向夏愉談JCS

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2018 [2018年06月04日 23時00分]
「明治150年」を掲げ祝う者は滅されるべきである。「戊辰150周年」を掲げる者へ惻隠の心を寄せたい。そんなことを想いながら、高速バスを降りた新宿で昼飯を摂る。奥羽越の嘆願が却下されて内戦続行が不可避となった1868年6月(慶長4年閏4月)、それから150年後に私は向夏の東京でコーヒーを愉しく談ずる。
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【JCS総会前日】 2018年6月2日
 
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「一日大坊珈琲店」へ。表参道の山陽堂書店を訪ねる。2階で受付を済ませて写真展「珈琲屋 大坊さんと森光さんと」を観ていると、意外と早くに3階の喫茶営業へ案内された。大坊勝次・恵子夫妻の所作をぼんやりと眺めながらブレンドを4番(25g50cc)で喫する。4日前に自宅へ届いたブレンドと同じ豆だろうか、(「大坊珈琲店」の再現としては軽やか過ぎるんじゃないか、と思える程に)実に軽やか。
 
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「Tram」(トラム)へ。古屋達也氏に「表参道からですか」と苦笑で迎えられる(まぁバレるわな:笑)。おまかせ注文、黒板に「やけに明るい夜」と‘mood’が表されたブラジル・アララが出てきた、好く甘苦し。「(この前まで‘一本焼き’に挑んでたと聞いて)そりゃやり過ぎじゃねぇの?」と古屋さんと焙煎を愉しく談ずる。‘mood’が「夜明け前」のエチオピア・イリガチェフェ・アリーシャも喫して、香味は強いが気分はスッキリ。
 
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「café Bach」(カフェ・バッハ)へ。宵の訪店でキルシュクーヘンもカルディナールシュニッテンもない…う~む、お菓子なコーヒーにしよう。シナモンコーヒーを飲んでいると、中川文彦氏が、続いて田口護氏が登場。ノイハウスのチョコと緑茶で談議、パナマ・ドンパチ・ゲイシャ・ナチュラルも喫して談議、店が閉まって3階へ席を移して夜食を摂りながら談議…結局、田口さん中川さんと午前3時まで8時間ぶっ続けで喋りっ放し。
 
【JCS総会当日】 2018年6月3日
 
宿が隣りでよかった(笑)、と「ほていや」のベッドで寝る。3時間後、「ほていや」の部屋でネルドリップしたマンデリンを喫する。バッハが隣りでよかった(笑)、と開店を待って訪ねる。
 
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「café Bach」(カフェ・バッハ)へ。イタリアンブレンドを飲みながら、新聞を読んで過ごす。キルシュクーヘンが出来上がってきたので、当然に食べる。メチャ旨で目が覚めた、と思わず笑う。ママ(田口文子氏)に見送られ、トレセンに寄って中川さんと再び談議。
 
 愉談大滴
今年の素盞雄神社の天王祭は本祭、宮出し宮入りは観られなかったが、カフェ・バッハ界隈の氏子区域で何度も神輿の渡りを観る、イイねぇ。町歩き後、神保町へ移って昼飯を摂る。
 
「日本コーヒー文化学会 第25回総会&記念行事」 (学士会館)
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廣瀬幸雄副会長が新会長(小林章夫前会長は名誉顧問)となる役員改選を含めた総会議事の後、講演2題とシンポジウムの記念行事「コーヒー文化進化論 1968/2018」。講演1つ目は小山伸二氏の「コーヒーとメディアの過去・現在・未来」。1968年から現在までの50年を「月刊喫茶店経営」や「blend(ブレンド)」など柴田書店の雑誌と井上誠・森尻純夫・臼井隆一郎・旦部幸博(以上、敬称略)らの著作の紹介で振り返る小山さんの話、私には身近過ぎる?(笑) 講演2つ目は室本寿和氏の「コーヒーをただの流行りで終わらせないために。~Standart Japanの挑戦~」。「コーヒーに物語と意味を与えたい」という熱意は感じたが、どんな物語と意味を与えたいのか判然としない室本さんの話、私には頓狂過ぎる?(笑)
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コーヒーブレイク(休憩)を挟んで、パネルディスカッション「クロストーク:コーヒー文化 1968/2018」。小山伸二・山内秀文・室本寿和・大槻佑二の4氏による対談、山内さんは「新旧で喧嘩しないほうがいい」と宥和を唱えたが、年齢や世代の違いよりも見識や知性の差は如何ともしがたいと感得、私には厄介過ぎる?(笑)
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分科会は焙煎・抽出委員会に参加。「新たに登場したナチュラル・コーヒーの焙煎を考える」、つまり前回の分科会催事の振り返り。山内秀文委員長を軸に私も含めて討議はあったが、特に新たな知見は出てこない。それでも山内さんは「次はハニーをやりたい」と主張、私には屈託過ぎる?(笑) 皆と談議を続けた後に、散会。
 
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「Gentle Belief」(ジェントル・ビリーフ)へ。夕飯にパスタセットを食べつつ、隣りのパーティーテーブルから発泡ワインを分けられ、コーヒーはインドとイタリアンブレンドを喫しながら、浅野嘉之氏と喋りまくり。JCS(日本コーヒー文化学会)の振り返りからコーヒー業界や関係者の動静まで愉しく談じた後に店を出て、新幹線に乗って帰途へ。
 
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帰宅して一夜明けると、ママから「カフェ・バッハ」の焼き菓子とコーヒーの詰め合わせが宅配便で届いた。「トラム」古屋さんのコーヒー豆や木野照代氏・堀直樹氏の菓子など持ち帰った土産と並べて、「さて、どれから味わうかな」。にんまりとしながら、向夏の東京でコーヒーを愉しく談じた二日間を想い返す…1868年から150年間の日本国のあり方に油断は大敵だが、1968年から50年間の日本のコーヒーのあり様には愉談(ゆだん)が大滴(たいてき)だったのかもしれない、と。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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