蕎麦に居るね 15

ジャンル:グルメ / テーマ:うどん・そば / カテゴリ:食の記 [2013年07月18日 23時30分]
長野県木曽方面へトレラン大会に参加、その前後日に蕎麦を食すること、今夏も三演。
 
2013年7月13日
 
「時香忘」で蕎麦を食す。
 蕎麦居る15 (1)
この時季に年一回の訪店も連続5年目となる。ナゼ寄るのか? 美味いからでしょうナ。私を先頭に待ち客は3組で午前10時30分開店、木製回廊を渡り店に入り席に着き、ん? メニューを見ると、もり蕎麦の名乗りが‘寒晒し熟成’に変わっているゾ、何故か?
 《かんざらしそば【寒晒し蕎麦】 寒ざらしそばとは、寒中に冷たい水、あるいは
  清流に数日間浸けてから寒風にさらし、乾燥させた玄ソバを挽いて打つそば
  のこと。そばの味が落ちる夏の暑中にも新そばの風味が楽しめるそば、とも
  いわれる。(略)元禄十年(一六九七)刊の『本朝食鑑』はその製法について、
  「臘月(陰暦十二月)、殻のついたままの好い蕎麦を三十日間水に浸し、立春
  の日に取り出し、曝〈さらし〉乾してから収蔵するもの」と書いている。》
  (新島繁『蕎麦の事典』柴田書店)
真夏に‘寒晒し’の響きは好いし、「時香忘」のもり蕎麦自体に大きな変化はあるまい、と察して注文。気になるのは‘熟成’…寒晒した玄ソバを‘熟成’保存している意味か、打ち上がった生地玉を‘熟成’(夏3日~冬1週間程度)する「時香忘」の製法を指すのか、いずれを訴えたいのか…山葵をおろしながら、不明の含意をアレコレと憶測する。
 
「極粗挽き寒晒し熟成 もり蕎麦」(おお盛り)  
 蕎麦居る15 (2) 蕎麦居る15 (3)
出された蕎麦は昨年ほど香りが強くは無いが、味わいや噛み応えピッタリ…コレコレ。カヤシメジの風味を感じる独特の汁…コレコレ。蕎麦を啜って独りほくそ笑み、喉を通して独り含み笑い…ウマイ!「時香忘」の蕎麦は、やはり変わらず精妙孤高であった。勘定場で「以前に何度もいらしていただいていますよね」、「この時季だけですがネ」と少談。今般に味わいの進化変化は感じられなかったが、風趣の蕎麦一年一会、好し。
 
2013年7月15日
 
「さくら」で蕎麦を食す。
 蕎麦居る15 (4)
御嶽山登山を終えて温泉で入浴後、「さて、どこの蕎麦屋に寄ろうか」と思案しながら、車で王滝村内を下って二合目の「そば処 さくら」に差しかかる。てっきり‘本日終了’と思いきや、ナゼか‘営業中’の看板シメシメ。ココは初訪であるし、「ざるそば」? いや、遅い昼食として選ぼう…先客2組帰ってガラ空き、書棚から『御嶽山 静かなる活火山』(木股文昭:著/信濃毎日新聞社:刊)を取って静かなる店内で読む、ふむ面白いナ。
 
「たぬきおろしそば」
 蕎麦居る15 (5)
汁別添えのいわゆる‘ぶっかけ’の仕立て。野趣黒い平打ちの田舎蕎麦などでは無く、比較的細めに切り揃えられた麺が美しい。自家製粉では無いだろうし、おそらく二八であろうが、ソバの香りも味もそこそこ立っている。汁は辛汁ママか? 大根に辛味が全く無いのはこの時季だから仕方が無い、それでも麺に絡めて揚げ玉と一緒に口に入れれば、まずまずの味わい。海苔は美味く無いので邪魔だが。アッと言う間に完食。丼に蕎麦湯を入れて残った揚げ玉ごと啜り飲みながら、本を読む、好い食事だった。再訪しても好い店であるが、これ程空いている時が再びあるのか、そこが問題(笑)。
 
「玄」で蕎麦を食す。
 蕎麦居る15 (6)
国道19号線を南下しながら先の道路情報を聞けば早くも渋滞発生。さっきの蕎麦は遅い昼食、ならば間食蕎麦を足そうか?だが‘寝覚の床’近くの「越前屋」は通り過ぎ…そうだ、確かこの先に‘十割手打ち’を名乗る蕎麦屋があったナ、寄ってみよう。で、上松町の国道沿いにある「十割手打ちそば 玄」を初訪。玄関の黒板に曰く、「当店は開田高原自家栽培そば、及び木曽産のみを使用し、地産地消に取りくんでおります」。それはケッコウだが、販売機で食券を買うシステムとは予想外(笑)。先客は1組だけ。
 
「十割そば」
 蕎麦居る15 (7)
いわゆる‘せいろ’の仕立て。ソバの味は強いが、生粉打ち(十割)によるというよりも全層粉(殻入りの‘挽きぐるみ’)使いだからだろう。喉に引っかかる程で無いが、やや渋い感じの臭みがある。汁は甘過ぎ嫌いの私には好いが、少し野暮ったいコク甘味がある方が、麺の傾向には合うか? 野趣黒い平打ちの田舎蕎麦の体(てい)なので、机上に「うまい蕎麦には薬味はいらないんですヨ!」と書かれてはいても、山葵を擦り付けて食べた方がウマイと感じる。蕎麦を待つ間も食べた後も、何となく居心地が良くないのは、蕎麦自体よりも能書きの押しつけがましさか?食券制に転換した由も、味と値段の釣合いを見直した旨、能書き垂れていたが、どことなく独り善がりな臭いだ。
 
異端の安寧、想外の調和、威勢の裏目…蕎麦屋も蕎麦もイロイロ、今般も楽しめたナ。
 
コメント (2) /  トラックバック (0)

コメント

No title
ちんきー URL [2013年07月21日 14時40分]

「時香忘」、記事読んであの時の事思い出しました。
美味しかったなぁ~・・・
来年こそ・・・・
(しつこい!)

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2013年07月21日 20時48分]

「時香忘」は相変わらずウマかったですヨ。何かココに寄る大会参加者が増えそうです(笑)

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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