カフェとナゴヤ人

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2014 [2014年12月24日 23時00分]
『カフェと日本人』(高井尚之:著/講談社:刊/2014年10月16日発売)には、約40種の現存するカフェが登場しているが、そのうち約3分の1以上はナゴヤ圏(名古屋及び周辺地域)に発して存する店である。高井氏は、「なぜ名古屋人は喫茶好きなのか」という章を立ててまで、なぜナゴヤを推すのか?…著者が名古屋市に生まれ春日井市で育ったからである。『カフェと日本人』は、「カフェとナゴヤ人」について考えさせられるコーヒー本…
 
 カフェとナゴヤ人 (1)    カフェとナゴヤ人 (2) カフェとナゴヤ人 (3)
2014年12月23日。電車の中で読み返していた『カフェと日本人』を閉じて、鶴舞駅で降りる。ここから、忘年会で集う名古屋駅近辺まで、休日の散策。まず、「喫茶クロカワ」へ、初訪。インドを飲む。メニューに‘バイオダイナミック’と記されていたことはともあれ(私は、シュタイナーとかアントロポゾフィーとかホメオパシーとかを嫌っている)、乾式精製(ナチュラル)といえども、インドらしいスパイシーとモカっぽい臭みやワイニーが共存している香味が吃驚だ。店のツクリも‘イマドキ’だが面白い、コーヒー自体も悪くない、寄ってよかった。
 
 カフェとナゴヤ人 (4) カフェとナゴヤ人 (5) カフェとナゴヤ人 (6)
北へ歩いて、久屋広場で催されている「名古屋クリスマスマーケット2014」を覘く。「カフェ タンネンヴァルト」のホットチョコレート(ショコラショーでなくてチョコリキュールの牛乳割り)を飲みながら、「キンダーコール鳩笛の会」の合唱を聴く(リハだけど)。う~ん、Xmasだ。
 
 カフェとナゴヤ人 (7) カフェとナゴヤ人 (8) カフェとナゴヤ人 (9)
 《「栄」の交差点に近い中日ビル二階にあるのが「サンモリッツ」だ。(略)高度成
  長期は「サンモリッツでケーキとお茶を楽しむことがトレンドだった」(当時を知
  る女性)という大型店。(略)「場所と広さ、眺めで持つ店」(地元のメディア関
  係者)という声もあるが、使い勝手はいい。》 (『カフェと日本人』pp.110-111)
その「サンモリッツ 名古屋中日ビル店」を覗いてみるとジジイが溢れている、入店を断念。
 《…かつて名古屋には「広ブラ」があった。この場合の広ブラとは、広小路の栄
  町(中区)から柳橋(中村区)まで歩くこと(栄⇔納屋橋とする説もある)。(略)
  一九五七(昭和三二年)に名古屋に地下鉄・東山線が開通し、栄や名駅に巨
  大地下街ができてから、広ブラは衰退していったという。ビルが立ち並び、ク
  ルマの行きかう広小路通りを歩いても風情に乏しいが、それでも時折見かけ
  る昔ながらの建物で往時をしのぶことができる。》 (前掲書 pp.106-107)
ムコウにカフェーライオンがあって、ソッチにカフェーパウリスタがあって、コッチに明治製菓と森永製菓の、アッチには不二家の喫茶店があった…と幻視で「広ブラ」遊び。「広ぶら芸ぶらHISTORY」とかいうイラスト看板を観ながら広小路通りを歩いて、納屋橋まで進む。
 
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 《従来型の喫茶店が元気な名古屋圏にも、新しい波が押し寄せる。その代表が
  「猿カフェ」だ。(略)名古屋中心部の店では深夜まで営業しており、夜はアル
  コールも提供するカフェバーだ。》 (前掲書 p.127)
堀川沿いのオープンテラスがウリの「猿カフェ 納屋橋店」なんて素通りして、も少し歩いて、「KAKO(かこ) 柳橋店」へ。さつまいものガレットとブレンドを…え? ガレット売り切れぇ…じゃ、チョコレートケーキで。変わらぬ焦げ焦げ深煎りコーヒーだけど昔より焦げ味が減ったか? 砂糖とフレッシュ入れてちょうどイイ泥汁になる仕立て、‘新しい波’なんて糞食らえ。
 
 カフェとナゴヤ人 (13) カフェとナゴヤ人 (14) カフェとナゴヤ人 (15)
日も暮れて「広ブラ」終了。人通りの無い静かに眠る柳橋中央市場を突っ切り、名駅方面へ。ミッドランドスクエアの屋外広場で、電飾されたトヨタの新型クルーザーPONAM-31を見る。「名古屋YMCAクリスマスキャロル in JRセントラルタワーズ」のサンタ合唱を聴く(リハだけど)。タワーズの15階に上がり、窓の外の夜景を眺めて遊ぶ。う~ん、Xmasだ。
 
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「きんぼし 名駅キャッスルプラザ店」に、「珈琲工房ひぐち」の樋口精一・美枝子夫妻と「フレーバーコーヒー」の中川正志氏と「Direct Fire Roast 環」の長屋幸代氏と私が集結し、忘年会。コースで出てくる串物をバンバン食べつつ、焼酎を呷(あお)りつつ、歴史的に思想的に技術的に経営的にコーヒー世界のサスティナビリティ問題を語り合う(真面目か!)。「江南 JRセントラルタワーズ店」へ場を移し、ラーメンをズルズルと、餃子をポイポイと食べながら、コーヒー世界の過去と未来を社会的に哲学的に語り合い続ける(真面目か!)。
 《二一世紀の日本で暮らす生活者(日本人に限らない)にとって、もはやカフェ
  は「人と場所の代名詞」なのだ。》 (前掲書 p.214)
カフェの機能を語るときに、時代や在住地の差異で、‘もはや’などと強弁する必要は無い。電車の中で読み返していた『カフェと日本人』を閉じて、在住地の最寄駅で降りる。贈られたコーヒーと菓子を帰宅後に味わいながら、「カフェとナゴヤ人」について考え続けていた…
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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