人と、その確かな壁

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:思うこと / カテゴリ:あ・論廻 [2009年02月17日 02時00分]
村上春樹氏の「エルサレム賞」受賞に関して、
氏がスピーチする姿が大きく報道されているのを観て、
複雑な思いを感じた。

受賞を拒否して沈黙するよりも、現地に来て話すことを選んだ
氏の言動を、イスラエル批判として「より効果的」と評価する者も多い。
しかし、私には確実にそうだと断定して支持することに抵抗感がある。

氏の発言趣旨が、イスラエル(に特定した)批判では無く、
戦争や兵器を含めた(世界中全ての)「システム」への宣戦だとすれば、
やはり受賞は拒否して、沈黙ではなく文筆で行った方が
良かったのでは、とも思えてしまうからだ。

いずれにしても、「こわれやすい卵」である人間が
人間の作った「壁」に負けてはならない、
と現実の「壁」を作った「卵」たちに説教している構図は
実に滑稽で悲しい。
それは、
街と、その不確かな壁、の話では無く、
人と、その確かな壁、の物語が
村上氏から口述されたからだ。                       

私は村上春樹氏が編んだ物語を読んだことが無い。
「走ることについて語るときに僕の語ること 」しか読んでいない。
「ムラカミルール」で「走ること」を上手に語る先輩ランナー、
という位置づけである。
それでも、彼の主義主張の内容にも表現にも魅力を感じている。
おっと、大坊珈琲店がお気に入りという共感も加えておこう。

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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