─ミラクル─』 みすず書房:刊)。秋の葉の色づきを確かめながら、自分の足で街へ行こう。街へ走り、街を走ろう
 
 街を走ろうもみぢ (1) 街を走ろうもみぢ (2) 街を走ろうもみぢ (3)
2016年11月20日、昼過ぎに自宅を出て、薄曇りの秋空の下を南南西へ走る。庄内川を水分橋で渡り、矢田川を三階橋で渡り、御用水跡街園の並木道の落ち葉を踏み、名城公園の北園へ。ところどころの紅葉・黄葉を眺めながら園内のジョギングコースを一周(約1.3km)、途中で御深井(おふけ)池を挟んで名古屋城を見る。南へ進み、テレビ塔を見上げながら久屋大通公園の枯れ葉を踏んで駆け抜ける。大須商店街ふれあい広場まで走って、約15kmを約2時間(信号待ちと撮影を含む)の‘街走り’を終了。「やっとかめ文化祭」の演芸を観て、松屋コーヒー本店に寄って、帰路は地下鉄と名鉄電車で。
 
 《日の光が薄柿色に降ってくる 秋の日の午後三時。街の公園のベンチに、
  幼女のような老女が二人、ならんで座って、楽しげに、ラッパを吹く小天
  使みたいに 空に、シャボン玉を飛ばしていた。天までとどけシャボン玉。
  悲しみは窮まるほど明るくなる。秋の空はそのことを教える。》
  (長田弘 「空色の街を歩く」/『奇跡 ─ミラクル─』 みすず書房:刊)
 
 街を走ろうもみぢ (4) 街を走ろうもみぢ (5) 街を走ろうもみぢ (6)
2016年11月23日、昼過ぎに自宅を出て、快晴の秋空の下を南南東へ走る。国道302号線を庄内川大橋を渡り、茶臼前から翠松園の住宅地を北へ駆け抜けて、小幡緑地の本園へ。走行を停止して、ところどころの紅葉・黄葉を眺めながら園内を歩いて散策、途中で緑ヶ池のカモを相手に遊び、芝生広場の老人を相手に話す。
 
 街を走ろうもみぢ (7) 街を走ろうもみぢ (8) 街を走ろうもみぢ (9)
再始動、南へ進み、矢田川を小原橋で渡り、香流川を新屋敷橋で渡り、銀杏並木の落ち葉を踏んで平和が丘を駆け抜ける。星ヶ丘交差点まで走って、約17kmを約2時間20分(信号待ちと撮影を含む。小幡緑地の園内散策は除く)の‘街走り’を終了。星が丘門から東山動植物園へ入る。園内でもみぢ狩り、いや、その前に移動販売車でオムそばを買って噴水ショウを見ながら食べる。
 
 街を走ろうもみぢ (10) 街を走ろうもみぢ (11) 街を走ろうもみぢ (12)
陽が沈んで夜来たり、2013年から始まり今年で4回目となる「紅葉ライトアップ」を初めて観る。夜風に揺れる紅葉は照明で輝いて、妖しく美しい。《一つ一つがおそろしいほど精細なすべての、かけらの、いっさい間然するところがない集合が、秋なのだ。一つ一つのうつくしいかけらがつくる秋のうつくしさ》と長田弘は言う(「いちばん静かな秋」)。だが、街の中の夜の植物園で輝く‘もみぢ’がつくる美しさは、イルミネーション(電飾)のそれと同じで、《いまは、すべてがただ、束の間のうちに過ぎてゆく》間然するところばかりの集合の秋なのだ。帰路は地下鉄と名鉄電車で。
 街を走ろうもみぢ (13) 街を走ろうもみぢ (14) 街を走ろうもみぢ (15)
 
街を走る、ゆえに街あり。人は走る、ゆえに人あり。そういう思いをなくしたくない。街走りを楽しむことができるなら、そういう自分はまだ信じるに足るかもしれない。秋の葉の色づきを確かめながら空を見あげると、気持ちが開けてゆく。そういう秋が街に来ていた。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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