私的珈琲論序説~(4)ドリップ派 その1

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:私的珈琲論序説 [2009年02月06日 00時07分]
(4)ドリップ派
 
抽出方法を尋ねる意味で「使う器具は何?」という、
コーヒー関連の様々な消費者向けアンケートを受ける都度、
私は返答に窮する。
布(ネル)ドリップ、紙(ペーパー)ドリップ、エスプレッソ(電動機械式)、
エスプレッソ(直火式)、ボイル(鍋/ターキッシュ)、プレス、
サイフォン、ベトナム式、水出し(浸漬法)、氷出し(透過法)・・・
状況と好みに応じて変えるので、絞りようが無いのである。
これでは、「正統な」ドリップ派とは言えないのかもしれない。
 
コーヒーの抽出方法を「透過法」と「浸漬法」に大別することも多いが、
抽出過程での水分とコーヒー粉との物理的な状態を考えると、
この両者を完全に区分することは困難である。
例えば、ペーパードリップは「透過法」の代表格といわれるが、
Melitta(メリタ)のドリッパーを使用するメリタ式の本来の抽出法は、
「蒸らし後、一気に全量分の湯を注ぐ」ため、粉が湯に浸る状態であり、
捉え方によっては「浸漬法」とも言える。
これは、金属ドリッパーを使用するベトナム式でも同様の状態となり、
ドリッパーの上から湯を注ぐ技法が「透過法」とは規定できない。
 
また、推奨される使い方に逆らって、Melitta(メリタ)のドリッパーで
点滴抽出のハンドドリップを行なうことも当然に可能である。
つまり、使用する器具が抽出方法を規定することにならないし、
同じ器具を用いても、香りや濃度を含め得るべきコーヒー液の味わいを
変える(変わってしまう)ことは、容易に発生するのである。
 
したがって、抽出方法についても各人の嗜好に合わせて
試行錯誤していけばよいわけで、「こうであるべき」という教条的な
抽出の技法ばかりに囚われることは珈琲の楽しみを減らす、と思う。
 
私自身が珈琲を楽しむ際に、様々な器具と抽出方法を用いることは
前述の通りだが、頻度で言えば布(ネル)ドリップと紙(ドリップ)が多い。
頻度の観点で「ドリップ派」とでもいえばよいのだろう。
(続く)
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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