やっとくっさめ

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2016年11月14日 23時30分]
前週に「やっとかめ文化祭」の「芸どころまちなか披露」を円頓寺商店街で観た者でござる。この度は名古屋駅近くで、やっとかめ(久しぶり)どころかまたも披露すると承ってござる。さては油断のならぬ事でござるによって、再び訪ねて観てみようと存ずる。
 
 やっとくっさめ (1) やっとくっさめ (2) やっとくっさめ (3)
2016年11月12日、KITTE名古屋の1階アトリウム、持参した毛布を敷いてどっかと座り、「芸どころまちなか披露」の開始を待つ。来る途に鶴重町の川口屋で買った和菓子(亥の子餅・紅葉狩り)を食べながら、工藤英記が隈取を施し衣裳を着て伊藤景清へと仕上がる様を見る。
 
 やっとくっさめ (4) やっとくっさめ (5) やっとくっさめ (6)
まずはストリート歌舞伎、演目は「悪七兵衛景清」。《平家没落後、縁あって熱田の地に隠れ住んだといわれる》(名古屋市教育委員会)などと譎詐を掲げている景清社が名古屋にあることからも、これを企画したのだろう。総じて俗っぽい演出、だが気楽でまぁまぁ。小野姫への拷問の段は、《はだかで拷問と井沢先生の台本に書いてあるのじゃ、観念せい》とショボい人形劇で会場の笑いを誘っていたが、ここは生身の上田愛が演じてほしかった。
 
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「悪七兵衛景清」がハネた後、企画・原案の井沢元彦氏と脚本・演出の西川千雅氏が登場。井沢氏は「はだかで拷問は原案にない」と弁明したが、これは‘逆説’であろう。次は端唄(華房流華の会/華房真子・華房小真)。さらになごやうた(水野詩都子・蟹江しほ・蟹江礼子)。足が痛くなってきたので座を離れて小用や喫煙、2階から見下ろしながら唄を聴いて座に戻る。
 
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最後は、和泉流山脇派(狂言共同社)による辻狂言。演目は「膏薬煉」、シテの都の者を佐藤友彦、アドの鎌倉者を今枝郁雄が演ずる。この演目は身どもが望むところじゃ、一段とよかろう。奉書紙を鼻に付けて互いに吸い戻しねじ歪めしゃくり引いたれば、観客一度にどっと笑わせられた。そうであろうとも、さらば「理屈と膏薬はどこへでも付く」という。「狂言プチ体験」のお題は「くっさめ」、観衆皆で声を合わせて「くっさめ」。
 
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歌舞伎・端唄・なごやうた・狂言と「芸どころまちなか披露」の4演を観終えて、ジェイアール名古屋タカシマヤの催事「おいしい毎日」に出店している「ミカフェート」のブースへ。ホセ(川島良彰氏)たちと少談しながらコーヒー(魔女の森の果実)を飲む。KITTE名古屋へ戻って、「エリックサウス」でミールスを手食する。帰宅後、自分で淹れたコーヒーと娘が焼いたマドレーヌを合わせて、再び川口屋の和菓子を味わいながら思う…「悪七兵衛景清」に「膏薬煉」、そのいずれも「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」。いや、もっと気楽に行こう。 ♪ そいつはどいつだ どどいつどいどい 浮世はさくさく ♪ ん? さては「やっとかめ」じゃなくて「やっとくっさめ」かな。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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