道を変えろ!

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2010年12月26日 23時00分]
『相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン』(2008年)は戸田山雅司の脚本だったが、「劇場版II」にはシリーズを創始した輿水泰弘が加わる。TVドラマ『相棒』season9の2010年12月22日放映分は、翌日公開される「劇場版II」の前時譚(?)の位置づけ、戸田山の脚本話らしく厭味に紳士然とした杉下右京(水谷豊:演)はともあれ、神戸尊(及川光博:演)を不自然なほど知的に重く扱う。
 
…妙ですねぇ、そうは思いませんか? 「劇場版II」に目を向けさせる一方で、その「劇場版II」の何かと相反する、まるで釣り合いをとるかのように感じませんか? だとすれば、TVの前時譚が戸田山さん単独の脚本だということは、「劇場版Ⅱ」は実質のところ輿水色の強いもの、ということになるんじゃないでしょうかねぇ。推理ゲーム感覚の第1作に比べて輿水脚本の2作目はハード志向が全面に出る、僕にはそんな気がしてなりません。では「劇場版II」、そろそろ、行きますか。
煽伝激情 煽伝激情 (1) 煽伝激情 (2)
  
『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』 観賞後記
 
「劇場版II」公開前夜のseason9第9話はサブタイトル通りに不吉な「予兆」だった、話の展開よりも映画そのもの出来具合に…トレーラー「シリーズ10年最高傑作」の謳いは見事に裏切られ、杉下右京でなくとも「はいぃ?」「いい加減にしなさい!」。
 
同じ刑事モノのTVドラマから映画へ進出したフジテレビ=東宝「踊る大捜査線」を明らかに意識したテレビ朝日=東映「相棒」の映画化、「人間ドラマ」とか「社会性」とかを特徴に喧伝されるが、今般「劇場版Ⅱ」のストーリーは陳腐すぎて呆れる。全ては、season1第11話12話で触れられた「外務省公邸人質監禁・篭城事件」に端を発する「杉下右京vs小野田公顕(岸部一徳:演)」ネタを据えて肉付けした話。おかげで細かいところまで気が回らない白痴化した特命係をはじめ登場人物がバカばっかり、ってコレじゃ「人間ドラマ」や「社会性」として共感できない上に、作品終盤は「あ、それを使ったらおしまいだろ!」って感じの汚いチェックメイト。
 
トレーラーは時として製作者の意図を超えて映画の本質を事前に語ってしまうものだが、「映画が『相棒』を変える」というキャッチは悪い意味であたっていた。どうしてこんな話を作ってしまったのか、製作者に「あなたの正義を問う。」べき。作品中の言葉を模せば、「何を守る為、誰を救うために、劇場版があるんです?」或いは「まさか、絶対的な作品がこの世にあるなんて思ってる?」と問いたい。「相棒が国家に挑む」前に映画作品として敗れてしまった劇場版II、情けない。
 寒膨張~ (2) 寒膨張~
 
杉下右京が「僕の進む道を変えるわけにはいきません!」と言うので、私も言おう…「相棒の進む道を変えなければいけません!」。『相棒』から「サリーが去り」、三途の川の「岸辺、逝っとく」は納得できない。
 トリオ・ザ・葬式 寒膨張~ (1)
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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