熱願冷諦

ジャンル:ライフ / テーマ:生きるということ / カテゴリ:あ・論廻 [2011年03月25日 01時30分]
東日本大震災(東北関東大震災)の被害に遭われなかった皆さまへ
 このたびの東日本大震災(東北関東大震災)におきまして、
 被災されなかった皆さま、救助に取り組まれていない非被災地の皆さま、
 並びにそのご家族や友人・知人の方々に、
 心より一発お見舞いしたいことを申し上げます。 
 
2011年3月11日発生の東北地方太平洋沖地震などによる東日本大震災に関して、略奪や暴動が起きていない事象を、日本人固有の品格や美徳などと解する報が多い。
 
「ある中国紙は〈多くの中国人が地震発生後の日本人の秩序ある行動に敬服している〉と伝えた」(産経新聞3月14日産経抄)、「デイリー・ミラー紙は宮城県南三陸町の被災地ルポを載せ〈泣き叫ぶ声もヒステリーも怒りもない。日本人は、黙って威厳をもち、なすべき事をしている〉と感嘆をもって伝えている」(読売新聞3月17日編集手帳)、「大災害の衝撃と悲嘆の中でも秩序を失わない日本人への外国人の称賛はこの震災でもたびたび聞いた」(毎日新聞3月22日余録)、「暴動も略奪もなく避難所には列ができる。…日本の美徳に海外は驚嘆の声を上げた」(朝日新聞3月22日天声人語)
 
海外からの賛嘆はともあれ、その評を日本人自ら賛辞とする仄聞は下品である。略奪や暴動は起きていないらしいが、買い占めや買い控えは起きているようだ。年金記録が消えても特捜が証拠を捏造しても他国に領土・領海を侵犯されても、クーデターどころか大規模デモ一つすら起きない、これらと本質は同根である。現代日本人の風格(?)は泰然自若ではなく附和随行に根因しているに過ぎない。
 
来2012年のこの時季に、各地で咲く桜を心待ちにし花見や宴に興ずる趣を予定できる者者は、来年を待たずして今季の桜へ出向く心がけが肝要であろう。「そうはいってもその気になれない」風潮に流されること、品格や美徳では無い。 
 
「熱願冷諦」…この「諦」はあきらめる(断念する)の意では無く、諦視・諦聴の「諦」、明らかにする(真理をつまびらかにする)の意、今般の社会行動に足りぬものだ。震災日本の復旧復興を熱心に願い求め続ける者者は、凛と「熱願冷諦」でありたい。
 
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コメント

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ナカガワ URL [2011年03月26日 22時48分]

自分の中の物差しで、贅沢に食べて、飲んで、歌って、笑って----と思います。うつむかず顔を上げる方法を探します。
1杯のお茶(コーヒーを含む)に、そうした力があることを願います。
春休み中の子供と一緒に、ユーチューブで不謹慎にも「元気が出るテレビ」の一部を観ました。若いたけしは、何とも失礼な話ばかりなのですが、堪えきれずに大笑い、お腹が痛くなりました。
どんなに、どうにもならないことがあっても、それで終わりではありません。わたしたちはこれから長い「寛解」のときを生きなければならない?のかしら、と思います。
確かに水と食料は大切です。でもわたしは、ずっと以前、福島のあるカフェでいただいた、あるおはぎを思い出します。大層美味しいものでした。米も小豆も、空腹のときはお腹が満ちるように、気持ちが空腹のときにはおやつのように、いつでも人が顔を上げるように----また頂戴したいものです。
----ある人が「炉と風炉のとき、すなわち夏と冬の茶の湯の心得、秘訣を教えていただきたい」と宗易にたずねたのに、宗易が答えたのは「夏はいかにも涼しいように、冬はいかにもあたたかなように、炭は湯のわくように、茶は飲み加減のよいように。これが秘事のすべてだ」ということだったので、だずねた人は興ざめして「それは誰でも承知していることです」というと、また宗易は「それならこういう心にかなうような茶をしてみせてほしい。私は客に行ってあなたの弟子になろう」といわれた。

to:ナカガワさん
帰山人 URL [2011年03月27日 20時42分]

思いつきとか手当たり次第とかではない、長い長い「寛解」のときに行住坐臥選んだ意志を貫く姿勢、難しくないことが難しい…
抛筌斎という号、魚屋(ととや)の筌(うけ)を抛るのか、茶筌(茶筅)を抛るのか、田中与四郎の意志はどちらにあったのでしょうか?

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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