蕎麦に居るね 12

ジャンル:グルメ / テーマ:うどん・そば / カテゴリ:食の記 [2012年06月12日 23時00分]
飛騨地方のウルトラマラソン大会に走友と共に参加、その大会前日に蕎麦二演。
 
 
2012年6月9日
「仲佐」で蕎麦を食す。
 
  蕎麦居る12
岐阜県下呂市にある蕎麦屋「仲佐」を久しぶりに訪ねる。開店10分前に着、待ち3組目。今般はユックリとするつもりも時間もないので、蕎麦切りと菓子のみの注文、友と談話。 
 
  蕎麦居る12 (1)
「手挽きざる」
艶のある麺がちんまり盛られて美しい(初訪の友は「少な!」という目で見ていたが:笑)。汁無しそのままで味わえば、芯まで茹でてキッチリしめた麺は見た目ほど硬くはない滑らかな口当りと歯応え。それに呼応するように清涼というよりも濃厚な蕎麦の味わい見事。相対に香りが薄く感じるのは何故だろう? 味醂甘さが無くコクのある辛汁、唯一の薬味である辛み大根おろし、いずれも麺に相性は抜群。但し、今般は唸るほど旨く感じない。
 
  蕎麦居る12 (2)
「蕎麦饅頭」
こちらは一口食べて唸って笑う…ヒャー旨い!やや枯れたようなそれでいてハッキリした蕎麦の強い香りと味わい、菓子としては控え目の甘さも蕎麦湯で割った辛汁には図無い佳味の連鎖。《蕎麦切りはまぁ上手、何故か菓子は特上》という「せきざわ」体験の再来?
 
稲核(いねこき)在来種のソバのみを使い、目の立った尺一の石臼で手挽きして、小麦3割でつなぎ加水を極減して加圧の力技でまとめる…その材料や技法に対する選択の理由は、客観すれば科学でなく感性であろう店主・中林新一氏の蕎麦作り。「竹やぶ」(千葉・柏)の阿部孝雄氏評と伝わる“蕎麦を打つために生まれてきたような男”の蕎麦、「仲佐」は信念の独り舞台であり、珈琲界で言えば標「もか」か森光「美美」に近い感じ。理屈があるようで理屈じゃないところで極まった蕎麦、そこが面白くて遠回りの珍味か? その奇矯さを念頭に入れない巷間の高名は的外れ、「仲佐」では異端の珍奇を楽しめ。
 
 
「大黒屋」で蕎麦を食す。
 
  蕎麦居る12 (3)
岐阜県高山市街を友と散策中、「東山」は看板を案内しただけで寄らずに、江名子川沿いに南下して目指していた食事蕎麦で屈指の名店「大黒屋」の暖簾を迷わずくぐる。夕暮れ近くの半端な時刻、さすがに客少なく静か、それはそれでユックリできて好い。
 
「天ざるそば」
艶のない麺がどっかり盛られて美しい(初訪の友は「コレ!」という目で見ていたが:笑)。ビールを酌み交わしつつ、海苔が絡みついたざる蕎麦を手繰り啜るズルズル。品(ひん)は「仲佐」で済ませてきたが、食事の腹(はら)ならばこの「大黒屋」。とはいえ街中にある凡百の観光「飛騨蕎麦」など足元にも及ばぬ、この真っ当尋常に蕎麦らしい無難な香味、心落ち着くは相変わらず。時季柄か天ぷらの材料はやや寂しいが、野菜や茸が美味いことは相変わらず。今般は赤かぶと品漬けしたと思われる大根漬物が絶品、コリャ「飯泥棒」じゃなくて「ビール泥棒」「蕎麦泥棒」か?(笑)写真を撮るのも忘れて歓談の一時。
 
 
いつから? どこまで? その説の実証には及んでいないが…飛騨地方で「そば」といえば支那そば(中華そば)であり、タレ味ごと煮込んだ一発スープが特徴の高山ラーメン店を訪ねるべきか? それに逆らい友連れて日本の蕎麦巡り、味わい以上に時間を楽しんだ。
 
コメント (2) /  トラックバック (0)

コメント

No title
ちんきー URL [2012年06月14日 19時18分]

多分両極にある蕎麦屋2店の食べ歩きもの凄く贅沢だったと思います。
どちらも帰山人さんのお眼鏡に適う店本当に良かったです。
ただ自分のキャラ的には「大黒屋」の方がベストマッチだったと思われます(笑)
楽しい時間をありがとうございましたm(_ _)m

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2012年06月14日 21時22分]

ご一緒していただきありがとうございました。
構えや雰囲気で両極といえば両極ですが、ウマイマズイの軸では同極ともいえるワケで…蕎麦の世界も深い深い…潜り過ぎないように踏みとどまる足捌きは山の走大会並に難しい^^;(笑)

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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