拾っても救えない

ジャンル:映画 / テーマ:映画 / カテゴリ:観の記:映面 [2009年06月20日 03時00分]
先行して観てきた我が息子いわく、
「予想通りT2の足下にも及ばないが、別シリーズと割り切って
観るとしても、映画館で観るべきものでDVDで観る価値は薄い」。
その評は完全に的確だった、私が観ても。

『ターミネーター4』

この映画を含め、最近のSFものやアクションものの映画には、
デカイ物体とかカタイ物体とかハヤイ物体とかがフレームどアップになって
視界全部を埋め尽くすようなカットが多用される。
すると「大迫力」「驚異」「興奮」という文句が宣伝側でも観客側でも出てくる。
しかし、どうも私はこういう技法に迫力を感じないらしいし、飽きたらしい。
T4では、長回しも頑張っているし、映し込んでいる画も美しいし、
映像処理も悪くない…だが、ピンとこない、興奮できない。

ホン(脚本)も好くない。
中心人物の男性3名が背負い込んでいる宿命に翻弄され抗うのだが、
その心理状況が「互いには絡みきっていないまま」話が進んでしまう。
その為、昨今のアメリカTVドラマの1シーズン分を総集編にしたような、
進展にスピード感はある一方で話の絡みが薄っぺらな作品になっていた。

T1・T2(・T3?)へのオマージュ満載でシリーズファンには楽しめる、
という評も巷では多いが、この点も私にはピンとこない。
過去作品の名シーンを頑張って拾い揚げたことは解るのだが、
「拾い揚げてコソっとキレイに並べておきましたっ、以上!」で終わり。
拍手しようと思っても、イヤミな擦り手がつきまとうような感じである。
原題は“Salvation”=「救済」だが、“Salvage”=「拾い揚げ」の方が
相応しい、と私には思える作りだ。

退屈も後悔もしないでアッという間に観終わった映画には
概して(私なりの評価で)佳作傑作も多いのだが、
稀に「銀幕世界に浸った」感が薄い、味気ない映画もある。
Hasta la vista,T4.
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
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