アウォード2013発表!

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:日本珈琲狂会 [2013年12月26日 05時00分]
「CLCJ Award 2013」 並びに 「CCAJ Award 2013」 を発表する。
 
 
“CLCJ Award 2013”(日本珈琲狂会アウォード2013)発表!
 
 「ヴェルジ賞」(Verde Award)
  『レギュラーソリュブルコーヒー』:ネスレ日本株式会社
 
 【授賞理由】 ネスレ日本は、インスタントコーヒーの「ネスカフェ」を2013年
  9月1日より全面刷新すると同時に、1960年以降53年間続いたインス
  タントコーヒーの呼称を捨てて「レギュラーソリュブルコーヒー」として売り
  出した。ネスレ日本は『ネスカフェ 香味焙煎』については、焙煎したコー
  ヒー豆の粉末を混ぜた「レギュラーソリュブルコーヒー」へ既に3年先行し
  て変えて、日本珈琲狂会によって2010年ヴェルジ賞を授けられた。先
  行時はスターバックス「VIA」(ヴィア)の日本上陸に、今般はAGFの「ハ
  イブリッド」投入とコンビニコーヒーの伸長に対する、いずれも拙速な策動
  である。発表当初から「馴染めない」や「舌を噛みそう」との非難を巷間か
  ら浴びた今般の改称は、自らが生み出した‘インスタントコーヒー文化’を
  打ち棄てる非道の策謀であり、定着する気配すら全く無い。独自性・革新
  性・企画力・市場性のいずれも低く評価されて、ヴェルジに値する。
 
 【選評】 今期のヴェルジ賞は、その候補が多すぎて選出自体に難渋した。
  以下、候補の俎上に載った事象を挙げる。『はじめてのコーヒー』(堀内
  隆志・庄野雄治:著/mille books:刊)、『セイロンコーヒーを消滅させ
  た大英帝国の野望 貴族趣味の紅茶の陰にタミル人と現地人の奴隷労
  働』(清田和之:著/合同フォレスト:刊)、『コーヒー学検定 《上級》 金沢
  大学編』(圓尾修三・広瀬幸雄・後藤裕:著/旭屋出版:刊)、『一杯の
  コーヒー 昭和天皇とマッカーサー』(綾野まさる:著/ハート出版:刊)、
  『がんになりたくなければ、ボケたくなければ、毎日コーヒーを飲みなさい。
  (岡希太郎:著/集英社:刊)、「ボス ブラックスパークリング」(サントリー)、
  「CoE最高点買い占めデシーカポイント」(UCC)、「WBC 丸山珈琲
  井崎英典の‘Umami’パフォーマンス」である(順不同)。これらの候補は、
  誤謬や低俗や無能を示してはいたが、惜しくも最終選考から漏れ落ちた。
  対して、意味不明の改称を再度に発表したネスレ日本が、その拙策の積
  み重ねも手伝って最終選考まで残り、今般は見事に「ヴェルジ賞」を獲得
  するに至った。「もはやインスタントコーヒーではない」と実のない煽りを
  嘯いたネスレ日本に対し、日本珈琲狂会は再度のヴェルジ賞の授賞を
  機に、社会的責任の本質を問い、撤回を求めたい。
 
 
“CCAJ Award 2013”(日本コモディティコーヒー協会アウォード2013)発表!
 
 「CCAJ賞」(CCAJ Award)
  『トウモロコシの先住民とコーヒーの国民 人類学が書きえなかった「未開」社会』
  (有志舎:刊):中田英樹
 
 【授賞理由】 中田英樹氏が《人類学を専攻する研究者や大学院生に褒め
  てもらうための専門書を書くつもりは毛頭ない》と断言しつつ書き下ろした
  『トウモロコシの先住民とコーヒーの国民 人類学が書きえなかった「未開」
  社会』は、2013年3月より発売された。グァテマラ共和国の南部、アティ
  トラン湖畔のサン・ペドロ村を主たる舞台とした本書の主眼は、人類学者
  の同地に対する1930年代からの先行研究を追跡するものだが、その中
  では《徹底して対象に内在的な視点からみえる観察》で《サン・ペドロが
  コーヒーをめぐって現状に至るプロセス》が見事に活写されている。コー
  ヒー栽培の経緯と現状を商業や政治による偏向を除いた社会的な視角
  で描いた研究報告は類稀であり、《日常生活のこととして多文化共生や
  多民族共存を考えたい》コーヒー愛好者にとって必読である。難解を超え
  て渾身の「叫び」、その著述の姿勢も好ましく、称讃に値する。
  
 【選評】 今期のCCAJ賞として、『山の珈琲屋 飯舘「椏久里」の記録』(市澤
  秀耕・市澤美由紀:著/言叢社:刊)や『お望みなのは、コーヒーですか?
  スターバックスからアメリカを知る』(ブライアン・サイモン:著/宮田伊知
  郎:訳/岩波書店:刊)なども候補に選出されたが、僅差であるものの授
  賞した事象が最終選考を突破した。また「コーヒー はじまりの物語」(旦
  部幸博:著/『百珈苑BLOG』内)も候補の俎上に載せられたが、選考対
  象期間中では完結前であったことにより選考から除外した。これらの著
  述に関しては、精緻な論理性と渾身の力量に関して、授賞した事象に匹
  敵するものと讃える。過去3年(2010年2011年2012年)のCCAJ
  賞がコーヒー商業界の人物による業績に対して授けられたことと異なり、
  今期ではコーヒーには間接にしか関わらない商業界の外の専門研究者
  による業績が見事にCCAJ賞を獲得した。《人類学が書きえなかった「未
  開」社会》の研究書は、「コーヒー商業界が書きえなかったコーヒー社会」
  を図らずも同時に示したからである。この中田英樹氏の『トウモロコシの
  先住民とコーヒーの国民』は、第3回「梅棹忠夫 山と探検文学賞」の候補
  作品でもあるが、CCAJ賞に続いて二冠を獲るに値するもの、と日本コモ
  ディティコーヒー協会では認めておく。
 
 
上記2つのアウォードは、日本珈琲狂会(Coffee Lunatic Club of Japan:CLCJ)と日本コモディティコーヒー協会(Commodity Coffee Association of Japan:CCAJ)により、2013年(選考対象期間:2012年12月1日~2013年11月30日)のコーヒーに関連する事象を選出して、その可能性や成果を認めたものを選り分けて授賞とした。この2つのアウォードに関しては、2010年以来の授賞と同様にして、CLCJ主宰並びにCCAJ創設者である鳥目散帰山人の独断にて発表したものである。したがい、選考から授賞まで、授賞理由及び選評を含めて鳥目散帰山人の責である。ここに、「ヴェルジ賞」の受賞者には哀哭の罵声を、「CCAJ賞」の受賞者には賞賛の拍手を贈らせていただく。
 
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コメント

No title
じょにぃ URL [2013年12月27日 09時18分] [編集]

帰山人さん。
今年もお世話になりました。
来年は一歩前進する予定です。
来年も一つどうかよろしくお願いいたします。
ちょっと早いですが良いお年を。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2013年12月27日 12時42分]

いや、何もお世話してません(笑)そして、どうぞ「前進」してください。人生の時節は、暦で区切るものではありません。前進した後に振り返って「変化」があった時節が区切りなんですから。

No title
ナカガワ URL [2013年12月27日 18時08分]

レギュラーソリュブルコーヒー、略して「レギュソリュ」?「レソコ」?「RSC」?それにしても受賞までリワークはさすがです。来年は「リワーク」も特定秘密保護されちゃうかしら。今年の選評は「10大」何とかみたいですね。どこか殊勝な協会が「大珈琲文化賞・金収穫賞」みたいなのを設立して向こうを張ってくれると、面白いのですが。デシーカに1票いれようかな----あえて「UCCセレクション80」に贈賞しましょう。

to:ナカガワさん
帰山人 URL [2013年12月27日 22時11分]

あぁヤッパリ?複数の方から「話題で言ったらコンビニコーヒーでしょう」と言われて、「全協の重大ニュースじゃないんだから!」って返したのですが、選考を始めると「若干そういう傾向にあるなぁ」などとも…スイマセン。もっとも、その全協は今年は(まだ?)発表済みの重大ニュースを自らのWebに掲げていませんがネ。この不精な協会にこそヴェルジを授けるべきだったかナ?

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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