生豆ブレンド登場

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2011 [2011年03月07日 06時00分]
2009年秋、衝撃にして笑劇のコーヒー製品が海外で2シリーズ発売された。
1つは翌2010年春に日本へ上陸したスターバックスStarbucksのヴィアVIA
そして残り1つも約1年遅れて今2011年春(3月1日)に日本上陸を果たした、
ネスレNestleのNESCAFÉ Green Blend(日本名:ネスカフェ 生豆ブレンド)である。
 生豆混合 生豆混合 (1)

  焙煎していないコーヒーの生豆と焙煎豆をブレンドして抽出するネスレ
  独自の新技術、“コーヒー生豆抽出製法”。コーヒーポリフェノールを
  後から添加するのではなく、生豆からそのまま抽出することで、コーヒー
  豆が本来持つコーヒーポリフェノールをしっかり引き出し、製品の中に
  閉じ込めています。 (ネスレ日本:2011年2月23日付プレスリリース)
 
  同社は、2004年にも「クロロゲン酸量約2倍」と表示した缶コーヒー
  「ネスカフェ ボディ パートナー」を発売したが、その商品には焙煎した
  コーヒー豆からクロロゲン酸類を抽出して加えていた。「今回の新商品には
  生豆から抽出したポリフェノールを従来のコーヒーに添加している」と
  同社飲料事業本部ソリュブルコーヒービジネス部の深谷龍彦部長は話す。
  …生豆から抽出したポリフェノールを添加することでポリフェノールを
  増量した。使用した豆も、通常コーヒーに使用されるアラビカ種より
  クロロゲン酸類の含有量が高いといわれるロブスタ種を用いたという。
   (日経ヘルス:2011年3月3日付News解説)
 
「生豆と焙煎豆をブレンドして抽出」した? 「生豆から抽出したポリフェノールを
従来のコーヒーに添加」した?…名探偵も解けぬ謎「真実はいつもふたつ!」(笑)
さすがは、CLCJ(日本珈琲狂会)アウォード2010「ヴェルジ賞」を受賞したネスレ
新たな製品でも意味不明にして意図不承の矛盾に満ちた広報で連続受賞を狙う?
 
 
閑話、「総量の35%を生豆でブレンドして抽出」という海外情報を加えて捉え、
“コーヒー生豆抽出製法”を愚直に私なりに実践してみることに…
 生豆混合 (2)
1.自家焙煎したブレンド豆(アラビカ種100%)15.6g、焙煎していない
  生豆(インド・ロブスタ種)8.4gを混合してから粉砕(手挽きミル使用)。
 生豆混合 (3)
2.コーノ式(名門ドリッパー)でペーパードリップ(抽出手順は通常と同じで)。
 生豆混合 (4)
3.液量280cc(2杯分)を抽出し、試飲。
 生豆混合 (5)
この私的生豆ブレンドにポリフェノールがどれほど増えているのか不明(笑)。
香味に生豆独特の青臭さやエグさは感じられるが、(当然?)ロブスタ臭は無い。
液色は僅かに薄めで濁り気味だし、酸味がやや強まるが、意外と飲みやすい。
少なくともヴィアや香味焙煎よりも遥かにウマイ…正直言えば予想外の出来だ。
 
新たな製品に誘起された私的「生豆ブレンド」コーヒー、これも「ヴェルジ賞」候補?
 
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コメント

No title
y_tambe URL [2011年03月08日 11時17分]

「生コーヒー豆抽出物」は、酸化防止剤として食品添加物に利用することが可能なので、それを利用したブツですね。
http://www.ffcr.or.jp/zaidan/MHWinfo.nsf/0/c3f4c591005986d949256fa900252700?OpenDocument

つってもこれを「コーヒーポリフェノール」と称するのは欺瞞でしょう。コーヒーに含まれるポリフェノールは、焙煎の過程でいろいろな化学反応を経た結果として生まれる混合物なので、生豆のものと焙煎豆のものを同列に論じてはいけない。

コーヒーと健康の関係について、これまでいろいろ研究されてきている結果は、すべてが焙煎・抽出したコーヒーについてのものであって、生豆に含まれるポリフェノールの効果についてはほとんど判っていないというのが現状(それを、さも判ったかのように吹聴してる先生がいるわけですが…)。

つーわけで、これはコーヒーを他の怪しげな「健康食品」と同様な、低レベルのものに堕落させる商品に他ならず、コーヒーのみならず、食と健康の関係についてもナメくさった所行だと大いに憤慨するのが本心ながら、ここは一つ、私もヴェルジ賞への推薦を以て、遺憾の意に代えさせていただきたいと思うところです。

to:y_tambeさん
帰山人 URL [2011年03月08日 13時00分]

コリャ手厳しい。でも成分や作用に関するツッコミはオマカセできればなぁ~と思っていたので、アリガタイです。で、この観点でも「ヴェルジ賞」候補に推薦という救いの無い結果(笑)。
化学・医学・生理学の観点を除いて商業的観点でながめても、「わーい、日本人のポリフェノール摂取はネスカフェ由来がイチバンなんだぞぉ、どうだ、もっと買って飲め!」くらいまでは許せるけれど、「もっとわざと添加したぞぉ、健康のためだ!」っていう方向に行くのはアザトイ商法だと思います。
個人的には「原価を下げる」というゼニ勘定が絡んだ意図が根本にあるのでは?といまだ疑っているのですがネ。

通りすがり
なっち URL [2011年03月25日 13時01分]

通りすがりなので再びこちらにたどり着けるかわかりませんが(^_^;)
生豆ってそのままコーヒーにしちゃいけない筈ですよね。
おなか壊さないのかそれが心配です。

他のものだとアルファ化がどうこうという話だったと思います。

to:なっちさん
帰山人 URL [2011年03月25日 13時52分]

ご心配いただいたのは拙愚の実験についてでしょうか?
「生豆ってそのままコーヒーにしちゃいけない」というよりも、生豆だけではいわゆる「コーヒー」にはなりません。また「生豆による自家抽出」は、生理的あるいは品質的にどうこういう以前に、衛生的にも好ましくありませんネ。決してマジで他人に勧められるシロモノではありません、あくまで自己責任による悪ふざけです。但し、「こうした方が良い」という通説をそのまま鵜呑みにすることが苦手な私、「より良い手法」と同時にあえて「ダメな手法のダメな理由と度合」を検証するクセがついているもので…(笑)。それでバカが1人命を落とすくらいの覚悟はできているつもりで珈琲と取り組んでおります(チョット大袈裟ですが、虚勢でもないつもりです)。ご寛恕いただけますよう、お願い申し上げます。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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