血潮に染まれ

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2010年08月15日 23時00分]
上映中止騒動まで起きた映画(個人的には公開阻止運動には反対。意思を示したければ観賞拒否運動であるべき)、見逃してなるものかと名古屋シネマテークに足を運んだ。
 the cove  
映画『ザ・コーヴ』 観賞後記
 
最近のドキュメンタリー映画は、劇映画以上に製作者の意図や主観が露骨に表出され、「芸」あるいは「品位」の無いことをもってドキュメンタリーである、と言わんばかりだ。監督ルイ・シホヨスや主演リック・オバリーが趣向を凝らしすぎて品(ひん)を欠いた『ザ・コーヴ』、言わんとすることはわかりよいが、残念ながらスベりまくっていて、低劣なホラー映画を観た時と同様、その稚拙さに苦笑する楽しみ方しかできない作品。本作『ザ・コーヴ』が『悪魔の毒々モンスター』リメイクの先行版ならば納得できる。
 
実写とはいえここまで欺瞞と捏造に満ちた作品ならば、多少の怒りの悪口も許されよう。
 
和歌山県太地町のイルカ漁をアウシュヴィッツと同じ程度の犯罪行為とインタビューで応えるシホヨス監督。ならば、率先してイルカを捕獲し調教し、結果イルカビジネスの端緒を開いた前歴を持つ主演者リック・オバリー、彼こそがアドルフ・ヒトラーである。ホロコースト黙認のヒトラーは死んだが、オバリーは転向変心を理由に免責し生かすか?
 
主演者オバリーは、イルカが海中で最も優れた動物であり知能も感情も人間以上だと断定する。かつて飼育していたイルカのストレス死を、その自己認識能力ゆえの自殺であるとするオバリー。そこまでイルカに感情を投影し崇敬を叫ぶならば、オバリー自身こそが自ら命を絶つべきではなかったのか? 自殺(?)に追い込んだ者は無罪か?
 
シホヨスもオバリーも「伝統は理解しているが消滅すべき伝統もある」旨を喚き散らす。これほど非科学的で身勝手な主張を強要する者が海洋保護なんぞを訴える資格は無い。この地球上の海洋を保護する為にはイルカよりも先に彼らこそが消滅するべきであり、太地町のCove(入り江)を赤く染めるべき血はCove(奴)らのものであるべきだと願う。(倫理的に耐え難い表現と感じた方には陳謝したいが、作品の下劣さには及びません)
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
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