僕はコーヒーがよめない3

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2015 [2015年12月30日 05時30分]
コーヒーが「のめない」のか、それとも「のまない」のか、それが問題だ!…それも問題だが、コーヒーを「よまない」ワケにはいかないし、コーヒーを「よめない」のはもっと問題だ!
 
 僕はコーヒーがよめない3 (1)
『ダ・ヴィンチ』2015年10月号(KADOKAWA:刊)の「ゆったり。じんわり いつも傍らにコーヒーと本」特集に池辺葵氏が描き下ろした無題のマンガは、ほとんど読めない。4ページ12コマの中で《ふふふ》という3文字しかないので、‘読む’というよりも‘見る’だけである。もっとも、特集の他の読み物ページも半分くらいは不出来で読めたもんじゃないので、やはり私はコーヒーを《ゆったり。じんわり》と「よめない」。
 
 僕はコーヒーがよめない3 (2) 僕はコーヒーがよめない3 (3)
コーヒー漫画の「僕はコーヒーがのめない」(福田幸江:作 吉城モカ:画 川島良彰:監修)は、『週刊ビッグコミック スピリッツ』(小学館)に2014年の24号(5月12日発売)より連載され始めたが、同年46号(10月11日発売)の第18話までで以降は休載となり、翌2015年の36号(8月3日発売)から掲載が再開された。単行本で読んでいた私は、第2巻の発売(2014年11月28日)から1年1ヵ月の間、「僕はコーヒーがのめない」を読めないのであった。連載再開後の第19話以降を収載した『僕はコーヒーがのめない』第3巻(ビッグコミックス)は、カバーデザインを1・2巻とは変えられて、2015年12月28日に発売された。…なぜ休載したのか? なぜカバーのデザインが変わったのか? ホセ(川島良彰氏)ならではのネタと通俗に堕したウンチクとの並走が次第に苦しくなっていないか?…『僕はコーヒーがのめない』の漫画としての面白味が半端で私は「よめない」。
 
 僕はコーヒーがよめない3 (4) 僕はコーヒーがよめない3 (5)
コーヒー漫画の「夜の珈琲」(左東武之:著)は、Webサイト『ガンガンONLINE』(スクウェア・エニックス)に2013年1月17日配信から2015年11月26日配信まで連載された。単行本で読んでいた私は、第14話以降を収載して2015年12月22日に発売された『夜の珈琲』第3巻(ガンガンコミックスONLINE)が最終巻であることを飲めないのであった。なぜ第14話以降は終息へと向かう臭いを露骨に漂わせ始めたのか? なぜ(それまでアキミツによる一元視点を主にした物語だったのに)最終23話でマスターのモノローグを使ってしまったのか? なぜ左東武之氏自身が《まだまだ書き切れていないネタも残っております》(第3巻本体裏表紙)と言っているのに連載が終わったのか? なぜ第3巻は1・2巻とは変えられて巻末の‘オマケ漫画’が付いていないのか?…「僕はコーヒーがのめない」と比しても漫画としての面白味が大きかった「夜の珈琲」の完結を私は「よめない」。
 
 僕はコーヒーがよめない3 (6)
コーヒー漫画(?)の『みんなの食卓 珈琲物語』(少年画報社:刊 2015年12月14日発売)は、カバー無しのザラ紙印刷でいわゆる‘コンビニコミック’であるが、『クッキングパパ 特製メニュー 本格的喫茶メニュー編』(講談社:刊 2006年8月発売)や『漫画で読む珈琲の世界 珈琲どりーむ』(芳文社:刊 2014年2月発売)のような抜き写し版とは異なり、全て新作描き下ろしの漫画集だ。描かれた祖母のホットケーキもOLのホットサンドも営業マンのポテトサラダサンドも女学生のビスケットもフリーライターのガレットも主婦のキャラメルサンドイッチもコーヒーに合いそうだが、《温かく香る冬の週末珈琲日和》という惹句は飲めないのであった。そもそも、「思い出食堂」や「みんなの食卓」などの廉価版‘コンビニコミック’は、その存在自体が貧寒としている。深夜のコンビニエンスストアで漫画を虚ろな目で独り読む人々が読者層であるならば、描き下ろしている作家層も(単行本の抜き写し再出版がされるうえやまとち氏やひらまつおさむ氏とは違って)雑誌扱いのペーパーバック本に作品を寄せる生活から脱することができない人々である。ミカフェートやブルーボトルコーヒーで『僕はコーヒーがのめない』を読むことはできるが、『みんなの食卓 珈琲物語』は読まない、いや、読めない。コーヒーと漫画、各々の世界でのヒエラルキーが反映されて連動している、当に貧者のコンビニコーヒー漫画としての『みんなの食卓 珈琲物語』、その格差の悲哀を私は「よめない」。
 
コーヒー漫画の中にも「のめない」話があるのも仕方がないが…しかし、「のめない」からといって「よまない」ワケにはいかない。但し、コーヒーの世界には先が「よめない」コトもある。
 
コメント (0) /  トラックバック (0)

コメント

この記事にコメントする

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://kisanjin.blog73.fc2.com/tb.php/872-9d00b356
編集

kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
Powered by / © Copyright 帰山人の珈琲漫考 all rights reserved. / Template by IkemenHaizin