虚妄のリニューアル

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2012 [2012年02月20日 23時00分]
無料配布の時に「コーヒー文化への自爆テロ行為」と呼んだコーヒーがリニューアル? 2012年2月17日に開催されたマクドナルドの会見に対し、マスコミは《マクドナルドが4年ぶりにコーヒーをリニューアル》などと真実から程遠い事実誤認の報道をしている。
 
  im hatin it
日本マクドナルドの「プレミアムローストコーヒー」は、2008年2月15日から日本国内で全面導入された際、《ハイスペック・アラビカ豆を厳選》と称して、ブラジル・サントスNo.2、コロンビア・スプレモ、エチオピア・シダモ、グァテマラ・SHBの原料4種を使用していた。その同年5月より残留農薬問題で日本への輸入が規制されたエチオピア産コーヒー、当然に「プレミアムローストコーヒー」は原料構成の変更を求められる事態となったが、この変更(リニューアル?)が何時からどんな内容に変わったか、当時リリースはない。おそらく、関東地域で2009年7月24日から、近畿地域で同年8月14日から、他地域は同年8月21日から行われたキャンペーン「プレミアムローストコーヒー無料」提供を通じ、当初原料の在庫処分が行われて新構成の原料に変更されていった、と私は推測する。この頃の巷間で「プレミアムローストが不味くなった」という声が出たのも無理はない? 同年11月より、日本マクドナルドは「カフェラテ」・「カプチーノ」・「カフェモカ」・「キャラメルラテ」などを加えた「マックカフェ」と称するブランドを喧伝し始める。《エスプレッソベースのコーヒーを示すマクドナルドの専門用語》として「スペシャリティコーヒー」を謳う、意味不明の導入であったが、舞台裏で「プレミアムローストコーヒー」改変を進行しただろう。今般2012年2月を待たず、「プレミアムローストコーヒー」は相対的に香味も商品価値も失われた商品に、とっくにリニューアルされていたのである、決して「4年ぶり」でない。
 
  im hatin it (1)  im hatin it (2)
日本全国に導入が完了した今般の「プレミアムローストコーヒー」リニューアルにおいて、「3オリジン5スペック」と称する「特別な焙煎法」(?)はそのままに、《「深煎りのフレンチロースト」を加えたことにより、アロマとボディを強調し、深みのある味わいに仕上げ》たと称している。日本マクドナルドのニュースリリースによれば、グァテマラのフルシティは変わっていないが、ブラジルとコロンビアは各々の焙煎度合2種焼き分けを「シティ&フルシティ」から「フルシティ&フレンチ」に変更したようである。一気に深煎りへとシフトした真の理由は、浅煎り化していくスターバックスコーヒー陣営への逆張り対抗策とも考えられるが、《時間がたって冷めても風味が落ちないのが特徴》(産経新聞社)という話からも、ロブスタ種使用への布石ではないか、などと私は勘繰りたくなるが果たして?
 
いずれにしても、実態は《プレミアムローストコーヒーが進化!》(東京ウォーカー)などと全くいえない経緯の改変、虚妄のリニューアルだろう、やはり私は‘i'm hatin' it’だ。
 
 
【2012年2月22日 追記】
 
  im hatin it (3)
一昨2010年はテキサス・ニューヨーク・カリフォルニア・ハワイ、昨2011年はテキサス2・アイダホ・マイアミ・マンハッタン、そして3年目今2012年の期間限定‘Big America’シリーズは、グランドキャニオン・ラスベガス・ブロードウェイ・ビバリーヒルズだそうで…
《はみ出してずり落ちたベーコンと、臭いクリームチーズソースの心萎えるハーモニーが印象的な「ブロードウェイバーガー」。わずかばかり野菜をはじめ、パストラミとは思えぬクドいベーコン、マスタードソースがどこかにいってしまってクリームチーズソースを引き立てようもないといった、没個性的な素材が合わせ潰され、世界中からさまざまな才能が集うミュージカルの街を表現しようとしましたが、オフ・ブロードウェイにもなっていません》
 
  im hatin it (4) im hatin it (5)
リニューアルされた「プレミアムローストコーヒー」を試飲する目的で、マクドナルドを訪。セットメニューを受け取り、席に運び、トレーを置いても、コーヒーの香りは一切しない。
《でも今日は、ちょっとフタをあけて、楽しんでみよう。香りが…たちのぼらない。鼻を近づけた瞬間、気付かせてもらえた、マクドナルドのコーヒーが、まずく生まれ変わったことに。ひとくち味わえば、飲み心地を感じさせないほどコクも味も薄い。コーヒーのスペシャリストが、時間と手間を惜しまずにつくりあげたのかもしれないが、品質と原価は惜しんでつくりさげ、生焼けの深煎りで青臭い酸味と渋味が混ざり合った改悪の一杯。退化し続ける名ばかりの「プレミアムローストコーヒーで、飲んだ人のキモチまで、プレミアムにしたい。マクドナルドは、本気で、そう考えています」、虚妄の発言を許すまじ。「香り、コク、さらにプレミアムへ」などといわれても、「返せ、カネ、さらに香味が劣る」としか言いようが無い。冷めはじめると喉越し悪くて通らないので、ガマンで飲みほせ》
 
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コメント

No title
じょにぃ URL [2012年02月21日 10時41分] [編集]

帰山人さん。
マクドナルドもこんな紹介ページ出してたんですね。

※「スペシャリティコーヒー」はエスプレッソベースのコーヒーを示すマクドナルドの専門用語です。

私もあやふやな時はスペシャリティと言っていましたが、
一般的にはスペシャルティになっていますから
読み方はどっちでも良いとは言うものの
使ってない方貰っちゃえ!!ってな感じでしょうか。

*写真(映像)はイメージです。

を連想しました。
業界限らず文章入れたもん勝ちって
なんだかなぁと思ってしまいます。

でも帰山人さんが察するように
裏があるのかもしれませんが
固有名詞だけ表に出るんじゃなくて
ちゃんと内容を説明する方向になってきたのは
良い事なのかもしれませんね。

‘i'm hatin' it’
初めて知りました。
この言葉を検索したら
アンサイクロペディアが最初にヒットしました
サイト内の普段言葉が面白いです。
世の中色々なものがあるものですね。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2012年02月21日 15時49分]

おーっと、失礼、間違えて本文に「スペシャルティ」って言っちゃった…訂正しました^^;;
>ちゃんと内容を説明する方向になってきたのは良い事なのかもしれませんね。
まぁ確かにそうだけれども、どうも私はへそ曲がりなので、「情報を開示する」こと自体すらもマーケティングの一部にする狙いだろう、と観てしまう…私の悪いクセです。本当に知りたいことは、他社大手企業から引き抜かれてプレミアムローストを開発した方が上記の推移をどう思っているのかとか、もっと昔に商材提携を申し込まれて破談になったUCCがマクドナルドをどう思っているかとかなんだけど、そんなことは開示されないわなぁ^^;

No title
ナカガワ URL [2012年02月21日 21時42分]

スタバが、プレステージ・ドーナツ「スリーピーホロウ」と、コンサベーション・ハンバーガー「ジョーカー」「ダブルフェイス」とかを発売して、反撃開始しないかな。
スタバ・ダークロースト・ライジングとかなんとか。

to:ナカガワさん
帰山人 URL [2012年02月22日 00時14分]

「ダーク」にスタバが反攻するならいいけど…どうせパン屋のタカキが作るんでしょ、そうすると「ズッコ」とか「アリエル」とか拍子抜けする商品になるんじゃないかなぁ、だったら「ウォンカ」でも並べておけば済む話か(笑)

No title
ナカガワ URL [2012年02月22日 08時00分]

早速飲みに行きました。深い側の味は少し煙たく、苦みはまあまあ、ただ宣伝よりもさらに「浅い」生っぽさが口の真ん中を支配します。オブラートに包まれた渋みみたいな----豪快な斑味。なんですが、ポテトの塩味と並走させると煙渋がマスキングされて、スタバのトゥデイズコーヒーのような鉄苦いコーヒーに。冷めてくると苦さが和らいで、瑕疵だけが残る感じ。ブロードウエイは油控えめなので、隠しきれず。ラスベガスの方が相性がいいかもしれません。最初のプレミアムにもどしてほしいです。もうエチオピア使えるのじゃないかしら、と思うのですが。

to2:ナカガワさん
帰山人 URL [2012年02月23日 02時08分]

私も飲んできました(追記参照)。で、エチオピアを使うかどうかって問題じゃないと思うけれど…(少なくとも私が今回飲んだ限りにおいては)外焦げ生焼けの味じゃん!明らかに粗雑な焙煎でしょう、冷めたら飲めないよアレは、トレーシート画の最下段を励みにやっと飲み干したけれど。「意外とイケる」とか言う余裕をもって臨んだけれど…ダメだコリャ。

No title
ちんきー URL [2012年02月25日 00時36分]

‘i'm hatin' it’ってあるんですね。
知りませんでした。
それにしても流石帰山人さん。
コーヒーに関することであれば己の身を削ってまで調査する姿勢には感服いたします。
(自分は‘i'm hatin' it’なので絶対に行かないです)
>《はみ出してずり落ちたベーコンと、臭いクリームチーズソースの心萎えるハーモニーが・・・
ここの件思いっきり笑っちゃいました。
>「返せ、カネ、さらに香味が劣る」
まあカネの為なら「〇〇の〇」を平気で原材料にする企業ですからコーヒーも怪しいです。
いつも思いますが「ハッピーセット」って玩具つけてあの価格・・・じゃあハンバーガー等の原価って一体いくら?・・・・

話は全く変わりますがいよいよ「東京マラソン」です。
目一杯楽しんできますね!

to:ちんきーさん
帰山人 URL [2012年02月25日 14時42分]

まぁね、ハンバーガーやコーヒーをしょっちゅうタダとか100円にしちゃう商売なんて、モノの程度が痴れているのは承知の上…それでも‘Big America’みたいなラインはもう少しマシに作って欲しいんですがネェ^^;
東京マラソン、チームマダムリの代表としても目いっぱい足いっぱい心いっぱい楽しんで!^^/

No title
t.matsuura URL [2012年02月28日 14時11分]

僕はまだ飲んでないですけど、
このトレー広告(左)をみて、
17世紀あたりのコーヒー・ハウスの広告かと思いました。
これを見たカスタマーは、
生産者の搾取に思いを馳せ、深煎りの苦味をさらに
苦く味わうのだった...
なんてことにはならないですよね。

to:t.matsuuraさん
帰山人 URL [2012年02月28日 16時03分]

コーヒー・ハウス…そんな上等なモンとは思えないがなぁ(笑)
大丈夫、苦く味わうなんてことにはなりませんよ…馳せた思いを味わえるような心意気がある奴はマクドナルドなんかに行かないから…そもそもマクドナルドを利用する際は、広告をみるより前に、訪店してしまった己の精神がジャンクであることに苦味を感じるべきでありまして(笑)

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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