コーヒーの偽装表示

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:日本珈琲狂会 [2013年11月04日 05時00分]
虚珈新聞ロゴ
虚珈新聞 2013(平成25)年11月4日
 
「コーヒーでも偽装表示 相次ぐ発覚に業界悩む」 嘘か?真実か?
 
ホテルのレストランなどで食材の不適切な表示が次々に発覚している問題で、コーヒーでも偽装を疑われる事例がかなりの数にのぼることが、3日業界への取材で分かった。
 
「周りのお客さんが口へ運んでいたものに目を疑った」と驚いた様子の山口さん(仮名)。食品の偽装問題が騒がれ始めた先月、コーヒー愛好家である山口さんが訪ねたのは「コーヒーだけの店」と看板にも出している有名店の一つ。しかし、店内では半数近くの客がコーヒーと共にケーキを注文して食べていた。「コーヒーだけ、とうたっておきながらケーキをメニューに並べて出すことは詐欺に等しい」と憤りを隠せない山口さんは、近く「不当表示コーヒー店撲滅プロジェクト」を起こす予定だという。これに対して、業界団体である日本コーヒー協会の東野友秀専務理事は「その店に悪意は無いと信じたいが、コーヒー専門店と称してコーヒー以外のメニューを並べている店が多いことも事実。コーヒー専科という看板にランチや軽食、果ては食事処という看板を並べている店などは、今の時代に一種の偽装とみなされて淘汰されても仕方がない」と困惑の表情で語った。
 
問題はこればかりではない。スペシャルティコーヒーの時代といわれる現代においては、「コーヒーはフルーツです」などと喧伝するコーヒー業界の関係者も多いが、これも偽装を疑われるべき不適切な表示といえる。消費者庁には「買ってきたばかりのコーヒー豆をジューサーにかけたがジュースにならない。本当に果実なのか」といった苦情が多数寄せられているという。厚生労働省が示す「農産物等の食品分類表」ではコーヒー豆も生鮮食品として単独に分類されているが、他方で農林水産省と消費者庁が示すJAS法に基づく「食品品質表示基準」ではコーヒーは加工食品として扱われている。したがってコーヒーの原料生豆はともあれ、焙煎した後のコーヒーを「コーヒーは生鮮食品です」と吹聴する文言などもかなり怪しい。これに関しても、東野専務理事は「香味の瑞々しさを過剰に生鮮食品や果実にたとえる風潮は是正されるべきかも。但し、焙煎の失敗による生焼けの場合にはむしろ正直に生焼けと表記すべきと思う」と困惑の表情で語った。
 
こうしたコーヒーの不当表現や偽装表示に関して、コーヒー店などでは対応に苦慮している。「アメリカンコーヒーの場合もアメリカ合衆国産の原料生豆と限定するのか? アメリカで焙煎したコーヒーと捉えるならば、日本のスターバックスで売られているコーヒーこそが本当のアメリカンコーヒーなのか?」と自嘲気味に話すコーヒー店の主人もいる。中には「当店のウィンナーコーヒーは羊腸を使用した太さ20mm未満のJAS特級ウインナーソーセージが入っています。偽装はしていません」と積極的に掲げるコーヒー店も現れ始めているが、相次ぐコーヒーの偽装表示に対して業界の苦悩は当面続きそうだ。
 
  ※「虚珈新聞」(キョコーシンブン)は「日本珈琲狂会」(CLCJ)が発信する不良メディアです。
 
コメント (10) /  トラックバック (0)

コメント

うーん
珈琲国王 URL [2013年11月04日 21時20分]

こんばんわ。

冗談記事と思いつつも、現実として当たらずしも遠からずなコーヒー業界なのかなと思わされてしまいました。

サスティナビリティとかよく言われますが、ブルーマウンテンの出荷量が生産量を上回っているというホラーストーリー然りで、スペシャルティなども結構偽装品が多く出回っているような気がするのですが。

まあ煎った本人、飲んだ本人が気がつかなければ幸せ・・といも言えるかもしれませんけど。

to:珈琲国王さん
帰山人 URL [2013年11月04日 22時34分]

スペシャルティってのはコモディティの中で横に展開した存在だった筈が、いつの間にかコモディティとは別にその上にある存在にされた、このこと自体が概念の偽装です。
国単位のオークションと農園単位のオークションを交互に使い分けて、概念的偽装の象徴としてのスペシャルティを持続させようとする、このこと自体が実態の偽装です。
そこに気がついていても気がつかないふりをしている連中は、自らの幸せを偽装しているのです。唾棄すべきは偽装されたコーヒーではなくて、それを生み出したバカ者どもです。

No title
じょにぃ URL [2013年11月05日 12時22分] [編集]

帰山人さん。

珈琲(コーヒー)と○○(パンが多いかな)のお店
結構多いんですよね。
じょにぃは
コーヒー(もあるよ一応。)と○○(こっちがメインね)のお店

と解釈するようにしています。

あと
珈琲の店と書いている看板が
UCCやキーだったりすると
自家焙煎してないんかい!!
と心の中で突っ込んでします。

厳密には違うと思いますが
ラーメン屋に例えると
自分でラーメン作らないで
すべて出来合いのラーメンを出している。

そんなラーメン屋にはいきたくないですけど
珈琲はそんな感覚にはならない。
不思議です。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2013年11月05日 14時00分]

じょにぃさんはキビしいなぁ…私ゃ「珈琲の店」程度じゃ「自家焙煎してないんかい!」とまで言いませんよ(笑)ラーメン屋に喩えるならば、自家製麺の比率は2割以下だろうし自家製粉までしている店はごく僅か…そんで製麺を他人任せのラーメン屋の方が美味しいことが存外多い(苦笑)だから専門や専科を名乗るコーヒー屋に求められる実態は(虚珈記事とは異なり)コーヒーに限定することじゃなくて美味しいコーヒーを出すこと。ホントは看板やメニューなんて記号で真価は計れないもんネ。

確かに
珈琲国王 URL [2013年11月05日 19時26分]

レスありがとうございました。

上から・・という表現で一つ。
それを具体化しているのが、カースト制度のような「ピラミッド」図ですよね。
てっぺんに近い部分にスペシャルティなどがある図って、今思うと思いっきりメインストリーム品を見下した形ですよね(^^;

スペシャルティ専門店の文句を見ていると、まさに「人種差別」ならぬ「品種差別」ですね。

to2:珈琲国王さん
帰山人 URL [2013年11月05日 22時01分]

まぁスペ派の唱えるところの「ピラミッド」図はワイン界の「格付け」に倣っていますからネ。区分や区別することから格付けや等級が派生する、それに抵抗感が少ない欧州らしい制度といえます。ワインなどの原産地の名称統制や地理的表示は、本来は名産品的な製法や呼称を保護するためのもので、これとて(生産と消費の双方共に)国内や域内に対象を限定した制度だったわけです。それを半世紀以上遅れて(生産と消費の場がかけ離れていることは無視して)国域を超えてやろうってコーヒー界は、ある意味憐れなもんです。根本に流通上の無理がある付け焼刃のパクリだから、ピラミッド図を描いてスコアが何点とか叫ぶしか能が無い。そういうスペ派人種を「差別」して絶滅させたい…私はコモディティ優生思想者であります。

No title
シマナカロウ URL [2013年11月06日 11時28分]

帰山人様
とても勉強になりました。実はボクもコモディティ優生思想者でして、軽躁な「スペ派人種」を内心バカにしております。おっしゃるようにコーヒー業界には昔から偽装表示が多く、ほとんど罪の意識を感じていないようです。客もブルマンとキューバの区別がつきませんから、それに味をしめて、すっかり〝習い性〟になっているんです。どんな商売でも公明正大に生きるのはとてもむずかしいです。

to:シマナカロウさん
帰山人 URL [2013年11月06日 13時30分]

ロウ師、コーヒー屋スペ派人種の台頭には「スペ生豆は粒揃いがよい」⇒「ヘッポコ焙煎でも(見面の上で)ムラ焼けし難い」&「ハンドピックの負担が少ない」という手抜き理由が大きく作用していると思われます。ハッキリとそれを理由に挙げて商売するならばまだしも、その手抜き理由まで香味特性がどうとか心理まで偽装するスペ派人種は悪の根源であります。
ちなみに近頃はブルマンとキューバは味が違ってきている。偽装するならばむしろドミニカやハイチから選んだ方がピッタリだと思う(笑)

ワインからきた図でしたか
珈琲国王 URL [2013年11月10日 16時04分]

どうもです!
なるほど、あのピラミッド図はワインの世界から拝借したやりかたでしたか・・どうりで。
なんだかコーヒーの本を見ると、結構「ワインの世界では」と論じられますが、ワインとコーヒーってそんなに共通点あるものでしょうか?

コーヒーの世界すらさっぱりで焙煎やってるんで、ふだん飲まないワインの世界などますますわかりせんが・・コーヒー飲料は、さしずめ日本酒でいう「アル添清酒」みたいなものでしょうかね〜。

ちなみに横槍で失礼ですが・・ブルーマウンテンよりドミニカやキューバの方が個人的には美味い気がするんですが(^^;
あと、最近は焙煎ではなく生豆選びの方が本職のお店が多いので、「自家焙煎コーヒー店」より「自家豆目利きコーヒー店」の方がしっくりくるような。

to3:珈琲国王さん
帰山人 URL [2013年11月10日 22時35分]

ワインとコーヒーの共通点…いずれも香りと味を楽しむモノで、いずれもその多様性は品種とテロワールによる…とか低俗な話じゃ納得できませんか?(笑)…では参考に過去記事(と記事内リンク先の論)をご覧あれ
http://kisanjin.blog73.fc2.com/blog-entry-244.html
http://www.adv.gr.jp/cat/column/experience16.html

コーヒー飲料はアル添清酒ですか…うむ、廉価普及主義と純血至上主義との板バサミで右往左往するところなんかはそうかもしれない(笑)

ブルマンもドミニカもキューバも皆一昔前とは味が違ってきたし、各各の香味特性も多様で不安定になっている。私はどっちがウマイとは言えません、その時々で変わるから(笑)

「豆目利きコーヒー店」と名乗り変えても(焙煎と同様に)「自家」は自家撞着の「自家」でしかないのが実態…ココがしっくりこない(笑)

この記事にコメントする

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://kisanjin.blog73.fc2.com/tb.php/624-eb545e08
編集

kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

03 ≪│2017/04│≫ 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
Powered by / © Copyright 帰山人の珈琲漫考 all rights reserved. / Template by IkemenHaizin