ボケモンナーレ 其の壱

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2016年08月14日 23時30分]
私は「世界デザイン博覧会」(1989年)や「愛・地球博」(2005年)を観ていない。開催に反対していたからだ(今でも謗っている)。同様に、「あいちトリエンナーレ」の第1回(2010年)を観たのはごく一部、第2回(2013年)は全く観ていない。開催に反対していたからだ(今でも謗っている)。だが、第3回の「あいちトリエンナーレ」は謗ったままで観てみよう。そこには、呆け者(ボケモン)が居そうだから。大勢の呆け者をつかまえられるかもしれないから。私も呆け者だから。「あいちトリエンナーレ」を観て「呆け者なぁれ」(ボケモンナーレ)…よし、呆け者(ボケモン)GOだ!
 
2016年8月13日
「あいちトリエンナーレ2016」 (愛知芸術文化センター)
 
 ボケモンナーレ (3) ボケモンナーレ (1) ボケモンナーレ (2)
テーマは「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」だというので、会場まで短い‘旅’をしよう。炎天下を自宅から南南西へ約11kmを名古屋テレビ塔まで走る(所要約1時間37分)。オアシス21でポケモンGOに熱中している連中をかきわけて、熱中症気味のまま愛知芸術文化センターへ。屋外の喫煙所で一服して、汗が引いたところで館内へ。
 
 ボケモンナーレ (4) ボケモンナーレ (5) ボケモンナーレ (6)
まず地下2階。鳥は廻るが‘サライ’(宿)にしては交易の臭いがしない森北伸の作品。ツクロッカは‘Locus Faber’(創造する場所)がちょろっかじゃないのか? 12階へ。ダミコルームのアートティーチングトイで遊ぶ。壊れて「きょうはおしまい」という貼り紙が好い。
 
 ボケモンナーレ (7) ボケモンナーレ (8) ボケモンナーレ (9)
屋上庭園は暑い。竹と土をティピー状に組んだヴァルサン・クールマ・コッレリによる作品より監視のスタッフが干乾びている? 10階(愛知県美術館展示室)へ。 世界各地のビエンナーレやトリエンナーレに出展馴れしたマーク・マングースの〈Figure on Chair〉を寝そべり返して観る。 大巻伸嗣の〈Echoes-Infinity〉は圧巻だが未だ花模様を踏めないのがアカン。顔料粉のグラス列が好い。
 
 ボケモンナーレ (10) ボケモンナーレ (11) ボケモンナーレ (12)
11階の展望回廊も暑い。オーガンジーとカラーフィルムで仕切られた田島秀彦の〈6つの余地と交換可能な風景〉、蒸す予知で滞在不可能な風景。8階(愛知県美術館ギャラリー)へ。このフロアは、社会や政治に対する思想を強く訴える作家や作品が多くて好い。特にインジ・エヴィネルの〈Parliament〉やアリ・シェリの〈Fragments〉はとても面白い。けど疲れた、大勢の呆け者をつかまえたから。今日の‘旅’はここまで…
 
「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の第52回(2007年)で日本館コミッショナーを務めた港千尋は、「私たちの過去に、未来はあるのか The Dark Face of the Light」をテーマとして掲げた。
 
 《僕がなぜこのタイトルを選んだかと言うと、一言で言うと00年から様々な形で
  のカタストロフが起きて来た、それ以前にもチェルノブイリに始まりあったわけ
  ですけれども、その一つの究極の理由である人間の科学技術がある臨界に
  達したことで、我々は二種類の未来を持ってしまったと思うんですね。一つは
  輝かしい未来ですね。それは18世紀の光の時代、いわゆるエンライトメント
  に始まって今に続く、より良い生をおくれる、より長く生きれる、より良い人生、
  より健康な人生、という考え方。そしてそれと相反する未来、つまり全てが朽
  ちて行く、自然も破壊される、放射能の問題等全くダークで暗い未来ですね。
  その二つの相反する未来を持ってしまったのが現代の人間だと思うんです。
  そうすると過去に対しても同じことが起きるんです。より多くの過去が発見され
  それがより多くの人に知られるようになる。》
  (港千尋:談/「わたしたちの過去に未来はあるのか?」 松山直希/Webサ
   イト『Tokyo Art Beat』 2007年9月14日)
 
港千尋が芸術監督を務める今般の「あいちトリエンナーレ」では「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」が掲げられたが、そのタイトルは面白味が薄くて弱い。「あいちトリエンナーレ」の過去に、未来はあるのか? 《全くダークで暗い未来》の「ボケモンナーレ」じゃないのか?
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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