卓越しないカップ

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2009 [2009年02月19日 12時00分]
SCAA認証の特定グレード、COE(カップ・オブ・エクセレンス)、
オークションロットなどのコーヒー生豆をどう評価するかは、
巷でも意見の分かれるところである。
極めて乱暴な二分対立で見れば、
嶋中労氏の著書で語られる世代には否定的・消極的見解が多く、
新興のカフェ世代には肯定的・積極的見解が多い、と言えよう。

私自身に関しては、現在の品質認証モノや品評会モノについて、
懐疑的な姿勢を残した「否定・消極」に近い立場である。
但し、それは世代感覚的に受け入れないこと以外にも理由はある。
嗜好性飲料の原材料たる農産品質を、ある特定の価値基準で
捉えることに加えて、その特定の価値基準がファディズムと化して、
肥大し迎合される風潮を醸成しているからである。

COE豆などを「特定勢力が不当に高い値段にしている」という
非難に対して、素直に「生産者の努力を消費者に喧伝する機会
として認めるべきである」という反論にも、うなずける部分はある。
しかし、この「肯定・積極」意見に私を傾かさせない方向へと
揺り戻す話題に出会ってしまった。

グァテマラCOEで優勝した農園豆の推奨評価の表現として、
「フェアトレードを超えた高品質」
と、取り扱う販売者の言が報じられていた。

あくまで、報道上の文章の上ではあるが、これには納得できない。
コーヒーのフェアトレード認証は直接的に高品質を示すものでは無い。
確かにフェアトレード商品が、「結果として間接に」通常の品よりも
平均値的に高品質である可能性は否定できない。
だが、直接的に高品質をカップテストで決するCOEと、
概念が違うところにあるフェアトレードを同じ土俵で比較することは、
「付加価値的な利潤志向」が臭ってしまい、下世話に過ぎる。

これでは素直な「肯定・積極」意見も引き立たない。
こういう話題に出会うごとに、私の懐疑的な姿勢は強化されていく。
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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