裸のコーヒー

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2009 [2009年10月27日 02時00分]
「自宅なのに裸はダメ?窓越しに裸を見られた男性が公然猥褻容疑で逮捕」
(2009年10月26日付:ナリナリドットコム編集部)
瑣末な事件記事だがドキッとさせられた。

10月19日朝、USAバージニア州に住むEric Williamson(29歳)が
起き抜けに裸のまま自宅の台所でコーヒーを飲んでいたところ、家の前を
歩いていた女性にその姿を目撃され、通報を受けた警察に逮捕された、らしい。

私がドキッとした理由は、類似したある事件を思い出したからだ。

確か1989年頃だったと思う。名古屋で会社勤務していたある女性が、
職場で流行した風疹に感染し自宅療養中の交際していた同僚男性を気遣い、
昼休みを潰してタクシーを拾って様子伺いに駆けつけたところ…
彼女がワンルームマンションの玄関ドアを合鍵で開けると、眼前には
信じられない室内光景、台所で裸の男が一心腐乱にコーヒーを「手網焙煎」
していたのである。全身に発疹し40℃近い高熱で寝込んでいた
交際相手の男性は、コーヒー狂のため朦朧としたまま自ら恒例の焙煎を決行。
コーヒー焙煎は通常でも熱い作業、加えて病身発熱状態なので男性は
裸で焙煎していたものと思われる。普段から焙煎中に一切口をきかない男性は、
熱気と病気とで汗を滝の如く流しながら手網を振り続け、女性の侵入で
気流が乱れることを恐れて横目で玄関方向を睨みつけただけだった。
見舞うはずの女性は、焙煎終了と同時に濛々と煙った部屋を黙って去った。

その後「1にコーヒー、2にオマエ」という条件を飲んで婚姻した私のカミさんは、
この事件で「条件」の真実味を事前に悟ってくれたようで、今でも私のコーヒーに
関する奇行には一切口を出さないので、感謝している。

先のエリック・ウィリアムソン氏は(日本語記事では触れてないが)、
ハワイ育ちのプロのダイバーで、気質も自由、裸慣れしていたようだ。
で、自宅で裸のままコーヒーを飲んで逮捕…なんだかなぁ。
では、自宅で裸のままコーヒーを焙煎していた場合は?
私の場合は、窓を締切り、見られた相手がカミさん(当時は交際相手)で助かった。
もっとも、仮に逮捕されて長期勾留されても焙煎道具持参は要求するつもり、
「公徳を重んずる、但しコーヒーは別である、それは法も正義も尊厳も超える」。
【2009年12月21日 追記】

先に逮捕されたエリック・ウィリアムソン氏に関する続報。
12月18日、禁固刑や罰金は科せられなかったものの公然猥褻罪として
有罪判決が下され、前科者のレッテルを貼られることになった。
氏曰く、「自宅で裸のまま過ごす人は多いと思うし、プライベートな空間で
裸のままでいることに問題はあるのだろうか…今では私の家の前を通る時、
人々は中を覗き込んでいく。まるで金魚鉢の中に住んでいるような気分だ」。

「裸のコーヒー」が罪か否かよりも、逮捕が「窃視」を誘発し、この判決が
それを助長するならば、全く以って気の毒な状況で、私も憤りを感ずる…
公徳(?と称される下劣な俗欲)がコーヒーを少しでも不味くするならば、
私は俗欲という服を身に纏わず、断固として「裸のコーヒー」を続ける。
コメント (6) /  トラックバック (0)

コメント

No title
マリコ URL [2009年10月27日 14時12分]

私も似たような経験がっ!
約15年前、実家の二階にある部屋で寝起きしていた私は、日曜だったこともあり思い切り朝寝坊。11時ごろにむっくと起き上がり、いつものようにパジャマを脱ぎ、真っ裸になって立ち上がった瞬間、お隣の屋根の葺き替えに来ていた職人さんとガチで目があってしまいました(つまりカーテンが開いていた)。当時アラサーだった私の真っ裸を見た職人さんは、足を踏み外し、あやうく屋根から落ちるところでした。あの時はまだアラサーで良かった。今だったら完全に訴えられるとこですわね。

No title
ちんきー URL [2009年10月27日 20時46分]

思わずその光景が目に浮かびました。
爆笑!!

to:マリコさん
kisanjin URL [2009年10月27日 21時23分]

そうですか、アラサーでは「良かった」といえる自信がおありでしたか、フムフム…じゃ、私も観賞にあずかればよかったかなぁ。今は皆で見せ合っていたら集団テロでっせ!

to:ちんきーさん
kisanjin URL [2009年10月27日 22時02分]

いや当事者としては結構キツイ情況だったんですよ、笑っている場合では…ヤッパリ笑うしかないか…

私見ですが
だん・ら・Mt URL [2009年10月31日 19時14分]

私見ですが、ウィリアムソンなる人物の、裸でコーヒーを飲んでいる光景を人目にさらす行為は、あまりに不道徳で反社会的、厳罰に処せられて当然。しかし、天然痘(?)で40℃の高熱をおして焙煎をするという行為は、単に非社会的なだけなので現世的には無問題と考えます。
帰山人さんの行動で私が最も共感するのは、「気流の乱れるのを恐れて」という部分です。これは焙煎中最もあってはならないことなのに、無神経にも扉を開けて何度も気流をかき乱す女性がいるのです。私の場合はすでに結婚していたので、何度も結婚するわけにはいかなくて・・・。
で、いつも楽しくブログ拝見しています。

to:だん・ら・Mtさん
kisanjin URL [2009年11月02日 11時29分]

コメントありがとうございます。バージニアの事件(?)に関しては、通行した女性の方が一度ならず別窓からも目撃したので、女性の方が窃視したという批難の声もあるようですが…あくまでゴシップなので、深く掘り下げません。そういえば、実家の向い側の家に町内連絡等で訪ねると、オバアサンが上半身裸で玄関口に出てきて困ったことが何度もあったなぁ、昔。まぁ、土地柄や住民意識で「不道徳」「反社会的」という判断も相対化するんでしょうね。
「気流の乱れ」これは笑い事ではないですよね。キッチンロースターにとっては、同室の冷蔵庫の開閉でも致命的なダメージになるケースもあって、同居人の理解がないとお互い泣かされますねぇ。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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