ムックの辺縁で珈琲を叫ぶ

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:日本珈琲狂会 [2010年04月16日 05時00分]
CLCJ推薦図書 番外
『美味しい珈琲BOOK』 SEIBIDO MOOK (成美堂出版)
 
 美味しい珈琲BOOK
2010年4月16日に、また新たなコーヒームック(雑誌本)が出版発売された。当節コーヒー関連の出版物は過ぎるほど多くてピンキリ玉石混淆であるし、今般に推したムックについても網羅というより総花というきらいもあるが、以下の理由をもって「日本珈琲狂会」推薦図書に番外として認定する。
 
1.安い!
  定価950円(税別)である。昨今のコーヒー関連本は雑誌形態でも
  千円を軽く超えるものも多いが、中身はともあれ多くの方々に
  目通し願おうとするならば、安いに越したことはない。
  同じ成美堂出版の『珈琲の楽しみ方BOOK』(カンガルー文庫:2003年)が
  未だによく売れているのも安価だからであろうし、後継版ともいえる
  今般の『美味しい珈琲BOOK』が判型を大きくして税込千円以下は喜ばしい。
 
2.外せない!
  当「日本珈琲狂会」の会員である大坊勝次氏が『美味しい珈琲BOOK』の
  「店舗紹介(老舗有名店)」と「ネルドリップ抽出」のページで登場し、
  同じく会員であるナカガワ氏が関わるカフェ・バッハが‘Special Thanks’と
  されて本誌の監修に深く関与している。
  さらに当ブログでも随時にコメントを寄せられて馴染みのTambe氏が
  「コーヒーの起源」と「コーヒーの効能(健康関係)」ページで登番されている。
  …だから外せない。贔屓偏愛に過ぎるという非難にはあえて耳を貸さない。
  但し、知己類縁だけで推す以上に、内容的に愁眉を開くものだと付言する。
 
3.手盛り!
  当「日本珈琲狂会」の主宰である私・鳥目散帰山人が『美味しい珈琲BOOK』の
  「コーヒー自叙伝(コーヒーの歴史に遊ぶ)」ページを担当し寄稿している。
  …だからますます外せない。売名自愛に過ぎるという非難には忍従しない。
  但し、臆面もなく自薦する割に、内容奇矯かつ乱文であることは認める。
 
 
主宰・帰山人の余談
 
執筆原稿の細部が無断改変されているからといって目くじらを立てるのは、
この類の出版物に対しては大人気ないことを承知しているつもりだが、
得心がいかない部分のみ原意回復のため、あえて暴露し訂正しておく。
 
本誌ページ「日本独自のコーヒーとは?」の2項目(P115の2段目左)で
 《…日本国内の実勢は、高級クラスのレギュラーコーヒーだけを前提にしてい
  る専業者やマニアの声など物ともしません。1996年スターバックスが日本
  に第一号店を出店した際、…》
の原文は、
 《…日本国内の実勢は、レギュラーコーヒーだけを前提にしてスペシャルティ
  コーヒーやサスティナブルコーヒーの普及課題を論ずる類の専業者やマニ
  アの声など物ともしません。1996年スターバックスが日本に再進出した際、…》
である。
 
a:本誌の他ページで「スペシャルティー」や「サスティナブル」コーヒーを
  大きく取り上げている以上、これを悪し様と誤解されかねない刺激的な
  表現を、「高級クラスの」とボカす配慮が働いたものと推察できる。
  私は「スペシャルティー」や「サスティナブル」を一概に否定しない。
  しかし、提唱や活動の原点からずれてファディッシュな課題を含むこと、
  その認識を前提にワザと揶揄することが含意である。
 
b:スターバックス陣営自らが、1996年8月2日に東京(銀座)で開店した
  「銀座松屋通り店」を「第一号店」と称することは勝手ではあるが、
  あくまで客観的事実は日本「再進出」であって、「初進出」かのように
  誤解させる「第一号店」表記を避けたかった私の意が通じなかったらしい。
  当然ながら、「真の初進出と撤退」事実をアンタッチャブルにしている、
  その認識を前提にワザと揶揄することが含意である。
 
他の瑣末な無断改変には触れないが、上記2点に関しては原意を記しておく。この児戯に懲りず、むしろ笑覧のネタとして存分に本誌を楽しまれたい。
 
コメント (6) /  トラックバック (1)

コメント

初めまして
teaR URL [2010年04月25日 00時30分]

初めまして。ブログは何度も拝見させてもらっていますが、初コメントです。雑誌読みました。正直、全体的にはあまり参考にならない本でしたが、コーヒー自叙伝はとても面白かったです。他のページとは毛色が違いすぎますね。すごい!

to:teaRさん
帰山人 URL [2010年04月26日 09時51分]

ようこそお越しくださいました。ムックのページも読んでいただき、
「面白かった」とまでコメントいただき恐縮です。
「毛色が違いすぎ」…私もそう思います(笑)。
teaRさんのブログもスバラシイですね…たぶん指向(嗜好?)は
近いものがあるだろうに、拙自のヘソ曲がり加減と真逆で
愛情あふれる素直な内容に感服いたしました。
また、そちらのブログにも遊びにうかがわせてください。

No title
ナカガワ URL [2010年04月26日 22時35分]

ご協力感謝いたします。
ほぼ同時期に「珈琲の教科書」という本がでました。その87ページのイラストと下記のサイトの「焙煎機の構造」のデータ内イラストが大変酷似していて、ちょっと気になります。どう思いますか。

http://www.daiwa-teko.co.jp/coffee/tec.html

to:ナカガワさん
kisanjin URL [2010年04月29日 19時54分]

お返事遅くなってスイマセンm(_ _)m
>ご協力感謝いたします。
こちらこそご好意万謝いたします。

>イラストが大変酷似していて、ちょっと気になります。
どう思うか?と問うってことは、大和側(岡崎さんとか)にも
無断でパクッたってことですよね?
そりゃあ、法的にどうこう以前に道義的に「ダメ」でしょ!
まぁ、「マイスター特有の構造とか、固有の意匠を盗ったわけではない。
一般論の部分だから意匠性は弱いハズ」とか開き直られかねない…
やましい奴ほど無理な言い訳しますからねぇ。

昨12月あたりに東京地図出版の『手づくりの田舎カフェはじめました。』
を入手し、その直後に大誠社の『珈琲時間』Vol.3を開いて…
驚愕したのは私だけでは無いハズ。
こっちは「協力/東京地図出版」と記して あったけれど、
全く同時期に写真も文もマルマル転載して終わり…カネ返せ!
たぶん「廉恥」を説いてもボルト回しくらいにしか理解できんでしょう。

どっちの事例も出版社やスタッフにも問題はあるけれど、
ハッキリ言えば ホリさんのレンチはこんなものってこと…
私に今更聞くまでもないでしょ、ナカガワさん(笑)。


珈琲BOOK
エスプリ URL [2010年05月08日 11時54分]

珈琲BOOKを拝見して、飛んで来ました。偶然「珈琲の教科書」のイラストの記事を目にしたので、初コメさせて頂きます。
このイラストは、昨年3月バッハさんのセミナーを受講した時、大和の岡崎さんから頂いた資料にありました。今は、HPに掲載されているようですけど、
堀口さんはバッハさんのセミナーを受講されることがあるのでしょうか?資料を無断で使っているとか?
それと、写真にある赤い焙煎機は、豆を冷却する時に排気を切り替えるタイプですが、イラストは別々の排気をするタイプです。これセミナーで習いましたよ。
つじつまが合わない、教科書って何が基準でしょうね?
本当に焙煎機の構造を理解して書いているのか疑問ですね。
セミナーでは、煙突の先端の話しや、ppmの意味や、他では聞けない現実に即役立つ話しが聞けてためになりました。岡崎さんの話しをもっと聞きたかったです。


to:エスプリさん
帰山人 URL [2010年05月08日 22時05分]

コメントありがとうございます。

焙煎機構造イラストの件に関しては、意図的に堀口さんが無断転載を
したか否かは、私にはわかりません。ただ、仮に出版社や制作スタッフ
側の手落ちだとしても、出版物に「著者」と名乗る以上は、堀口さんの
「看過」でも罪は免れない、ということを指摘したかっただけです。
したがって私としては、堀口さん(とも断定できませんが…)がどこで
どうやってイラストを入手したか、は興味がありません。ちなみに、
堀口さんがバッハの「セミナーを受講」したとは想像し難いですねぇ…
いや、「やっぱり受講すらしてない」っていう意味じゃありませんよ。
田口さんと堀口さん、両者の著名性やSCAJなどでの繋がりからみて、
わざわざ「セミナーを受講」する間柄じゃありませんから…

赤いローヤル焙煎機写真に関しては、私の判断は難しいところですねぇ。
確かにイラストに添える写真としては図解通りのモノが最適でしょうが、
1モーター2モーターの違いが読者を混乱させる要因にはならないかと…
「そのページで何を伝えたいか」という観点では、「つじつまが合わない」
とまでは言い切れない、というのが私の見解です。

ということで、私の「to:ナカガワさん」コメントでは、かなり手厳しい
「ホリさん叩き」を吐きましたが、エスプリさんご指摘の観点とは少し
違うのかなぁ、と正直思っています。
余談です(しエスプリさん観点がそうだと断定もしません)が、
昨今の堀口さんは、業界の「立ち位置」から見て、「火の無いところ
にも煙をたてられて」「坊主憎けりゃ袈裟まで憎まれる」傾向にあって
辛い立場にある、と思います。この本人も意図せず困惑するバッシング
現象、堀口さんの一昔前はバッハの田口さんが受けていましたし、
四半世紀来の友人として私は田口さんが苦渋に耐えるのを見てきました
から、堀口さんの苦渋や困惑も想像できますし同情も覚えます。

話を戻して、私としては「ダメなものはダメ」と言いたかっただけです。
この点も、昔も今も田口さんにも直接ダメ出しし続けているのと、
何ら変りません(親しい分だけもっと過激かも:笑。ね、ナカガワさん)。
あと、田口さんや岡崎さんに「もっと聞きたかった」ことは、気軽に
聞けば話してくれますよ、きっと。

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[コーヒー][レビュー] 成美堂出版『美味しい珈琲BOOK』
百珈苑BLOG [2010年04月19日 13時05分]

美味しい珈琲BOOK (SEIBIDO MOOK) 作者: 成美堂出版編集部 出版社/メーカー: 成美堂出版 発売日: 2010/04 メディア: 大型本 この商品を含むブログ (1件) を見る 昨年あたりからまたコーヒー関係の本が「乱発」と言えるほどに出続けてます。先週、成美堂から出たこのムックも

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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