秋 さざめき遊ぶ

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2016 [2016年10月13日 05時00分]
♪ 蜻蛉とびかふのどけき日和 わらぢ脚絆に軽くいでたち 野べに山べにさざめき遊ぶ ああこの秋 心地よや ♪(尋常小學唱歌 第六学年用 第九『秋』:1914年)…などと歌いながら、の夕べ夜べにコーヒーで遊ぶ。
 
2016年10月11日にコーヒーでさざめき遊ぶ。
 秋 さざめき遊ぶ (1) 秋 さざめき遊ぶ (2) 秋 さざめき遊ぶ (3)
美濃太田へ電車で行って、「コクウ珈琲」でネパールのカレンダーラを喫しながら篠田康雄氏と談議。2駅戻って鵜沼の駅前にある焼きとん屋の「つたや」へ。待ち合わせた樋口精一・中川正志・長屋幸代の3氏に合流して、‘昭和’な店でビールに焼酎に焼きとん各種にコーヒー談議。4人で電車に乗って移動、樋口さんの自宅で2次会に突入。勝手にジンやウォッカで酒盛りしていると、マネージャ(樋口美枝子氏)が帰ってきて、珍味に和え物にサラダに蕎麦に天ぷらなどが卓に並び、ありがたく平らげながら酔っぱらいのコーヒー談議。中川さん長屋さんと3人でマネージャに駅まで送ってもらう。コーヒー屋との秋の夜の酒宴に遊んだ。
 
2016年10月12日にコーヒーでさざめき遊ぶ。
 秋 さざめき遊ぶ (4) 秋 さざめき遊ぶ (5)
岡崎で美術展示を観た後に西尾へ車で行って、フレーバーコーヒー中川正志氏のUstream番組「週刊フレーバー」に出演。今般は「帰山人の珈琲とワインと私」。本番前は大きな布フィルターを使って‘なんちゃってヨシタケコーヒー’ドリップを中川さんに挑ませたり、私の焙煎したタンザニアを自分でネルドリップして遊ぶ。番組は中川正志・長屋幸代・松本直樹の3氏に囲まれて、「コーヒーとワイン その類似と相違」を掲げて喋る。本番後も喋りっ放し。(以下は、レジュメの文言)
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1.コーヒーはワインに憧憬する。
コーヒーソムリエと名乗りたい。アロマチャートやフレイバーホイールを飾りたい。テロワールやミクロクリマを語りたい。
《コーヒーはワインに匹敵する農産物なのに、その価値がまだ十分に発揮できていない》、《コーヒー文化をワイン文化と同じ地位に上げる》by川島良彰。
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2.コーヒーもワインも歴史は100年ちょっと?
ワインの始まり…新石器時代(約紀元前5千年)/コーヒーの始まり…早くても12世紀ごろ。
《1500年頃には、古いボルドーのワインは1樽わずか6リーヴル・トゥルノワにすぎなかったのに、上等の新酒が1樽50リーヴル・トゥルノワもした》byフェルナン・ブローデル。
現代の生産や流通や飲用につながる歴史は、ワインもコーヒーも思っているほど古くない、せいぜい100年ちょっと。
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3.それは2つのヴァスタトリクス(破壊者)から始まった。
Hemileia vastatrix(コーヒーサビ病菌)…コーヒーさび病パンデミック。1867年にスリランカで発生。1888年にインドネシアへ到達。アラビカ壊滅。対策はロブスタ。影響は20世紀初頭から品質と香味の低級化。
Phylloxera vastatrix(ブドウ根アブラムシ)…フィロキセラ禍。1863年にフランス南東部ローヌで発生。約10年でフランス全土へ、約30年でヨーロッバ全土のブドウ畑へ到達。ヴィニフェラ壊滅。対策はルペストリスやリパリア。影響は19世紀終盤から変造や偽造のワインが横行。
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4.そして2つのワイン革命が生じた。
アペラシオン制…1911年にシャンパーニュで暴動、法定境界化。「ブルゴーニュ名酒生産者擁護連盟」がネゴシアンを告訴。1935年にA.O.C.(原産地呼称統制)を管理する国立委員会が設立(現:I.N.A.O.)。地域・品種・度数・収穫量・栽培・剪定・醸造・熟成・試飲検査に規定。イタリアへ1960年代、スペインへ1970年代に波及。
ドメーヌ元詰め…それ以前は全量ほぼネゴシアン製でほぼブレンド品。英国王室御用達2つのラプソディ(ブルマンは借用で本物/シャトーラフィットは実用でエルミタージュ入り偽物)。1920年代末にフィリップ・ド・ロチルドが元詰め開始(但し、ムートン・カデの曰く付き)。元詰めの普及は1960年代、好景気とインフラ整備で。
コーヒーのシングルオリジン化やダイレクトトレード化は、ワインのアペラシオン制とドメーヌ元詰めに類似か相違か?
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5.たかが100年、されど100年。
迎合の単一品種主義…カベルネ・ソーヴィニョンとシャルドネの蔓延、《適種が適地に植わっているか、ということではない》、《ワインのフランチャイズ化(アメリカ化)》byマット・クレイマー。では、ゲイシャやパカマラはどうか?
1960年代からクローンの選別とカタログ化に着手、U.C.デービス校のハロルド・オルモが貢献した。U.C.デービス校は2014年にコーヒー学部門を新設(アドバイザーに川島良彰)。コーヒーもワインも、フランス主導からアメリカ主導へ。
たかが100年ちょっとの歴史で、壊滅寸前から復興させて生産地を新興させて市場を喚起したことは、コーヒーもワインも同じ。されど100年ちょっとの歴史で、歪んだ格付けが生じて偽装と扇動が横行して真正の香味が失われていくことも、コーヒーもワインも同じ。
ワインもコーヒーも思っているほど古くない、だから未来も思っているより早く変わる、変えられる。
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6.コーヒーはワインと訣別する。
ワインがワインであるための発酵、コーヒーがコーヒーであるための焙煎。
コーヒーがマロラクティック発酵を追いかけてどうするの?
「コーヒーはワインじゃない! コーヒーはコーヒーだ!」by鳥目散帰山人
 
「蜻蛉とびかふのどけき日和 コーヒー話題に軽くいでたち 美濃に三河にさざめき遊ぶ ああこの秋 心地よや」…尋常にコーヒーで‘さざめき遊ぶ’こと、気概を感じて楽しむこと、清福である。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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