ラスタを叫べ

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2011 [2011年06月18日 06時00分]
Ras Tafari Makonnen(ラス・タファリ・マコンネン)がハイレ・セラシエ1世としてエチオピア皇帝に即位した時(1930年)、「アフリカを見よ。黒人の王が戴冠する時、解放の日は近い」というMarcus Mosiah Garvey(マーカス・ガーヴェイ)の声明に予言された奇跡であるとしてラスタファリ運動(Rastafari movement≒Rastafarianism)が始まった。運動の創始者Leonard Percival Howell(レナード・ハウエル)の誕生日1898年6月16日から113年後、ザイオンともバビロンとも無縁な「聖地」で、コーヒー関連の奇妙な催事が行われたらしい。
 
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  “黄金バランス”のプロポーション、ミス・ジャマイカが来日 “お父さんの聖地”で
  “黄金バランス”体験プレゼント
   「ジャマイカブルーマウンテンコーヒー親善大使」に任命された…イエンディ・
   フィリップスが来日し、16日に都内(新橋)で行われた「ブル-マウンテン
   “黄金バランス”父の日記念セレモニー」に登場した。…「ブルーマウンテンは
   “黄金のバランス”を持つと言われています。香り、味、コクの“黄金バランス”
   です」「皆さまにブルーマウンテンをプレゼントさせていただきます!」と“父の
   日”を前に、“黄金バランス”のプロポーションを誇るミス・ジャマイカが、街頭
   のお父さん方にブルーマウンテンをプレゼントした。
   (共同通信:2011年6月16日)
 
ジャマイカのCoffee Industry Board(CIB:コーヒー産業公社)がAssociation of Japanese Importers of Jamaica Coffee(AJIJC:ジャマイカコーヒー輸入協議会)の協賛要請により、Jamaica Coffee Exporters Association(JCEA:ジャマイカコーヒー輸出者協会)と共催するブルーマウンテンコーヒーの消費振興キャンペーンの一環となる街頭プロモーションの一コマである。
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Yendi Phillips(イエンディ・フィリップス)氏は、2007年ワールドと2010年ユニバースとで「ミス・ジャマイカ」(優勝者)となり、ミスワールド2007ではセミファイナリスト(top16)に、ミスユニバース2010ではランナーアップ(第2位)に輝くジャマイカのコンテスト美女である。そのフィリップス氏を「コーヒー親善大使」に仕立て「父の日」に託(かこつ)けた今般の催事、だが後時、ブルーマウンテンと共にミス・ジャマイカに対する劣情を「街頭のお父さん方」が持ち帰った場合、「家庭のお母さん方お子さん方」が抵抗なく喜ぶのか、かなり疑わしい…「黄金バランス」のプロポーションによる「黄金バランス」のプロモーション、成果や如何に。
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消費振興プロモーションの背景には、ジャマイカコーヒーの日本市場における収益縮退があり、昨2010年は約40%低下した。コーヒー輸出額でも、2009年3570万USドルから2010年1920万USドルと半減にせまる激下、うち生産価格ではジャマイカコーヒーの近年9割近くを占めるブルーマウンテンコーヒーのみでも流通量は4分の3に減っている。こうした状況下で、JCEA代表のRichard Sharp(リチャード・シャープ:川島Grand Cru CafeのJuniper Peak Farmオーナーでもある)らは、プロモーションタレントにウサイン・ボルト氏を起用しようと考えたが契約資金が届かず断念、ボルトのライバルであるアサファ・パウエル氏のガールフレンドといわれるイエンディ・フィリップス氏をコーヒー大使にしている経緯がある…「黄金バランス」のプロポーションによるプロモーションの背景、果たして「黄金バランス」?
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「父の日」(Father's Day)の由来は、奇しくも「母の日」(Mother's Day)と同様にアメリカの南北戦争による社会事情が背景にある。南北戦争は、糧食用の粉末や代用のコーヒー、新型焙煎機などの開発を進展させるなど、当時のコーヒー事情にも大きな影響を与えた。また、南北戦争時から合衆国陸軍内に創設されたアフリカ系の黒人連隊「バッファロー・ソルジャー」、この存在と活躍をジャマイカのラスタファリ運動者らは長らく英雄視していた。アメリカ史上の南北戦争が無ければ「母の日」「父の日」は生じなかったであろうし、その戦争が黒人連隊を創設しなければ、またエチオピアでラス・タファリ・マコンネンが即位しなければ、ジャマイカのラスタファリ運動や国家独立の歴史も大きく変わっていたであろう。ミス・ジャマイカのプロポーションには魅かれるが、私は「父の日」「南北戦争」「黒人連隊」と繋げて、ジャマイカといえば「ラスタ!」と思いたい。さらにブルマンとエチオピアのモカとをブレンドした真の歴史的「黄金バランス」珈琲を作って味わって、そして「ラスタ!」を叫ぶ… 
 
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コメント

No title
ナカガワ URL [2011年06月19日 00時54分]

ラスタ!!ブルーマウンテンを飲んで黄金バランスになろう!!イッソ、ジャマイカのコーヒー大使に、ハイレ・ゲブラ・セラシェを頼んだらどうかしら、現役引退したとこだし。ボルトより安いかも。ジーク・ラスタ!!

to:ナカガワさん
帰山人 URL [2011年06月19日 21時44分]

>ジャマイカのコーヒー大使に、ハイレ・ゲブラセラシェを頼んだら…
ナルホド、そりゃイイ!エチオピアの「皇帝」がジャマイカコーヒーに一肌脱ぐ…まぁ「お父さん方」にはミス・ジャマイカが一枚脱ぐ方がイイかもしれませんが…問題は、ゲブレセラシェ引退を撤回して今年4月にはハーフで翌5月には10kmで優勝していることです…ボルトの方が早く安くなるかも(笑)

No title
ナカガワ URL [2011年06月20日 21時38分]

しかし新橋でのイベントのセンスはいかがなものでしょう。モデルさんだってちょっとかわいそ過ぎます。写真のようなプロポーションなら、もっと良い衣装があるだろうに。いっそランバ・ラルの奥さんのカッコをさせて「君の事をあたしが気に入ったからなんだけど、理由にならないかしら?」とブルーマウンテンを配ってもらったらどうかなあ。新橋じゃなくて、ガンダムカフェ前で。

to2:ナカガワさん
帰山人 URL [2011年06月21日 01時15分]

ブルマンをクラウレ・ハモンの恰好でガンダムカフェ前で配るぅ?
そりゃダメです。 1.ジャブローコーヒーの営業妨害です。
2.装束じゃなくて中身もハモンの方がイイに決まっている。
3.配っても断られる…「あの、なんていうか、ご好意は嬉しいんですけど、僕にはいただけません」とか「僕、乞食じゃありませんし」とか…
まぁ、仮にイベントが成功しても…「見事だな。しかしCIB、自分の力で売れたのではないぞ。そのモデルボディの官能のおかげだという事を忘れるな」とか言われてしまうワケで…

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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