JCS漂歩記 中篇

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2015 [2015年12月15日 01時00分]
アムハラ人で近代ソロモン朝のネグサナガスト(諸王の王:エチオピア皇帝)であるメネリク2世は、エチオピアにおけるコーヒー飲用を1880年頃から広めたといわれる。このショア王時代のメネリク2世は、南下してオロモ人の諸侯が支配する地域を征服していった。その結果、オロモ人の逃亡や流出によって広大な耕作地が失われて、二次林としての森林が回復した。フォレストコーヒーを産出するベレテ・ゲラの森は、メネリク2世の野望によって生み出されたのである。メネリク2世が死んだ1913年12月12日から102年後、2015年12月12日の鳥目散帰山人は、東京を漂い歩く…ベレテ・ゲラのコーヒーの真実を想いながら。
 
【JCS年次集会当日】 2015年12月12日
 
 JCS漂歩記 (11) JCS漂歩記 (12) JCS漂歩記 (13)
宿「ほていや」の部屋でコーヒーを淹れて喫した後、朝の遊び走りへ。白鬚橋から隅田川テラス(右岸)へ…ん?工事中で通行止だ。迂回して桜橋から左岸を走って、東京スカイツリーの直下へ。移転(2015年4月)してきた「たば塩」を横目に、大横川親水公園へ。紅葉と鳩と鴨を見ながら公園の南端まで走って、折り返して北上。宿へ駆け戻って、シャワーを浴びる。
 JCS漂歩記 (14) JCS漂歩記 (15) JCS漂歩記 (16)
 
 JCS漂歩記 (17)
「café Bach」(カフェ・バッハ)
宿を出て、徒歩3秒で入店。チョコレートケーキにおまかせコーヒーはケニア。カフェ・バッハで迎える好い朝…この時間こそが‘レジェンド’だ。店を出て、トレセンに寄って、(北京から田口護氏と前夜に帰国したばかりの)中川文彦氏と談議。北京のコーヒー事情や社会情勢が面白い。
 
「日本コーヒー文化学会(JCS) 第22回年次集会」 (学士会館)
 
 JCS漂歩記 (18)
「委員会活動:現状と報告」(各分科会の活動報告と総括/進行:小山伸二)
汲むべき内容など微塵も感じられないつまらない報告ばかりなので、学会誌の最新号を読みながら聞き流す。振り返ってみれば、委員会が設置されて暫くの間は他では聴けない話もあったが、今となってはJCSなどとは無縁のWeb上の討議や各地のワークショップやセミナーなどの方が余程に専門的であって、委員会活動どころかJCSそのもののあり方や意義を見直すべきだろうに。欠伸連発。
 
 JCS漂歩記 (19)
講演 「コーヒーのルーツ、ベレテゲラフォレストを訪ねて」 中平尚己
映像(「未来世紀ジパング 池上彰が注目!世界一の経済成長!!奇跡のエチオピア」の一部)が流されてから、UCCホールディングスの中平尚己氏の語り。2011年以来に中平氏自身が観たエチオピアの現地事情は生々しくて面白い。JICA(独立行政法人国際協力機構)によるベレテ・ゲラ参加型森林管理計画(2003年~2012年)の活動の話は、中平氏が当事者ではないのでやや空疎。講演後、「2008年よりのECX(Ethiopian Commodity Exchange)によるコーヒーへの統制策が無ければ、ベレテ・ゲラの森林公社が輸出業者の登録を強いられる必要も無かっただろう。ベレテ・ゲラのコーヒーをシダモやイルガチェフェのようなブランドにしたいと言われたが、ECXの体制こそが阻害要因ではないか?」という旨の私の質疑に、「仰る通り。まぁああゆう国ですから…」という中平氏の返答。いくら‘野生のコーヒー’とか‘赤いダイヤモンド’と謳っても、それを商品化する過程では産業統制という政策の人為が強烈に関与する真実、それを忘れてはならないと私は改めて思う。
 
焙煎・抽出委員会 「生豆の特徴による焙煎プロセス・コントロール」 山内秀文
前回(2015年11月14日)の分科会でのディスカバリーによる焙煎データを見ながらの振り返り。客観的な検証というよりは、参加者各人の意図と実際の出来不出来との結びつけしか読み取れない、という印象。後半は、‘焙煎の基礎技術の確立’や‘日本のコーヒーのテロワール’に関する山内委員長の独擅場。その提起は熱いが、散漫ならず論をまとめていくことは容易でないだろう。
 
 JCS漂歩記 (20)
散会後も山内さんらとも話したかったが、先約していた妹との晩飯会談へ向かう。新宿のアルタ裏で合流、「居酒屋ダイニング Mr.SANPEI」で飲んで食べて愚痴って諭して…軽くて深い(?)兄妹酔っ払い談議。別れて、終電を乗り継いで宿へ戻る。まぁ、人生は楽じゃないが、コーヒーも楽じゃない。明日もコーヒーを求めて漂い歩こう…コーヒーの真実を想いながら。
 
コメント (0) /  トラックバック (0)

コメント

この記事にコメントする

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://kisanjin.blog73.fc2.com/tb.php/867-d58c636e
編集

kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

10 ≪│2017/11│≫ 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
Powered by / © Copyright 帰山人の珈琲漫考 all rights reserved. / Template by IkemenHaizin