再発見の風来 後篇

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2015 [2015年02月18日 01時00分]
集会当日の‘フラヌール’(flaneur:遊歩者)は、宿で目覚めて、コーヒーを淹れて喫飲する。今日の私は、コーヒーフラヌールとしてコーヒー世界を‘再発見’(rediscovery)できるのか?
 
【集会当日の風来】 2015年2月15日
 
「café Bach」(カフェ・バッハ)
 再発見の風来 (11) 再発見の風来 (12)
ガラガラとシャッターが開くのを待ち、本日の一番客となって「おはよう!」。まず、ペルーとバタートーストと朝日新聞と柴田カフェ‐スイーツ。次に、タンザニアと苺ショートケーキと毎日新聞と旭屋カフェ&レストラン。好い朝だナァ。では、そろそ…ん?ママ(田口文子氏)が「ルワンダを焼いたから飲んでみて」と。見送られたハズが、談話が弾んで席へ戻って、『ケルズの書』(ママの友人=鶴岡真弓:訳)から樺太引揚まで談議は尽きない…再発見。
 
「藪重」(やぶじゅう)
 再発見の風来 (13)
梅島駅で降りて商店街で昼飯で…ん?「海老と舞茸の天せいろ」コレだ!足立区を中心に展開する‘藪重’同盟会の本店、その座敷で「蕎麦は田舎(十割太打ち)で…」。うおぉ、‘田舎’なのに星が見えない美肌の十割、香りは薄目だが噛み弾んで旨いゾ、ズルズル。天ぷらはフツーだが、カレー塩がなかなか好いナ、モグモグ。店を出て歩き始める…ん? 前を行くのは山内秀文氏と清水健司氏、じゃ一緒に。やっと? いよいよ? 集会…再発見。
 
「富士珈機 東京支店 セミナールーム」で「日本コーヒー文化学会 焙煎・抽出委員会」
 再発見の風来 (14)
今般の分科会テーマは「焙煎機DISCOVERYと焙煎技術について考える」、つまり先般
「JCS第21回年次集会」の分科会「小型焙煎機・ディスカバリー 開発・設計の考え方」に続いて連なる催し。主催側として福島達男氏・山内秀文氏・浅野嘉之氏に大坊勝次氏と私で打合せしながら集会前のテスト焙煎をするハズ…ん? 何故か浅野さんの介添えを受けながら大坊さんがディスカバリー焙煎に挑む!…って、コレじゃテスト焙煎にならない(笑)。
 再発見の風来 (15) 再発見の風来 (16)
さて、開会。まずは、福島さんによる講習と実演。次に、浅野さんによる講習と実演。両講師の話は、ディスカバリーに限らず3kg・5kg焙煎機の特性や操作にも及び、実に有意義。概して言えば、福島さんの提示した焙煎工程は、ダンパー固定で火力変化で調整する技法(いわゆるプロバット式?)、対して、浅野さんの提示した焙煎工程は、火力固定でダンパー変化で調整する技法(いわゆるバッハ式?)…聴きながら私の技法と対比する楽しさ。
 再発見の風来 (17) 再発見の風来 (18)
では、参加者全員で2人1組となって焙煎実技。私は大坊さんと組む…ん? 前グループが焙煎している空き時間に、テスト焙煎(?)の深煎りブラジル・ダテーラを大坊さんがV60ペーパードリップ抽出に挑む! じゃ、私は同じ豆をネルドリップ抽出だ!…無茶苦茶だナ。 よし、私の「はじめてのディスカバリー」焙煎、挑戦だ! 都市ガス圧を0.8kPaにして、ダンパーを3.5(ほぼニュートラル)にして、摂氏190度で投入して…後は何もしない。勝手に約95度で中点となり、勝手に約189度で1ハゼが始まり、勝手に約211度で2ハゼが始まり…火力も変えず、ダンパーも動かさず、サシ(スプーン)で豆も見ず…ん、ココだ、終了。後ろで見ていた大坊さんが「どこで(煎り止めを)判断したの?」と呆れ顔。「音と煙と時間と温度で」と私。「どうして(温度の)上昇率が自然に下がるの?」と訊く大坊さんに、「焙煎というのはですね」と説く私…無茶苦茶だナ。で、今度は大坊さんが本番「はじめてのディスカバリー」焙煎、挑戦だ!…え?そこでガス絞る!…え?そこでダンパー開ける!…ん? 2ハゼが始まって8分を過ぎて、まだハゼている! え? まだ引っ張る! さすが大坊勝次だ! 大坊さんも私も、手廻し焙煎をそのまま「はじめてのディスカバリー」へ映したがって、結果は各各ほぼ成功。まぁ、ディスカバリーを使いこなしたというよりも、意を通したか…再発見。
 再発見の風来 (19) 再発見の風来 (20)
参加者全員が各自の工程で焙煎して、できた20種類のコーヒーを皆で試飲する…コーヒーの‘多様性’を体感。皆ワイワイと盛り上がり一番の分科会催事だ。「焙煎機ディスカバリーのポテンシャリティに脱帽。明日から『アレはサンプル焼きだから』と言い訳するコーヒー屋のウデをどやしつける自信がついた」と感想を述べ、散会。(富士珈機の皆様に謝意を表す)
 再発見の風来 (21)
 
「Gentle Belief」(ジェントル・ビリーフ)
山内秀文氏・浅野嘉之氏・中村龍一氏らと地下鉄車内で談議しながら移動。前日に続き、ジェントル・ビリーフを訪店。パスタを食べ、アイスクリームを食べ、イタリアンブレンドを飲みながら、コーヒー談議。私は、スターバックスもブルーボトルもコンビニコーヒーも斬る!
 
日本でコーヒーを探す風来に、サードウェイブなどという虚像は不要だと、帰途でも独り笑う。飲んで食べて歩いて、観て聴いて考えて、喋って喋って笑って…集会当日も再発見の風来。特に、自らの「一本焼き」を焙煎機ディスカバリーで‘リ・ディスカバリー’した充実は、大きい。コーヒーの世界を再び発見する者は、やはり風来人なのか?その‘再発見’は、できるのか?
 
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コメント

No title
じょにぃ。 URL [2015年02月19日 14時04分] [編集]

帰山人さん。

珈琲よりもカレー塩に興味を持って行かれた
じょにぃでございます(笑)

抹茶塩は良く聞きますがカレー塩は珍しいですね。
美味そうです。

DISCOVERY
チャフの処理と冷却を考えると欲しいんですけど
今や50万越えですもんね。

頑張ってお金貯めて
ギーセンの2キロ目指します。

特注で赤くしてシャア専用・・・
3倍速く焼ける。なんて。(笑)

大坊さんが
DISCOVERY購入される可能性はありそうでしょうか?

羨ましい!
如水舎 URL [2015年02月19日 22時10分] [編集]

ウ〜‼︎
羨ましいッ!!
俺も行きて〜‼︎

to:じょにぃ。さん
帰山人 URL [2015年02月19日 22時55分]

蕎麦屋(特にいわゆる江戸蕎麦の系譜)は、自店に備えた材料をやりくりして肴やつまみを作るものです(板わさ・出汁巻きetc.)。そう考えれば、カレー南蛮などが定常メニューにある蕎麦屋には、抹茶塩よりもカレー塩が理に適っている、とも言えますナ。もっとも、本来の「蕎麦屋の天ぷら」から考えると、理に適っているのかどうか、疑問も残るところ… http://kisanjin.blog73.fc2.com/blog-entry-708.html#comment2592
さぁ、大坊さんが手廻し釜以外に手を出すのかどうかは、私にもわかりません。ただ、自宅(マンション)で焙煎している現在でも、煙や臭いに関して近隣に気を砕いているようですから、消煙とか消臭を前提にした選択をすることも考えられますネ。

to:如水舎さん
帰山人 URL [2015年02月19日 23時01分]

行きなはれ。

No title
浅野嘉之 URL [2015年02月20日 16時07分]

帰山人さん
ほんとお疲れ様でした
いただいたブレンド
毎日いただいています
いや~美味いくなってきていますよ当日より

分科会の翌日
大坊さんにおみえいただきました
一時間くらいでしょうか
あの日の焙煎についていろいろ
話し合いました
ぼくにとってもかなり衝撃的で
あのような焙煎が存在するとは
珈琲として結果がでているので
なんともいやはや
自分としてももう少し考えてみたい
そう思っています
ほんとありがとうございました
またお会いできる日
楽しみにしています

to:浅野嘉之さん
帰山人 URL [2015年02月20日 17時02分]

お世話になりました。
大坊さんの焙煎の志向は、理詰めじゃ解けないからなぁ(笑)
集会では、浅野さんの「おまじない」発言が私には面白かった。浅野さんの「(ほぼ)何にもしない」技法では、「そうはいっても途中で微調整をする『もしも』の唯一の策」だと理解しています。そして、それは正しいことを『再発見』できました。次にGBへ遊びに行った時は、私が「ほんとに何もしない」技法で焼かせていただきます(笑)

通りすがりの旧友 URL [2015年02月21日 16時20分]

2つのグラフを読み解ける奴は、現在日本に何人いるんだろう?
(主に下段についてだが、大坊さんが火力とダンパーを動かしているというのもまた興味深いw)
要は「仮に5kg釜でも同じ焙き方できるんですけど何か?」ってことなんだが・・・

to:通りすがりの旧友さん
帰山人 URL [2015年02月21日 20時41分]

まぁ私がみるところでは、「読み解ける」(と言ってもイイ)者はケッコウいるかもしれない。けれども、それが焙煎の「本質」としてヨシと言い切れる者は少ない。さらに、コレを実際に実行できた者となると、今のところ貴方以外は私は存じません(笑)

No title
じゃまめ URL [2015年04月02日 21時56分]

貴重なデータです。
大坊さんがダンパーを操作したのが意外でした。

to:じゃまめさん
帰山人 URL [2015年04月02日 23時30分]

意外でしたか?…ま、大坊さんは「こうしたい」目標をキッチリ捉えますが、「どうすればいいのか」手法については柔軟に変化します。この時は、こうしてみよう、と思ったのでしょう。

帰山人様
じゃまめ URL [2015年04月03日 00時36分]

私など年をとる度、変化という物に臆病になっているような気がします。
大坊さんの変化できる姿勢 素晴らしいと思います。

to2:じゃまめさん
帰山人 URL [2015年04月03日 01時33分]

ふむ、可変が良いのか、不変が良いのか、私にはわかりません。どちらにも気概や探求心がいる、そこに衰えを感じさせない大坊さんはスゴイです。ま、アレはある種のワガママとか我執とか言うべきものかもしれないけれど…

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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