クソッタレなコーヒー

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2010 [2010年07月30日 05時00分]
Kopi Luwak(コピ・ルアク)は、インドネシアに生息するジャコウネコ科の動物ルアクがコーヒーの実を食用した後に、未消化で排出されたコーヒー種子、或いはそれから得られるコーヒーの生豆・焙煎豆・飲液のことをいう‘Poo Coffee’(フィリピンやベトナムなど東南アジア及び南インドでも同様のコーヒーがある)。つまりはクソッタレなコーヒーである。
Kopi Luwak 
コピ・ルアクは「世界で最も高価なコーヒー」と称されることも多く、1995年のイグ・ノーベル栄養学賞はコピ・ルアクを取扱ったUSAジョージア州アトランタの「マルチネスコーヒー」経営者John Martinez(ジョン・マルチネス)氏に贈られている。余談だが、現・日本コーヒー文化学会副会長の廣瀬幸雄氏は「ハトに嫌われた銅像の化学的考察」というコーヒー無縁の研究で2003年イグノーベル化学賞を受けた。また、イグ・ノーベル賞を受けた数では紅茶関連の研究が圧倒的に多く、比べてコーヒー関連の研究は面白がってもらえていない状況で、コーヒーはクソッタレ!
 
本来のコピ・ルアクは、栽培中または野生化したコーヒーノキの実が野生ルアクの消化器官を通過して成るものだが、「排出豆から育成したコーヒーノキ」や「ルアクの糞を混ぜた土壌で育成したコーヒーノキ」から採取したもの、「ルアクの糞を塗(まぶ)しておいた」パーチメントコーヒーまたは生豆、本来品に似せて人為発酵や酵素添加・香料添加したコーヒー豆…などの偽物(?)も近年では多く流通する。儲けるためならば手段の下劣さ臭気芬芬たるも恥としないコーヒーはクソッタレ!
 
2010年7月のクソッタレなコーヒー記事を振り返る。
 
  上海万博:「猫の糞」コーヒーが注目集める=インドネシア館
  (2010年7月16日 サーチナ)

上海国際博覧会(上海万博)で14~18日、「インドネシア・コーヒー祭」があり、1杯380元(約5000円)で1日12杯限りでコピ・ルアクが供されたらしく、コーヒー消費量が拡大している中国人来場者の注目を集めた、と報じている。中国新聞社は、「名称を聞くと変な感じだが、飲んでみると口全体が香りに包まれる」と猫の糞コーヒー(?)のすばらしさを紹介したらしい、コーヒーはクソッタレ!
 
  不潔vs香り 世界一高いコーヒー「飲んじゃダメ」
  (2010年7月19日 AP通信)
  ジャコウネコのふんから世界最高級のコーヒー豆「コピ・ルアク」
  (2010年7月24日 AFP)
 
インドネシアにおけるイスラム教の最高機関Majelis Ulama Indonesia(インドネシアウラマー評議会)で、コピ・ルアクを不潔不浄とみなし、教徒が飲むことを禁止する提案がされた。一時は飲用禁止のファトワが出されるかと思われたが、後7月20日のMUI公式会議で却下された、と報じられている。イスラム社会の伝統療法であるUnani(ユナニ医学)はヒト体内の老廃物排出を促進しているが、ルアクの排出物では論争になるらしい、コーヒーはクソッタレ!
Kopi Luwak2 
稀少高価ゆえに未実行であるが、私がコピ・ルアクを使用したいコーヒー研究は、一時はセレブで流行(?)のニューヨーク式腸内洗浄といわれたコーヒー液による浣腸「コーヒーエネマ」である。ルアクの腸内を通過したコーヒーでヒトの腸内を洗うというバカげてクソッタレナなコーヒー人体実験、そのコーヒーはクソッタレ!
 
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コメント

No title
珈子 URL [2010年08月01日 07時40分] [編集]

お久しぶりです。
とてもおもしろいな~と拝見しました。
お話の種に一度飲んでみたいと思っていましたが果たして本物かどうか?からだと私には判断できません。
生豆の判断は難しいです。

一心不乱にチェリーを食べていますね。初めて見ました。

この頃は豆を水洗いしてサッと乾かし焙煎しています。美味しいと感じます。
以前ご相談した豆のシワですが、間違って低い温度でゆるゆると焼いて表面だけは大満足の仕上がりだったのですが・・・美味しくなかったです。
豆によってはどうしても2ハゼまで行かないと表面がピンと伸びないのですね。
でもそのほうが美味しかったり・・・。
楽しみは尽きません。

to:珈子さん
帰山人 URL [2010年08月01日 15時52分]

珈子さん、ドウモ。こんな汚い口調の記事にコメいただき恐縮です^^;
 
コピ・ルアクについては、生産国やUSA・韓国などのカップ売りや
土産モノで「おっ安い」と思えるモノは「偽物」注意ですね。
値段で断定はできませんし、そもそも適正価格なんてあってなきが如し
ですが、日本の流通モノ(生豆含む)でも??って品もありますねぇ…
 
「豆のシワ」の件、ご報告ありがとうございます。ネ、見面でシワが
伸びたからって美味しくなるとは限らないでショ^^(←威張るな!)。
「豆を洗う/洗わない」、「シワを伸ばす/伸ばさない」、
「豆面の油を嫌う/嫌わない」、「ペーパーを濡らす/濡らさない」…
いずれも香味に差違が生ずることは確かだと思うのですが、
各々どちらかの優位性を他人に主張するほど科学的な論証から
どんどん外れていく傾向がある…と私は感じています。
「美味しい」と思うか否かは時に科学を超えた各人の判断だからこそ、
「誰かがこう言った」よりも「自分はこう思う」の方が、大事ですよね。
珈子さんの珈琲探求と楽しみが続くことを願っております。

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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