コーヒーに疲れない人たち2

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2012 [2012年10月02日 01時00分]
上野鈴本演芸場の1968年初席は、五代目古今亭志ん生の最後の定席出演となった。この1月2日、志ん生はトリを務め、また志ん生最後の弟子である古今亭志ん五(当時:高助)には初高座だった。その古今亭志ん五の三回忌日である2012年9月28日朝、私は‘与太郎噺のドラキュラ’を追想しながら、宿の部屋で淹れたコーヒーを味わう。
 
 
【2012年9月28日のコーヒーな人:大坊勝次氏】
 
「大坊珈琲店」本日の一番客は私。持参したコロンビアを淹れてもらい試飲、「コレはサナマ度合でニガマ寄り、最近の大坊さんはニガマ度合を再追求でしょ」に「正解!」。「昨日教えてもらったUCCの豆(ローリナ)焼いてみたいねぇ」に「私たちだとオーバーローストって怒られますよ」(笑)、焙煎が終わっても談議は終わらないので、「希須林」で昼飯食べながら続ける、「サードウェーブ」論やら「焦がしコーヒー」論やら…。あぁ、好事家向き老舗自家焙煎店主の正体はお茶目な探究者なのだ、と得心して別れる。
 
 
【9月28日のSCAJ2012】
 
珈琲に疲れない人たち (16) 珈琲に疲れない人たち (7)
大坊さんから奪った傘をさして「渋谷ヒカリエ」までのんびり歩く。ローリング・スマートで焼いてドーナツドリッパーで淹れたマンデリン・ブルーバタックを飲む(イマドキだろぉ)、「The Cream of the Crop Coffee」で。好みには煎り足らず抽出温度高過ぎ、酸味バンバン(イマドキだろぉ)でクラクラ。前日に続いて再びビッグサイトの「SCAJ2012」。遇ったホセに礼を述べ、遇った星田宏司氏と立ち話…会場を歩き廻るが、もうフツウのスペシャルティは飽きた(?)、ハワイコナのコーヒーベリーエキス飲料とか、ジャコウネコを大量に飼育して作ったウンコなコーヒーとか、怪しいモノを試飲しつつ笑い遊ぶ。
 
前回までの「SCAJ カンファレンス アンド エキシビション」に対して「斬新さも面白味にも欠けた催事運営」と酷評し、CLCJの主宰として2011年「ヴェルジ賞」を贈った私であるが、今般は畏友である田口さんが会長になったことで「嫌に感じても言い難いな」と腰砕けた遠慮を感じながら覘いた。以前より見学者層の志向が競技と展示に二分されず、クロスしながら回遊していた活況は新鮮に感じた。といって、斬新で面白くなったか?と問われれば、マダマダ足りない。会場案内の不備や進行の不手際の裏側にへばりついた狭量なジジイどものやっつけ仕事が滅んだワケではない。革新を望む。
 
夕暮れた上野の街、鈴本演芸場までのんびり歩く。(朝太改メ)古今亭志ん陽と(菊六改メ)古今亭文菊の「真打昇進披露興行」8日目を途中から覘き観る。志ん橋の『だくだく』、志ん弥の『強情灸』、共にそつない熟し。正蔵の『西行鼓ヶ滝』に引き込まれた、想定外の旨味。仲入り後、助六寿司を頬張りながら馬風・志ん橋・志ん陽・文菊・志ん弥・市馬の口上を聞く、不作法?文菊の『猿後家』は面白味少ないが描写丁寧ウマイ。正楽の紙切り、「志ん五師匠」の注文に志ん五の出囃子が流れて感涙。トリの志ん陽、「本日9月28日は2番目の師匠志ん五の命日。師匠が一番好きだと言っていた噺を」と『井戸の茶碗』、うぅ想定通りの展開、しかもやや熟れて楽しい熱演、これにはマイッタ。
 
に続く)
 
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コメント

No title
y_tambe URL [2012年10月03日 00時23分] [編集]

>私たちだとオーバーローストって怒られますよ

なんのなんの。元を辿ればブルボン島で栽培されて生じた変異種。ブルボン朝時代のフランスのコーヒーが、そんな浅煎りであったわけもなく、それこそ「フレンチ」ほどに煎ってこそ浪漫というもので…何とか是非。

#でも「だったらボイルで淹れろ」ってのは、この際抜きでw

to:y_tambeさん
帰山人 URL [2012年10月03日 01時03分]

うむ、心強い深煎り支持、誠にありがたきしあわせ。
まぁ私はともあれ、アノ一種ひ弱な豆を実際に大坊さんが煎るとどうなるのか、さすがに少し浅く煎り止めるのか、それとも…とても興味深い。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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