多様性なき講座

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2009 [2009年10月19日 01時00分]
2009年10月18日
なごや環境大学特別公開講座「生物多様性とコーヒー」
に聴講参加。

COP10支援実行委員会アドバイザー香坂玲氏と
日本サステナブルコーヒー協会理事長川島良彰氏を
中心に、講演・対談・団体発表・パネルディスカッション。

会場で配布された質問票に以下のような趣意を記入した。

1.サスティナブルコーヒーに関する集会やイベントが、
  ラベル認証型と独自基準型とで対立的に各個バラバラに
  開催している昨今の傾向はいかがなものか?
  この環境大学でも団体パネラーが固定化されているが、
  生物と同時に団体活動の多様性も追求して欲しいし、
  来年COP10が開催される名古屋であればこそ
  サスティナブルコーヒー(取扱店舗)マップを充実するならば、
  独自基準型のコーヒーを扱う店を網羅する多様性が必要では?

2.間伐材利用促進などで日本の森林資源再生の必要性の他方で、
  人工林での生物多様性には限界があることも事実だが、
  森林とコーヒーの関係はどうなのか?
  植生やフロラ(植物相)が長期間で遷移するのは、
  コーヒーベルトの熱帯雨林も同じはずだが、自然の植物遷移と
  人工的なコーヒー栽培との持続的共存に課題はないか?

1に関しては、(誤解か意図的かは不明だが他の質問に混ぜて)
登壇した3団体(CI/FTJ/RA)間の違いにすりかえられて
質問を取り上げられてしまい、提起した課題は無視された。
2に関しては、取り上げられることもなかった。
私としては上記のような話題でも出ない限り、
斬新な知見を得たり発展的な考察の機会にはならないだろう、
と半ば予想していたのだが、その通りのツマラナイ集会だった。

講座では「サスティナブルコーヒー」「生物多様性」「COP10」
のいずれも日本では知名浸透が低く、「知り、学び、行動する」上で
まずは「知る」ことの場としてイベントの意義を自讃喧伝していた。
昨年も同じことを言っていた。来年開催しても同じことを言うだろう。
「会議は踊る、されど進まず」では、学びや行動へ止揚することは無い。

そして最も大きく残る課題は、論の「多様性」が失われていくこと。
真の啓蒙活動は、単に知識を与えることではなく、
科学的合理性のある多様な思考を促すことこそが求められる。
コーヒー論議の多様性に疑心を覚えながら会場を去った。
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コメント

No title
ナカガワ URL [2009年10月20日 01時00分]

先日SCAJでタンザニアの生産者と、バガモヨというところに伝統音楽学校があるだろう?と。そこの創始者はフクエ・ザウォセ。彼の歌声、ムリンバという指ピアノ、ゼゼというハープの話で盛り上がった。もっとも発音が悪すぎて直されましたが。ターラブの女王ビ・キドゥデの話も。
コーヒーしか見ていないなら、つまらないかしらね。ルカニ村の子供たちだってザウォセくらいは知っているのじゃ。
サステナブルコーヒーってユーモアが足りないのかな、「悪魔の辞典」のような。ビアスはメキシコのコーヒー農園でポサダになったのかもしれませんよ、うそですけど。
多様な生態系にユーモアが含まれないとしたら、残念です。ユーモアがあるところに、件の「マザーハウス」の方の厳しい品質の追求をするようなシビア、シリアスが共存すると思いますし。
このままいくと、サステナブルコーヒーという画一化のシンボルになってしまうのかしら。

to:ナカガワさん
kisanjin URL [2009年10月20日 12時04分]

ビアスがポサダってのは面白い着想ですね。
講座の川島氏を見て「どんどん表情が硬くなってきているなぁ」と…ホセには「極上豆商人」である前に「踊る日本人」であり続けてほしい、というのが私の勝手な希望であります。
ルワンダ話でもコーヒー関係者よりもゴリラ研究者の話の方が数倍オモシロイし、「踊る日本人」を集めて「死者の日」コーヒー集会でも開いた方がCOP10らしいのになぁ。
「コーヒーしか見ていない」っていうのは「コーヒーすら見ていない」ってのと同義語ではないかと…

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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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