風来ぬる 後篇

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2014 [2014年03月11日 01時00分]
集会当日の‘フラヌール’(flaneur:遊歩者)は、宿で目覚めて、コーヒーを淹れて喫飲する。コーヒーの風味を追い続けてコーヒーの世界へ来遊する者、やはり風来人なのであろうか?
 
【集会当日のフラヌール】 2014年3月9日
 
風楽ぬる (7) 風楽ぬる (8) 風楽ぬる (9) 風楽ぬる (10)
朝、山谷の宿「ほていや」から走る。東京スカイツリーのある風景を眺めつつ隅田川テラスを走る。旧安田庭園・両国国技館・江戸東京博物館の周りを走る。河津桜越しに見上げたスカイツリーの直下へ駆け上る。浅草寺の境内を散走して戻る。遊歩者ならぬ遊走者か?
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宿を出て隣の「カフェ・バッハ」へ、おはよ~。まずはコスタリカ・グレースハニーを飲みつつゆっくり新聞を読む。次に苺のタルトと任せ合わせコーヒー(ブルーマウンテン・ピーベリーだった)を喫しつつのんびり別の新聞を読み新書を読む。…ああ、バッハの朝は好い朝だ。バッハのトレーニングセンターへ、中川文彦氏と歓談。旦部幸博氏・山内秀文氏も合流し、打ち合わせをしつつ、予行焙煎を評して催事で使う豆をエチオピア・イルガチェフェ、焙煎の度合は2ハゼ‘ピチ’1発止めとする。ついでにここぞとばかりに珈琲狂たちの談論風発。
 
風楽ぬる (17) 風楽ぬる (18)
昨年の集会より約1年振りに旦部さんを迎え、日本コーヒー文化学会(JCS)の焙煎抽出委員会による分科会催事を始める。今般は、「焙煎の科学」がテーマ。毎度のメンバーに新たな顔触れも加えて、定員20名は満員御礼の集会。まずは、旦部さんの好演述。次に、中川さんが解説しながらマイスター2.5による標準、長時間、短時間の3通りの焙煎実演。参加者による都度の質疑も活発、(退院直後でやや弱っている)旦部さん応答にオツカレ。大坊さんが私に「ボクの求めていたコーヒーの‘苦甘’が何であるのか解った気がします」、それは好かった…しかし、それはまた新たな実践への入り口だ。皆ワイワイやって、解散。
 
 [私的雑感] 旦部さんの演述に対して、参加者の多くが「焙煎機をどう扱うか?」
  という視点で問いかけていた。それが全て駄目ではないものの、‘焙煎機の操
  作法’へと飛びついてしまう傾向は、その前提である‘焙煎されるコーヒー豆の
  (化学的・物理的な)変化’の理解を中途半端で蔑ろにしていないか? 別の言
  い方をすると、「私がコーヒーを焼く時…」という主観で捉えるばかりでは手前
  勝手な屁理屈に陥り易い、ということだろう。今般も山内さんが「文化として…」
  と繰り返し語っていたが、そうした視野の広い論議へ昇華するには遠い。コー
  ヒーの‘おいしさの方程式’を解く妙味は、他者が示す‘解答’を単に知ることで
  は無く、そこへと至る‘解法’を自らが見出していくことだろう。‘解法’を辿る楽
  しさに終わりは無い。
 
風楽ぬる (19)
コーヒーの風味を追い続けてコーヒーの世界へ来遊する者、やはり風来人なのであろうか? そして‘風来(ふうらい)を解(ぬ)る’、だから‘フラヌール’?…帰途に買った福豆屋の駅弁「海苔のりべん」を食べながら、2日間のフラヌールのりのりを笑う。次、風来解る日はいつ?
 
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コメント

No title
ベランダのコーヒーオタク URL [2014年03月12日 13時10分]

旦部先生、中川さん、分科会にご参加の皆さん、そして帰山人さん、お疲れ様でした。旦部先生のパソコン、ドラえもんのポケットみたいですね。質問の答えが何でも入ってました。すごい。

個人的には、しばらく投入温度を変えながら焙煎してみようかと。
「よい風が吹きますように」と祈りつつ。

to:ベランダのコーヒーオタクさん
帰山人 URL [2014年03月12日 17時31分]

オツカレサマでした。面白かったですねぇ。旦部さんの四次元ポケットも凄いけれど、曖昧&蒙昧な問いかけに反応する旦部さんの「凄み」もイイよね(笑)
投入温度ですか…私ゃ変えられないし変えない…無風じゃないと困るし(笑)

No title
y_tambe URL [2014年03月13日 17時45分] [編集]

どうもお疲れさまでした。先ほど良い風の便りを受けたところです。

>旦部さんの四次元ポケットも凄いけれど、曖昧&蒙昧な問いかけに反応する旦部さんの「凄み」もイイよね(笑)

そんなに「凄み」きかせてましたっけ?

to:y_tambeさん
帰山人 URL [2014年03月13日 20時04分]

《風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこからきてどこへ行くかを知らない》
あ~、問い質し直す時の語調とか声色とかは(おそらく本人が演じている範疇を超えて)傍には「凄み」だナ。だって言説は理論的だけど、反応は直情だモン(笑)

URL [2014年03月13日 21時42分]

ちょっと難しすぎる例えを受け取り難儀中。。。
険しい山を登ったら更に大きな山も出現して、
現在途中でビバーク中。
お疲れ様でした。

No title
じょにぃ URL [2014年03月13日 22時12分] [編集]

帰山人さん。

コーヒー おいしさの方程式
恥ずかしながらまだすべて読んでませんが
この本と帰山人さんのブログを見て
なんとなく繋がったと言うかわかったように感じます。
ネル・深煎り・低温抽出の組み合わせとかなるほどなと。
皆さん、自然と導き出していたんですね。

海豚屋行かれたのですね。
以前のコメントに、
『珈琲の店と書いている看板が
UCCやキーだったりすると
自家焙煎してないんかい!!
と心の中で突っ込んでします。』
と書きましたが清田さんは別です。
あの方はまさに”抽出に命を懸けている”と思います。
それと焙煎を頼まれている方のレベルも相当なものだと思います。
お豆ちゃんの入っているタッパを開けて数秒であの空間が
良い香りに包まれた衝撃はいまだに忘れられません。
そしてあの方の人間性も素晴らしいです。
何処か帰山人さんと相通ずるものを感じます。
焙煎は確かな人にお任せして抽出に専念する。
それも珈琲屋の姿のひとつだと思います。
カフェアンドレストランに書いてありました。
カフェバッハでは
『コーヒーの抽出に集中できないので話さない。それではプロ未満』
だそうですがどっちが正しい・間違いではなく海豚屋もバッハもそれぞれの”これだ!”と思った考え方を貫けばいいのだと思っています。

皆さんのように数行でスマートにコメントしたいのですが
相変わらずの長文ですみません。

to:風さん
帰山人 URL [2014年03月13日 22時26分]

それは星降る山の中ですか?それとも月照る谷の中ですか?

No title
URL [2014年03月13日 22時30分]

星降る山の中だと思いたいですね。

No title
URL [2014年03月13日 22時43分]

ようやく全部判明。。。
疲労感たっぷりですよ。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2014年03月13日 22時58分]

Xが‘ガンダムを考えるガンダム’であるように、海豚屋は‘コーヒー屋を考えるコーヒー屋’である、それが私の所感です。例えば、世界中のコーヒー屋がバッハ、それはある、世界中のコーヒー屋が海豚屋、それはない。《どっちが正しい・間違いではなく》…それを決めるのはコーヒー屋ではなくて客ですネ。

to2&3:風さん
帰山人 URL [2014年03月13日 23時08分]

それはオツカレサマです。達成感で相殺しておいてください(笑)

便り
URL [2014年03月14日 07時04分]

まだ疲労感がひどいですよ(笑)
それからお便りありがとうございました。
一生の宝物の一つとしておきますね。
皆様のご健康とご活躍を祈念しております。

to4:風さん
帰山人 URL [2014年03月14日 16時49分]

《疾風に勁草を知る》ってことですナ。

teaR URL [2014年03月16日 08時40分] [編集]

僕も海豚屋行きたかったですねー。でも休みがまったくないもので…。
今度はうちのお店にもお越しください。美味しいコーヒーは出ませんが(笑)

to:teaRさん
帰山人 URL [2014年03月16日 17時49分]

海豚屋さんはまたの機会にご一緒しましょう。
お店に…あぁ行く行く、コーヒー無しでも行く行く。

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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