エピメテウス

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2012年08月11日 23時00分]
プロメテウス(Prometheus)とは‘pro(先の) + manthano(策略や興味を知る)’、つまり「先見者」・「先慮者」の意である。《世界最高の巨匠リドリー・スコット監督が贈る壮大にして深遠な3Dエピック・ミステリー超大作……決して触れてはならない謎。それは〈人類の起源〉の真実だった!》と謳う映画は「プロメテウス」、だから先見の明により上映開始3分で〈人類の起源〉がわかってしまう、壮大にも深遠にも感じない、残念だ。
 エピメテウス (1)
 
『プロメテウス』(Prometheus) 観賞後記
 
 エピメテウス (3)
ウェイランド社に雇われて唯一(異星で)生き残る女主人公、社の密命を受けた怪しいアンドロイド、潜むは軟体系の異星生物…んん? 「エイリアン」の焼き直しじゃねぇか! 要は「エイリアン」(Alien)の前日譚である。しかし、明るい!3D映画として迫力を感じさせるためだろう、人物も造物も皆ハッキリクッキリ…「エイリアン」の映像が明るくちゃダメだろう! (私は3D嫌いなので通常2D字幕版で観たが)まるっきり興醒め作品だ。
 
 エピメテウス (4)  エピメテウス (6)
David8役のマイケル・ファスベンダーだけが好演、他の演者は可も不可も無い程度。そのDavid8が語る‘Big Things Have Small Beginnings’(大事は小事より起こる)、その通りにマッタクささやかで矮小なコトしか起きない映画である。何よりも脚本と謎解きの中身が酷い。〈人類の起源〉を感じさせるならば「新世紀エヴァンゲリオン」の方がまだマシ、敵を潰す決死劇は「SPACE BATTLESHIP ヤマト」よりヘタクソだ。
 
 エピメテウス (7)
観賞後はあまりに腹立たしくて活イカか活タコの踊り食いでもしたくなる、困った作品。これが「大見得を切ってしまったけれど、実は『エイリアン・ゼロ』になっちゃったんだ、ゴメンネ」などと先行して言ってもらえば…否、それでもリドリー・スコット自身が監督であるからダメ! ‘The Search For Our Beginning Could Lead To Our End’…起源を探し直して終末を読むべきは監督の技量。プロとしての目も手薄になったから『プロメテウス』か? 「エピメテウス」に改題するべきであろう。ラジー賞の獲得を願う。
 
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コメント

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珈子 URL [2012年08月12日 06時51分] [編集]

おなじくですぅ~!残念・・・というか人類の起源を解こうなんて・・期待した方が無理でした。
それにしても何でお腹から出るとか、軟体生き物がグワッと口のようなものを開く・・とか似た生き物が宇宙にはたくさんいるのですね~。最後の後ろに尖った頭を持った生き物にはもう呆れていっそう興醒めでした。私も「タコかイカを食いたい」です。ただ一か所、宇宙へ行こうとした人?は全宇宙を知っていたんだなあというあのキラキラの美しい場面は心に残りました。

No title
ちんきー URL [2012年08月12日 10時19分]

流石帰山人さん。
もう行かれてたんですね。
実はこの映画久しぶりに見に行こうと思ってたんですよ。
(アニメ「どうぶつの森」以来)
ただネット上ではあまり評判が良くなかったので気にはしてたんですが・・・
帰山人さんに「ダメ出し」となるとスルー決定的です(笑)
ちなみに「過去の話なのに未来の方テクノロジーとかが古い」のは仕方がありませんよね?
(この手の映画では必ず言われる)

to:珈子さん
帰山人 URL [2012年08月12日 15時20分]

パンドラの壺(?)が登場した時点で「あ~露骨にそっちへいっちゃうかぁ」だったワケですが、まぁそこまでも仮にヨシとして…タコイカは遺憾、いやイカン!クラーケンだけあって喰らうけん…人を食った話でありました^^;

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2012年08月12日 15時59分]

ちんきーさん、私の評を理由にスルーしすぎです(笑)。
私は映画全般を「作品」として観る傾向がありますから、製作する現実の技術と物語内の発達描写が逆転したりすることは容赦できるタチです。まぁそれよりも本作品が象徴する衝撃は、「リドリー・スコットまでネタのつかい回しから逃れられない」ということかもしれません。この映画が語る人類という存在と同様に、映画自体が作られるべきではなかった、それだけのコトであります。

No title
ナカガワ URL [2012年08月12日 21時17分]

シンクロして観てしまいました。しかもわたしは3Dで。
この際なので続けて「0」シリーズをサステインドしてもらい若き日のタイレル社長を描く「ブレードランナー・ライジング」、ユニコーンの成長物語「レジェンド・エピソードα」、新米刑事「踊るエニシンゴーズ」、松田優作演じたヤクザが実は訛りに悩む声優だった「シンギンインザレイン」、「バースデイ・オブ・テルマ&ルイズ」なんて。
もしかして、タイレル社長の死後会社を継いだ娘婿がウェイランド社長だったりして----この続きは「救出されたプロメテウス」でどうぞ。

to:ナカガワさん
帰山人 URL [2012年08月12日 23時31分]

シャレになっていません、プリクエルの可能性も残して「ブレードランナー」をマジでもう1本撮るそうですよ…しかし、リドリー・スコットはシリーズものには向かないと思います。
それから、プロメテウスは黒の獅子王であるべきです。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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