内痔核滑脱

ジャンル:ライフ / テーマ:ひとりごと / カテゴリ:あ・論廻 [2014年05月21日 05時30分]
「内痔核滑脱 ―其ノ発病及ビ傾向ト対策ニ関スル壱考察―」
 
《僕もまた、かつては、いや、いまもなお、生きることに不熱心である。けれども僕は自殺をしない。誰かに自惚れられるのが、いやなんだ。病気と災難とを待っている。けれどもいまのところ、僕の病気は歯痛と痔である。死にそうもない。災難もなかなか来ない。》(「ダス・ゲマイネ」)などと綴った、佐村河内守のような馬場数馬。また曰く、《自縄自縛という言葉がある。ひどく古くさい。いかん。》…しかし、‘Das Gemeine’(卑俗な)奴で‘だすけ・まいね’(だから駄目なんだ)な著者、太宰治こと津島修治は結局に自殺した。コレこそ、痔縄痔縛(ぢじょうぢばく)の上での痔爆(ぢばく)テロみたいなものだ…ひどく古くさい?いかんかね?まあ、ケーシー高峰曰く、「ほとんどの人は死ぬまで生きるから」…痔では死にそうもないし。
 
  内痔核滑脱 (1)
 ♪ 初めは めまい 立ちくらみ 食欲不振で気付いた恋がいつか 注意力散漫 動悸
    肩こり 息ぎれに変わり やがて 頭痛 発熱 歯痛 生理痛 すり傷 切り傷
   しもやけ あかぎれ 陰金 夜泣き かんむし 田虫 水虫
    出痔 いぼ痔 切れ痔 走り痔 えーと えーと えーとせとら ♪
   (「恋愛症候群 ―其ノ発病及ビ傾向ト対策ニ関スル壱考察―」 作詞・作曲:さだまさし)
 
親痔(おやぢ)の血と痔を受け継いだ私は、30歳を過ぎると立派な痔主(ぢぬし)になった。今から約13年前には、外痔核の血腫を切開して除いた。その後も痔核症状(ぢかくしょうじょう)はあったが、「痔では死にそうもないし」などと身勝手な痔情(ぢじょう)を小痔付けて(こぢつけて)、暴飲暴食暴走。コレこそ、痔暴痔棄(ぢぼうぢき)。そして、痔爆の日が来た。内痔核が炎症して滑脱、戻らない、治らない、チクチクジンジンガンガン痛い、こりゃダメだ。2014年5月2日、居住市内の肛門科医院へ。診察した医師曰く、「もう限界でしょ。わかってるんでしょ、痔業痔得(ぢごうぢとく)だって…」。夜郎痔大(やろうぢだい)を悔いても遅い…
 
  内痔核滑脱 (2)
 ♪ 股のつけ根 イボ痔の夢 情けない痛みに 耐えかねて
    指で触りゃ くそやかましい ドトウの刺激が駆けてく ♪
   (「アミダばばあの唄」 作詞・作曲:桑田佳祐)
 
渡辺淳一の小説『無影燈』で花城純子に対して直江庸介が推めていたホワイトヘッド手術、私の親痔(おやぢ)は実際に施されてシマッタわけだが、今はもう痔代(ぢだい)が違うのだ。2014年5月20日、‘PPH’(Procedure for Prolapse and Hemorrhoids)を受ける。直腸を輪切りにされた時のズ~ンとした下腹部の衝撃を感じつつ、ドクターやナースとコーヒー論やランニング論で大いに盛り上がる。オペを楽しんでは、痔信過剰(ぢしんかじょう)?術後、麻酔が徐徐に切れ、尻の違和感が増していく…コレを痔間切れ(じかんぎれ)と言う。でも、出された夕食は全て平らげる。コレこそ、食痔療法(しょくぢりょうほう)…グラッチェ!
 
  
【2014年5月23日 追記】 院中心覚え 1 ―旅の破痔(はじ)は書き捨て―
 内痔核滑脱 (3)
病院内のマンガ棚にあった『闘茶大名 利休七哲』(西崎泰正:画 工藤かずや:シナリオ/SPコミックス リイド社/2008年)を読む。題名通りに田中宗易(居士号は千利休)とその弟子七哲の話ではあるが、まるで意味不明の‘闘茶大名’が冠せられた理由は最後まで解せない、酷い。‘7話+終章’の仕立てで、後日譚である「終章 千宗旦」が一番マシか…宗旦曰く、《信長公も秀吉公も利休も七哲も私に言わせれば全て化け物…権力を求め名利に酔い富貴を絶対の価値と見誤った虚飾の亡者ども…》、その通り。七哲の1人古田重然は「へうげもの」とされているが、田中宗易も他の七哲も私に言わせれば‘へうげもの’になりそこねた‘いやげもの’である。もっとも、再興された千家こそが最凶の‘いやげもの’なのかもしれない。茶道においては田中宗易以降こそが戦乱の時代…それも‘闘茶’か?
 
 
【2014年5月24日 追記】 院中心覚え 2 ―病中吟 痔を病んで夢は枯野をかけ廻る―
 内痔核滑脱 (4)
退院となり、後は自宅安静、しばらくは走ることができない…‘無走’は夢想に通ずるんか?例の漫画「僕はコーヒーがのめない」について、《江國香織の『雨はコーラがのめない』を思い出しました》と川口葉子氏が先につぶやいていたが、私の場合は…「平坂読&ブリキの『僕は友達が少ない』を思い出しました」。だって、コーヒーがのめなくってコーラがのめなくって友達が少なかったら、当に残念系じゃん!…そういえば、ラノベつながりの話だが、入院中に持参して読み始めた本に、《…実際はまったく使われていないマイナー方言『ササラモサラ』とはすなわち『無茶苦茶』という意味じゃが多麻さんは微妙に使いかたを間違えているっ……!》とあった。「ささらもさら」の語源はなんだろう?他にも、「さざらもざら」、「ささらほうさら」、「ささほうさ」、「ちゃちゃほうちゃ」、「ちゃちゃらぽちゃら」…もう無茶苦茶。‘簓(ささら)・穂先’系が語源?だが、‘娑羅・沙羅(さら)’系の説もあるし…ここまで来ると、「けさらんぱさらん」とかまで仲間の語にも思えてくるし…「ささらもさら」の正体は何なんだ?病中言、「痔を病んで無走、おかげで夢想がかけ廻る」。さて、自分の足で野山を駆け廻る日は再び訪れるのか?それには、内痔核が無い自覚を要するワケで…まずは日にち薬?
 
 
【2014年5月24日 追記2】 院中心覚え 3 ―写真11枚で見る病院食の喜劇―
 内痔核滑脱 (5)
はたして「日本人の腸は他国人のそれよりも長い」のか否か、私は知らないし興味もない。だが、4日前にPPHにより直腸粘膜を環状に切り縮めたのだから、少なくとも私の腸は以前より僅かに短くなったハズである。「えっ?それじゃ当分はマトモな食事ができないんでしょ!」…これが周囲の者の一般的な反応だが、それは違う。管の下を切り縮めたくらいでは、管の上から摂るものは変えないのである。昼食抜いて手術を受け、夕食は普通食。
 内痔核滑脱 (6) 内痔核滑脱 (7) 内痔核滑脱 (8)
 内痔核滑脱 (9) 内痔核滑脱 (10) 内痔核滑脱 (11)
 内痔核滑脱 (12) 内痔核滑脱 (13) 内痔核滑脱 (14)
今般の入院中に摂った病院食は、計11食。はたして「病院食はマズい」のか?否、私が
摂った11食はマズくはなかった。全食を写真に撮ってから完食したが、入院食事療養費(II)の1食506円(うち患者負担額は1食260円)としては、まあまあマシだった。例えば、岩村暢子『家族の勝手でしょ! 写真274枚で見る食卓の喜劇』(新潮社/第2回辻静雄食文化賞)に掲げられた《日本の普通の家庭の食卓》の食餌写真よりも遥かにマシだろう。
 内痔核滑脱 (15)
今般の病院食を持ち上げたいワケでもなければ、健康食志向なワケでもない。ただ、別の言い方をすれば、食事の「ありがたみ」は《日本の普通の家庭の食卓》の方が劣っている。病院食と錠剤以外で口にしたものは、廊下に設置されたユニマットライフ給茶機(TQ-R)のお茶、持参した大豆飲料(スゴイダイズ)、そして病室へ勝手に豆を持ち込んで挽き淹れていたドリップ珈琲だけであるが、退院直後に体重を計ってみると0.2kg増えた…喜劇だ。
 
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コメント

No title
シマナカロウ URL [2014年05月22日 13時00分]

帰山痔ン様
痔分は不健康優良痔なんだという痔核が足りないから、
お通痔がこわくて厠へ行けなくなる。五十痔の身でいつまでも若ぶってると、依怙痔な痔痔ィだと嫌われるよ。あんまり意痔を張らないでね。

to:シマナカロウさん
帰山人 URL [2014年05月22日 17時22分]

ロウ師のような六十路を越したる爺に気遣いさせるとは、やつがれ尻よりも心が痛い。しかし、当方は知命の傷を得たばかりにて、まだ耳に順うことはできません。痔順(ぢじゅん)は六十痔になってからです。

No title
ちんきー URL [2014年05月24日 18時01分]

退院おめでとうございます。
一刻も早い「復帰」お祈りしております。
(色々な「土産話」楽しみにしております)

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2014年05月24日 18時25分]

ありがとう。っても、入院は走前のストレッチで、この退院は療養大会のスタートを告げるものなんですがネ。
土産話かぁ…シマッタ、追記しないでネタに残しておけばよかった(笑)

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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