ボケモンナーレ 其の参

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2016年08月22日 01時30分]
今般が3回目の「あいちトリエンナーレ」では、初めて豊橋地区が会場に加わった。豊橋市美術博物館が催す「トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展 明日の日本画を求めて」は、「あいちトリエンナーレ」より11年も前(1999年)から始まっている。豊橋に「あいちトリエンナーレ」は要るのか? 「呆け者なぁれ」(ボケモンナーレ)じゃないのか…よし、呆け者(ボケモン)GOだ!
 
2016年8月21日
「あいちトリエンナーレ2016」 (PLAT会場/水上ビル会場/豊橋駅前大通会場)
 
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約半額の‘お得なきっぷ’を利用して名古屋から新幹線で豊橋へ。駅のデッキでポケモンGOに熱中している邪魔な中年オヤジを蹴り倒して、穂の国とよはし芸術劇場PLATへ。(名古屋市美術館の時と同様に)屋外でジョアン・モデの〈NET Project〉に紐を結び加えてから、館内へ。大巻伸嗣の〈重力と恩寵〉、この巨大な光る壺は夜に観たいなぁ。
 
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遺跡の出土品から現代の絵画や工芸やインスタレーションまで鳥尽くしのコラムプロジェクト〈鳥の歌-メッセンジャーの系譜学〉が楽しい…‘鳥エンナーレ’だ! PLATを出て、牟呂用水を暗渠にして建てた約800mに渡る既存不適格建築物群の水上ビル会場へ。この老朽ビル群では「壁面アートトリエンナーレ」が催されている。豊橋に「あいちトリエンナーレ」は要るのか?
 
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4階建ての水上ビルの一軒分を屋上も含めて丸ごと小鳥の棲み家にしたラウラ・リマの〈Fuga(Flight)〉、ブンチョウにジュウシマツにコキンチョウ、飛び回る小鳥だらけ、これが観たかった…‘鳥エンナーレ’だ! イグナス・クルングレヴィチュスのサスペンス(?)なAVインスタレーション〈INTERROGATION〉、椅子から転げ落ちそうに笑った、極上の短編喜劇だ。豊橋駅前大通会場へ。はざまビル大場で、レアンドロ・ネレフの持ち込んだ‘Nave Do Som’(音の船)に乗ってゴキゲンDJ気取り。
 
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ウェンデリン・ファン・オルデンボルフの映像作品〈From Left to Night〉が素晴らしい。開発ビルへ。だいぶ観疲れてきたからか、日本人の作品は面白くない。ニコラス・ガラニンの〈God Complex〉はイイなぁ。…ん? ハーバード大学感覚民族誌学ラボの作品は、底引網漁を活写した映画『リヴァイアサン』(2012年)じゃないか、これは観る! おぉ、カモメの群れがウジャウジャ飛び交う…‘鳥エンナーレ’だ!
 
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けど疲れた、大勢の呆け者もつかまされたから。『能町みね子の純喫茶探訪 きまぐれミルクセ~キ』(オレンジページ:刊)で知った「喫茶フォルム」に寄って休憩、当然にミルクセーキを飲む。《店の奥でしっかりシェイクする音が聞こえます。比較的サラッとした味わいで、チェリー入り。うれしい》(前掲書)…その通りだ。うれしい。
 
豊橋地区の「あいちトリエンナーレ」は、映像作品にイイものがあったし、何よりも‘鳥エンナーレ’で好かった。だが、豊橋は国内シェア7割を誇る日本一の養鶉地だろ? ウズラを登場させても好かったんじゃないか?
 
 《若い者が何か前衛をやるつもりで、しかしもうだいたいのことは前の人がやっ
  ているので、考えたあげく画廊を暗くして、床に籾殻を敷きつめて、そこにウ
  ズラをたくさん放したのだ。そういう個展をしたのである。前衛もいろいろ頭を
  使って大変だ。》 (赤瀬川原平 「朝早くウズラが文学散歩をしているという噂
  の山道」/『科学と抒情』 青土社:刊 1989年)
 
ウズラの‘鳥エンナーレ’にでもしなければ、豊橋に「あいちトリエンナーレ」は要らないだろう。豊橋で観た「あいちトリエンナーレ」が「創造する人間の旅」だったのかどうかは不明だが、‘想像する呆け者の旅’にはなった…そう笑いながら復路の新幹線に乗った。まだまだ「ボケモンナーレ」は続く…
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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