JCSは闇色の薫り

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2014 [2014年06月10日 23時00分]
《…闇よりなお深い暗黒をたたえ、地獄よりも熱く苦い、コーヒー…オレは、勝手にやらせてもらうぜ。…そっちも好きに進めてくれ。》…そのコーヒー催事は、光なのか?闇なのか?…そのコーヒー催事に参加する私自身は、光か?闇か?…判らないままに、痔疾の治療で受けた傷を尻に抱えたままに、今般は新幹線で東京へ。…《自分のケツは自分でふくコトだ。》
 
 
【JCS総会前日】 2014年6月7日
 
 闇色の薫り (1)
「Tram」(トラム)
半月ほど前に大坊勝次氏より手紙が届いた、「今度上京する際は、同封のカードのコーヒーをぜひ召し上がってみて下さい」と。「当方のリビングのコーヒータイムもよろしければどうぞ」という誘いには断りの返信を事前に送り(酷い:笑)、紹介された恵比寿駅近くの店「Tram」を訪ねる。夜はバーとして営業している「Tram」の狭い扉に荷をぶつけながら入ると、昨年まで「大坊珈琲店」にいた古屋達也氏がいた。手廻し焙煎でネルドリップ…当に大坊珈琲店を追い継ぐかのような濃いブレンド珈琲が、旨い。「20年くらい前までの大坊を思い出すなぁ、少しだけ燻り焦げた香味が残っていた頃の…」という私評と持参した私の焙煎豆を古屋さんに押しつけて、尻長くコーヒー談議。時代の変化に流されない‘No Wave Coffee’を掲げる新たなコーヒー店、追従に光は無いが、継承は闇を抜ける。訪ね楽しむ店が、一つ増えた。
 
怪異(あや)しいコーヒー集会
真っ当に科学信奉に傾いた(?)連中が密かに怪異(あや)しく集まって、旦部幸博氏が講師となって催されるがあるというので、会場である山谷「カフェ・バッハ」のトレセンへ行く。程なく山内秀文氏も合流。いや増しに旨い試飲用のドンパチゲイシャや焼菓子を味わいながら、旦部さんの話をニヤニヤしながら聴く私…コリャ、参加者より怪異しいナ(笑)。中川文彦氏の焙煎実演を挟みながら会は進む。営利や打算のカケラも無い人人が発する質疑、何時になく嬉しそうな旦部さんの応答、やはり《勝手にやらせてもらうぜ。…そっちも好きに進めてくれ。》な感じの探求心に満ちた集会は傍で聴いていても面白い。コレ自体が科学?
 
 闇色の薫り (2)
談議炎炎:その1「WINE 遠藤利三郎商店」
集会後、「カフェ・バッハ」でコンゴを喫していると、(リミニのSCAEへ旅立つ前日の)田口護氏より3階へ招集。田口さん山内さん中川さん旦部さん私で談(主に飛行機事故の話:笑)。その後、山内さん中川さん旦部さん私の4人で、押上の「WINE 遠藤利三郎商店」で晩餐を摂りながら延延と談議。飲んだ余市のケルナーよりも山内さんの食界批評の方がキレがあるし、食べた牛や鴨よりも中川さん旦部さんのツッコミの方がコクがある…当然に楽しいナ。散会後、「カフェ・バッハ」の隣にある定宿「ほていや」にチェックイン。…明日は光か?闇か?
 
 
【JCS総会当日】 2014年6月8日
 
 闇色の薫り (3)
談議炎炎:その2「カフェ・バッハ」
宿の室内でコーヒーを淹れて喫し、(今般は散歩も散走も無しで)ゆっくりシャワーを浴びて、チェックアウト、徒歩3秒で「カフェ・バッハ」へ。ペルーを飲んでバタートーストを食べながら新聞を読んでいると、旦部さんも来店、2人でコーヒー話を語りたい放題。「そろそろ…」と言う旦部さんを、「コーヒーゼリーとブラマンジェ食べなきゃ!」と惹き留めて(でも、旨かったよね旦部さん:笑)、昼近くまで延延と談議。さらに、トレセンにいる中川さんを訪ねて、笑談。…ダメだ、コーヒー話が尽きない。さて、旦部さんと別れ、JCSの総会&記念行事へ向かう。
 
 闇色の薫り (4)
日本コーヒー文化学会(JCS) 第21回総会&記念行事
会場の学士会館に遅刻して着。総会議事の後に、大坊勝次氏・浅野嘉之氏の並びに着席。講演「これからのコーヒー・水素コーヒー」は、廣瀬幸雄氏の独擅場、聴衆には愁嘆場だナ。「水素の粉を味噌汁でもコーヒーでもポッポッポッと入れれば、ものすごく体にいいんです。」「水素は直接的。ポリフェノールとかクロロゲン酸とかそんな難しい反応の話と違う。皆さん、水素は酸素とくっついたら水になる、こんなわかりのいい反応はないでしょう。だから、水素コーヒーが一番いいんです」「隙間水の分離圧の温度変化を見てください。90度の湯でコーヒー淹れるのはダメですね」…処置なし。岩城紀男氏「水素の入ったコーヒーを飲んで胃や腸から水素が吸収されるのか?データを示してほしい」に、廣瀬氏「そういう分野は岡先生頼むわ」、岡希太郎氏「そういう話は分科会で」…コレ自体が水素のように軽い茶番(笑)? コーヒーブレイクに出された水素コーヒーは、香りも味もボヤっと濁って飲めたもんじゃない。「版画珈琲物語 世界編」(奥山義人)の上映は、(既にDVDを入手し、何度も観てあるので)中座して脱走、(浅草ジローの味を継ぐと嘯く)「TOKU」でホットドッグを食べ、腹塞ぎ時潰し。戻って分科会、山内秀文氏が進行する毎度の「焙煎・抽出委員会」に参加、引き続く「長時間焙煎と短時間焙煎」から熱風焙煎・プレミックス焙煎・赤外線焙煎の話題、言いたい放題。
 
 闇色の薫り (5)
談議炎炎:その3「手打ちそば 石月」
JCS後、山内さん中川さんと新丸ビルの「石月」へ、蕎麦を手繰りつつ延延とコーヒー談議。食べた蕎麦豆腐よりも山内さんの話の方が粘っこいし、啜るおろしそばよりも中川さんの話の方が辛味がある…当然に楽しいナ。散散飲んで食べて喋って散会、新幹線で帰途につく。
 
 
今般のJCS総会&記念行事、特に廣瀬さんの講演とコーヒーには、《ぐふおおおおおおッ!…コーヒーとまちがえて、ソースを飲んだみたいなカオだぜ。…カップの中には、ドス黒くニガい疑念がウズまいてやがる。》、としか言い様がなかった。そのコーヒー催事以外は、楽しく芳ばしい‘光’を感じたが、JCSの誤導ぶりは‘闇’…今まで以上に「闇色の薫り」がした。
 
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コメント

No title
じょにぃ URL [2014年06月11日 12時53分] [編集]

帰山人さん。

帰山人さんも東京に来ていたのですね。
じょにぃは今週東京に来ています。
今回はどこにも行かないつもりで
行けたら清田さんとこ行こうかなぁと思っていましたが
私が出張する時にタイミング良く帰山人さんから良いお店情報が頂けるので助かっています。
とは言うものの風邪を引いてしまい咳もたまに出るので
行くと迷惑だよなぁとも思いどうしようか迷っています。
金曜まで治ればいいのですがね。。。
帰山人さんも入院されたようで
ご自愛くださいと言う言葉は何と無く上っ面な
社交辞令な感じがして嫌なので言いませんが
お互い体には気を付けたいですね。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2014年06月11日 15時31分]

じょにぃさん、今週が東京ですか。来週だったら「カフェ・喫茶ショー2014」を視察できたのにネ(ちなみに、私ゃ行きませんよ。時も銭も無いから:笑)。
私の入院&療養に関しては、自愛も気を付けもしない果てなので、自業自得ってヤツです。今も性根では懲りていないかも…

No title
y_tambe URL [2014年06月11日 19時47分] [編集]

改めて、おつかれさまでした。
JCSのレポート、非常に興味深く拝見しました。
日曜は結局、あの後どこも寄らずに帰って、大学で実験する羽目になりましたが、あのコーヒーゼリーとブラマンジェにはそれ以上の値打ちがありました。

Tramには次の機会になんとか行きたいなあ。

to:y_tambeさん
帰山人 URL [2014年06月11日 21時56分]

その節は引き留めて申し訳ありませんでした。あの後、JCSでTram私評を大坊さんに伝えたら「全くその通りだと思います」だって(笑)。「古屋さん進化するね」という見立ても一致したので、次回は訪店して楽しんで下さい。

No title
浅野嘉之 URL [2014年06月12日 16時26分]

先日はありがとうございました
お久しぶりにお会いできて楽しかったです
分会の後、大坊さんと帰宅の方向が同じだったので、
少しお話させていただきました
大坊珈琲店に最初にお伺いしたのが34年前
大坊さんと初めてお話したのが5年前
何十回とあのドアを開けていたにもかかわらず
初めてお話しさせていただくのに29年もかかって
やっといろいろ語れるようになったときには
大坊珈琲店が・・・・

帰山人又お待ちしています
是非やいてみてください
ディスカバリーで帰山人がやいたコーヒー
飲んでみたいです
よろしくお願いします

to:浅野嘉之さん
帰山人 URL [2014年06月12日 23時16分]

大坊さんとご一緒していた浅野さん、嬉しそうでしたねぇ…そんな浅野さんに私も再会できてヨカッタです。
え~っ?ジェントルビリーフって、自分で焙煎する店なの?(笑)

No title
浅野嘉之 URL [2014年06月13日 15時23分]

帰山人さん
よびすてにしてすみません
疲れていたのかなぁ
申し訳ないです
ジェントルビリーフは自分で焙煎はしないですが
帰山人さんならフリーパスです
たのしみ~
いろいろ遊びましょ・・・
(オーナーには内緒で)

大坊さんと桜井さんがあの分会で
はじめてお話になられましたね
二人の会話
横で聞いていて
なんだか感無量になっちゃって
年かなぁ

お体をお大事に!
お前に言われたくないって感じですよねぇ(笑)

to2:浅野嘉之さん
帰山人 URL [2014年06月13日 23時29分]

日本には安藤久蔵氏を筆頭にやたら元気な珈琲焙煎人がゾロゾロいますからねぇ。“老いたる馬は道を忘れず”…感慨に耽るよりも、老馬を追って究めていきましょう。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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