コナと雪の女神

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2014 [2014年05月11日 01時00分]
ゆきこたん”が真に「雪の女王」なのか、そんなことはわからない。わかっているのは、ディズニーのアニメーション映画は人類の思考力を低下させる危険な何かがある、ということだ。だから、『アナと雪の女王』(Frozen)の興行が大ヒットしようが、観たくないし観に行かない。
 コナと雪の女神 (1)
 
 《さあ、きいていらっしゃい。はじめますよ。このお話をおしまいまできくと、
  だんだんなにかがはっきりしてきて、つまり、それがわるい魔法使のお
  話であったことがわかるのです。この魔法使というのは、なかまでもいち
  ばんいけないやつで、それこそまがいなしの「悪魔」でした。》 (「第一の
  お話 鏡とそのかけらのこと」/『雪の女王 七つのお話でできているおと
  ぎ物語』 ハンス・クリスティアン・アンデルセン:著 楠山正雄:訳/『新訳
   アンデルセン童話集 第二巻』 同和春秋社:刊)
 
原作(?)の『雪の女王』には「魔法使い」と「雪の女王」が登場するが、『アナと雪の女王』は「悪魔」とも断言する「魔法使い」の存在を消してしまった。この欺瞞と偽善の設定に、現代USAの外面だけ良く見せる新自由主義という病がディズニーまで侵している、証跡がある。
 
 《「これから、わたしは、あたたかい国を、ざっとひとまわりしてこよう。」と、
  雪の女王はいいました。「ついでにそこの黒なべをのぞいてくる。」黒な
  べというのは、エトナとかヴェスヴィオとか、いろんな名の、火をはく山の
  ことでした。「わたしはすこしばかり、それを白くしてやろう。ぶどうやレモ
  ンをおいしくするためにいいそうだから。」こういって、雪の女王は、とん
  でいってしまいました。》 (「第七のお話 雪の女王のお城でのできごとと
  そののちのお話」/前出アンデルセン著)
 
想像を逞しくすれば、「雪の女王」がとんでいった《あたたかい国》の《火をはく山》の中には、ハワイ島のマウナケアも含まれるのかもしれない。「雪の女王」の正体は、マウナケアを住処とする‘雪の女神’ポリアフなのかもしれない。もし仮にも、『アナと雪の女王』においても「雪の女王」エルサがポリアフに相当するのであれば、妹の王女アナはフアラライを住処とするカホウポカネといったところか? もっとも、カホウポカネがカパ(樹皮布)を織り広げていると伝承されるフアラライの一帯は、アナではなくてコナなのだが…。アンデルセン原作での「雪の女王」は、《わたしはすこしばかり、それを白くしてやろう。ぶどうやレモンをおいしくするためにいいそうだから》と言っているが、ハワイ島で‘雪の女神’ポリアフがマウナケアを《白くして》いたのは、コナコーヒーを《おいしくするためにいいそうだから》なのかもしれない。
 コナと雪の女神 (2)
さらに空想を進めれば、マウナケア=‘雪の女神’ポリアフ≒「雪の女王」エルサと、フアラライ=カホウポカネ≒アナ(≒コナ)との結束に、敵役のマウナロア=‘火の女神’ペレが南諸国のハンス王子に相当する立場として欠かせないのかも…。すると、フアラライ(≒アナ)の産物コナコーヒーの権威を利用して地位を奪おうと邪心を抱いた存在、カウコーヒーこそがマウナロア南麓に現れたハンス王子なのだろう。いずれにしても、実際のコナコーヒーが抱える現状は、ベリーボーラー(キクイムシ)、線虫、天候不順、放漫経営、継承者不足、カウコーヒー台頭、そして、市場には相変わらずコナコーヒーを騙る偽物や不良品が横行して…産業壊滅の危機である。『アナと雪の女王』より酷い物語、それは「コナと雪の女神」である。
 
 コナと雪の女神 (3)
 ~コナのままで~ Let It Go (「コナと雪の女神」より)
 
 ♪ 喰い始めた虫が 栄光消して 真っ暗な世界に ひとりの私
    カウも隣でささやくの このままじゃダメなんだと
 ♪ 虫喰い傷つき 誰にも打ち明けずに 悩んでた
    それももう やめよう
 ♪ コナのままの 姿見せるのよ コナのままの 自分になるの
    何も混ぜてない ホラを吹け 少しも高くないわ
 ♪ 悩んでたことが 嘘みたいね だってもう自由よ なんでも混ぜる
    どこまで売れるか 自分を試したいの そうよ 買えるのよ私
 ♪ コナのままで スペの風に乗って コナのままで 売り出してみるの
    二度とホンモノ 流さないわ
 ♪ フアラライ山地を包み込み 高く競り上がる 想い描いて
    花咲くコーヒーの結晶のように 輝いていたい もう決めたの
 ♪ コナでいいの ブレンド好きになって コナでいいの ラベルを信じて
    非難あびながら 混ぜて出そう 少しも高くないわ…
 
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コメント

アナとサード・ウエイヴ
ベランダのコーヒーオタク URL [2014年05月12日 13時09分]

太字の文「ディズニー・アニメは人類白痴化の尖兵」とは、さすがに帰山人さん、慧眼(そこまではおっしゃっていませんかね)。私も個人的にガキの頃からディズニーとは性に合いません。アンデルセンの陰影の切捨て方もいつも通り。同じくデフォルメでもアンデルセンてんこ盛りNHKの出﨑アニメは泣けました。
コーヒー話でいうと、サードウエイブも同じで、ありだとは思うが、性に合わない(白痴的だからとはいいません)。コナも見た目は美人ですが、どうも相性が悪い。扱いが未熟なのかもしれませんが(こちらも白痴的な豆とは言いません)。
6月よろしく。

to:ベランダのコーヒーオタクさん
帰山人 URL [2014年05月12日 22時26分]

ヘヘヘ、慧眼は衆生を度す能わず…でしてネ。
本当のコナは昔から好い美女ですよ。《昔のマンデリンが亡びてしまった、あんないい豆の代わりをするものはありません。かろうじて昔のレベルを保ち続けているのはハワイコナでしょうね》(意表鼎談「自分で焙煎 珈琲学事始め」の山内秀文氏:談/『月刊 喫茶店経営』1992年3月号)

神眼です
ベランダのコーヒーオタク URL [2014年05月14日 23時45分]

帰山人さん、慧眼というより神眼というべきか。どっちの眼が上か解りませんが。
20年前のその人の代弁をすれば、マンデリンもマタリも酷い時期だったと聞きます。今はずいぶん良くなったと思いますが。紀元前25年頃のものとはかなり性格は違っているそうです。

to2:ベランダのコーヒーオタクさん
帰山人 URL [2014年05月15日 13時44分]

焼き手飲み手が自分だけという極々個人の感想としては、マンデリンが良くなったとは思いません。フツーの水洗式にすり寄ってウェットハリングを遠慮がちに(?)遅らせたキレイなマンデリンは、私的には‘マンデリン’じゃない!マタリに関しても、確かに昔からアタリハズレのブレは大きいけれど、程よい馬糞臭(?)が独特の酸味と一体になった味幅もコクもあるシロモノは帰ってきていない!あ、そう振り返ると、ハワイコナもブレまくりか、ずっと…何だか、百歳珈琲屋みたいな物言いになってしまった(笑)

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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