隧道ソラリス

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2013年09月15日 23時30分]
いわゆる‘愛岐トンネル群’について愛知県春日井市側の4基を、《経済産業省「近代化産業遺産33」に認定》と誤って紹介する者がいる、許し難い。「旧国鉄中央線の隧道群」(玉野第三隧道・玉野第四隧道・隠山第一隧道・隠山第二隧道)は、2008年度に経済産業省が取りまとめた「近代化産業遺産群続33」で、「山岳・海峡を克服し全国鉄道網形成に貢献したトンネル建設等の歩みを物語る近代化産業遺産群ストーリー」の構成リスト9件の一つとして選定された。全部で1115件もある‘近代化産業遺産’の一を、‘群’や‘続’の字を抜いて紹介すること、あたかも33群の一つと誇大に解させる賎陋な了見か? 闇は深い。
 
 《トンネル空間(近代化産業遺産:特別公開)での現代アート展。 普段は立
  ち入れない“荒野”に出現するのは何か? はたして闇の中で出会うのは、
  自然の時間、人間の身体と内なる声、理知なる“ヒカリ”ではないか。 トン
  ネルの闇、そして陽の光がそそぐ小道。五感で楽しむ、19日間のアート
  プロジェクトです。》 (「荒野ノヒカリ」フライヤー)
 隧道ソラリス (1)
 
愛岐トンネル群・アートプロジェクト2013 「荒野ノヒカリ」
 
 隧道ソラリス (2) 隧道ソラリス (3)
あいちトリエンナーレのパートナーシップ事業(No.231)でもある「荒野ノヒカリ」を観に行く。受付おっちゃんの「マルシェは中止だよ」に「あぁヤッパリ」…マンニィ(台風18号)接近中。
 
 隧道ソラリス (4)
占部史人 「浮寝の旅」
 流木の舟が玉野第三隧道に浮かんでいる。漂浪を感じ視る。ふーん。
 
 隧道ソラリス (5)
丹羽康博 「carrying stone」
 川原へ抜ける脇道に置かれたケルンか卒塔婆。集積を感じ視る。ふーん。
 
 隧道ソラリス (6)
softpad 「1961」
 玉野第四隧道を姿無き蒸気機関車が走る。追憶を感じ聴く。ふーん。
 
 隧道ソラリス (7)
山田亘 「あめつちほしそら」
 あめつちのうた48首の朗読が廃線路で放送されている。普遍を感じ聴く。
 「のこりもの」でも聴いたなぁ…ブランコに乗って聴く、揺れて聴く。
 ほうほうほほう。
 
 隧道ソラリス (8)
鈴木昭男 「点 音(おとだて)」
 耳&足マークが示す場を会場内で探して耳を澄ます。振動を感じ聴く。
 しーん。ふーん。
 
 隧道ソラリス (9)
野村幸弘 「場所の音楽~愛岐トンネル群」
 片岡祐介が奏でた即興の記録を隠山第一隧道で上映する。
 放射を感じ観る。ふーん。
 
 隧道ソラリス (10)
相田明 「角砂糖が溶けるように自然に還る」
 日干しレンガが隠山第一隧道の内外に整列している。
 遷移を感じ視る。ふーん。
 
 隧道ソラリス (11) 隧道ソラリス (12)
藤本由紀夫 「Room(Aigi Tunnel)」
 電子楽器4台の不協和音が隠山第二隧道に鳴り響く。了知を感じ聴く。
 ジーザスなんて居ないのでBWV639はお呼びじゃない…『惑星ソラリス』
 (Солярис:Solaris/1972年)みたい…ノイズだけ響く「隧道ソラリス」
 は抜け出したくない闇の夢。《その「未知のもの」との出会いは、人間に対
 して、一連の認識的、哲学的、心理的、倫理的性格の問題を提起するに
 違いない。》 (スタニスワフ・レム/飯田規和:訳『ソラリスの陽のもとに』ハ
 ヤカワ文庫SF237「訳者あとがき」引用訳のレムの言)…ほうほうほほう。
 
 隧道ソラリス (13)
ドリアン助川 「あなたへの100の言葉」
 日英両語の言葉が籠に入って隠山第二隧道奥で贈られる。励起を感じ
 読む。 ‘After a little perseverance, you will go through
 this sea of clouds.’ 「もうちょっとの辛抱で雲海を越えますよ。」と贈ら
 れた。マルシェは中止になったけれど、いわばアルルカンの洋菓子店
 から貰った「隧道饅頭」なのか?(笑)…ほうほうほほう。
 
 隧道ソラリス (14) 隧道ソラリス (15) 隧道ソラリス (16)
マンニィ(台風18号)接近の降雨を待ちながら観て歩き聴いて歩いたが、結局に会場出口へ戻るまで、《陽の光がそそぐ小道》だった。愛岐トンネル群の現代アート展「荒野ノヒカリ」、隧道の闇の中に《理知なる“ヒカリ”》を見出すほど私はウブじゃない。隧道の闇の中の“闇”が好い、特に「隧道ソラリス」と勝手に名付けた隠山第二隧道のサウンドインスタレーション、コリャ‘病み付き’というよりも’闇憑き’になりそう? コレはコレで賎陋な了見か? 闇は深い。
 
コメント (2) /  トラックバック (0)

コメント

No title
ちんきー URL [2013年09月17日 22時51分]

「愛岐トンネル群」を使って何かイベントをやるとは風の噂には聞いていましたが9月からだったんですね。
天気良ければ今週末にでも・・・いや今週末は「山」に行かねば!

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2013年09月18日 00時16分]

あぁ山に行きたくなる季節ですなぁ。(一昨年の秋公開時に私がやったみたいに)山走ってトンネル観にいく、って策もありますよ(笑)

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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