火星人ゴーホーム!

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2016年02月15日 01時30分]
宇宙船エンデュランスへの乗り込みに失敗して宇宙空間へ吹き飛ばされたヒュー・マン博士は、ワームホールに吸い込まれて地球へ戻り、植物学者の宇宙飛行士マーク・ワトニーとして心密かに新たな人類移住計画の舞台を火星に求めていた(マット・デイモン:演)。この奸計を察知したマーフィー・クーパー博士は、父ジョセフ・クーパーが再び深宇宙へ旅立つのを見届けた後に、五次元生命体の力を借りて若返りつつ地球へ戻り、火星探査アレス3ミッションの指揮官メリッサ・ルイス准将として、心密かに部下ワトニーの抹殺を企んでいた(ジェシカ・チャステイン:演)。《原作者ウィアーにとっても自作のオンライン小説が映画化されるという急展開は夢のようで、まさに“信じられない”出来事だった。(略)「だから彼らからリドリー・スコットが監督することになったと言われ、“これはすべて手の込んだ作り話ではないか?”と思ってしまったんだ」。》(『オデッセイ』Webサイト プロダクションノート)…そう、映画『オデッセイ』は、映画『インターステラー』のスピンオフ作品として《すべて手の込んだ作り話ではないか?》と思ってしまう。
 火星人ゴーホーム (1) 火星人ゴーホーム (2)
 
『オデッセイ』(The Martian) 観賞後記
 
 火星人ゴーホーム (3)
さすが『インターステラー』のスピンオフ(?)、砂嵐で物語が始まるのも同じだ…って、この『オデッセイ』の砂嵐は火星で吹いているにしては変だろっ! それ以降も火星の表面重力が地球の約38%であることを全く無視した1G描写…SF映画としては酷すぎて認められないな。と思っていたら、イモ役者マット・デイモンが演ずるワトニーは火星で人糞を使ってジャガイモばかり作る…つまりマッド菜園ティストだが、マン博士とはどうも他人のソラニンらしい。
 
 火星人ゴーホーム (4)
「Happy Days」(プラット&マクレーン/1976)、「Turn The Beat Around」(ヴィッキ・スー・ロビンソン/1976)、「Hot Stuff」(ドナ・サマー/1979)、「Rock The Boat」(ヒューズ・コーポレーション/1973)、「Don’t Leave Me This Way」(セルマ・ヒューストン/1976)、「Starman」(デヴィッド・ボウイ/1972)、「Waterloo」(アバ/1974)、「Love Train」(オージェイズ/1972)、「I Will Survive」(グローリア・ゲイナー/1978)…ワトニーの聴く歌が70年代のディスコミュージック(それも大半がゲイ・アンセム)じゃねーか! 映画『オデッセイ』は、演者が『インターステラー』のスピンオフであり、筋立てが『ゼロ・グラビティ』のパクリであり、構成が『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と同じミュージカル・コメディだったのである。そして、国威発揚しているようで敵国(中華人民共和国)にも阿附迎合するという全篇トンデモバカ映画なので、憤怒を忘れて失笑していたら141分の長尺が終わっていた。リドリー・スコット監督、やりやがったな! 駄作『プロメテウス』の百万倍は好いぞ! SF映画としては愚作だけれども…いや、そもそも映画にハードSFを求めても仕方がないのであるから、『オデッセイ』はハチャメチャSF映画として憶えておこう。
 
 火星人ゴーホーム (5) 火星人ゴーホーム (6)
映画『オデッセイ』については、その酷い邦題に批難が多いようだが、対案や代案を示す者は少ない。原題通りに「ザ・マーシャン」としてもピンとこない。「マーシャン放浪記」ってのはどうだろうか? ジャガイモ作りの映画であるから、イアン・ワトスンあたりが好きな者には『マーシャン・インカ』に引っ掛けて「マーシャン・インカのめざめ」というのも好いかもしれない。いっそ素直に直訳して「火星人」でもイイかもしれないが、ハリウッド映画の凋落ぶりを嘲笑う意味で、フレドリック・ブラウン原作の同名映画(Martians Go Home/1989年)と同じ邦題「火星人ゴーホーム!」を推しておきたい…くだらなさでは引けを取らないイモ映画『オデッセイ』だから。
 
コメント (0) /  トラックバック (0)

コメント

この記事にコメントする

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://kisanjin.blog73.fc2.com/tb.php/889-a1cc98e1
編集

kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

04 ≪│2017/05│≫ 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
Powered by / © Copyright 帰山人の珈琲漫考 all rights reserved. / Template by IkemenHaizin