やっとうさぎ

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2016年11月06日 01時30分]
2016年11月5日、遅い朝に2杯目のコーヒー(オーストラリア・マウンテントップ)を喫しながら新聞を読んでいると、知己の近藤マリコ氏が稿を寄せていた。氏がディレクターを務める「やっとかめ文化祭」の紹介だ。2013年に始まり今般で4回目の「やっとかめ文化祭」、過去3回の参加者数は30130人→45050人→54080人と、出演者数は550人→1050人→1280人と伸張している(開催報告による)。
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 《中心になったのは、名古屋で育まれた和泉流狂言を都市の路上で公演す
  る「辻狂言」で、伝統と格式の芸能を民衆の雑踏のなかに降下させるとい
  う冒険をやっていただきました。都市の騒音と民衆の密接する視線に包囲
  された狭い空間で演じられた狂言師の芸は、逃げもごまかしも効かない緊
  張感のなかで演じられましたが、観衆から沸き起こった掛け値のない爆笑
  が、「名古屋は狂言のまちだ」という高らかな宣言に聞こえました。》 (茶谷
  幸治メッセージ/2013年「やっとかめ文化祭」開催報告)
催事の2回目まで総合プロデューサーだった茶谷幸治氏はこう言っていた…じゃ、辻狂言を観に行こう。いつ行くか? 今でしょ! どう行くか? 走ってでしょ!
 
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昼過ぎに自宅を出て、約12kmを約1時間25分(信号待ち含む)で走り、名古屋の円頓寺に到着。「ブクマ古本市」を覘きながら円頓寺商店街を散策。ナゴヤ座の東隣の路上が会場。辻狂言の前に、同じ「やっとかめ文化祭」の「芸どころまちなか披露」のプログラム、たなかつとむの三味線ライブ(兼漫談?)を立ち聴きしながら待つ。
 
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定刻を過ぎて、和泉流野村派(野村又三郎家)による辻狂言の始まり。演目は「寝音曲」、シテの太郎冠者を松田髙義、アドの主人を野村又三郎信行が演ずる。小さなステージを人垣が幾重にも囲む人混みで盛況(?)、その隙間から覗いて観る…当に辻狂言だ。松田髙義による寝声の謡いはやや枯れてはいるが音が好い。
 
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ん? 最後に太郎冠者は起きたまま謡うが、舞が無いまま叱られて終わり。野村派(野村又三郎家)の流儀はこうなのか? 演じた後のインタビューで感想を訊かれた野村信行曰く、「これほど劣悪な環境で演ずることもないし、慣れない」と…いや、辻狂言だし(笑)。「狂言プチ体験」のお題は「兎」、観衆皆で声を合わせて「ウサギじゃ」。商店街の東端から、約2kmを約14分(信号待ち含む)で走り、白川公園へ。
 
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催事「サイエンス&アートフェスティバル」に出店している「cafebus non」でナッティーキャラメルラテを飲むこと、2年連続。名古屋コミュニケーションアート専門学校の生徒による「Culy's Cafe」の出店スタンドにも寄って、ディスカバリー焙煎機で自校焙煎(?)したコーヒー(エチオピア・レケンプティ・ネゴショ)を飲む。栄まで歩いて、「やっとかめ文化祭」の「尾張の和菓子ものがたり」で限定復刻の竜田流しを求めて「両口屋是清」(栄店)を訪ねたが売り切れ、残念。
 
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地下鉄と名鉄を乗り継いで帰宅後、「ブクマ古本市」で300円で入手した『コーヒーの知識』(石光季男:著/海文堂:刊/第二版 280円 1958年)を読みながら謡う…「あの山からこの山へ 跳んできたるは何じゃるろ 頭に二つ ふっぷっと 細うて 長うて ぴんと跳ねたを ちゃっと推した ウサギじゃ」。ん? ちゃっと推した、さて「やっとカメ」じゃなくて「やっとウサギ」かな。《名古屋は狂言のまち》なのか存知ないが、「やっとかめ文化祭」という催事それ自体が狂言回しなのであろう。なかなか。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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