夏と修羅

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2017年07月18日 05時30分]
「尾張名古屋は城でもつ」…それゆえかそれなのにか、1959年にSRC造で再建された名古屋城の天守は怪獣によって何度も破壊される。1967年に大映のギャオスが、1992年に東宝のバトラが壊し、2019年には市長の河村たかしが壊す。許せん。だが、再建天守を最初に破壊したのはゴジラで、1964年に堀で足を滑らせた不慮による。許す。この時(映画『モスラ対ゴジラ』)のゴジラは、名古屋城の南南東に位置する名古屋テレビ塔を先に壊してから、城の北西側に回り込んで近付いた。熱田台地の上にある城下町から台地の西側へ一度下りて台地の北西端を確かめに行ったゴジラは、「ブラタモリ」名古屋編でのタモリよりも丁寧な足跡を印した。褒める。そして、そのゴジラが53年ぶりに…名古屋、上陸。
 夏と修羅 (1) 夏と修羅 (2)
 
「ゴジラ展」 (名古屋市博物館:特別展)
 
 夏と修羅 (3) 夏と修羅 (4)
この「ゴジラ展」は北海道立近代美術館(当時)の中村聖司が生み出したもので、福岡と札幌を巡ってから名古屋へ上陸した。他にも、川北紘一が監修して東京・大阪・金沢を巡った「大ゴジラ特撮展」、これを使い回した「大ゴジラ特撮王国」も横浜・広島を巡って鹿児島へ上陸している。また、「特撮のDNA」展は福島を巡って佐賀へ上陸する。山根恭平が《あのゴジラが最後の一匹とは思えない》(映画『ゴジラ』)と言っていた通り、ゴジラは同時にいくらでも存在する。富山省吾が《人間が生み出したゴジラなのに、人間が制御できない》(「怪獣王に迫る」上/『中日新聞』 2017年7月13日)と言っていた通り、特にここ4年くらいはゴジラもドサ回りに忙しい。
 
 夏と修羅 (5)
第1形態「ゴジラの誕生」…誰も見たことのない水棲生物の新種。それ以上は現物を調査しないと何にも言えません。
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第2形態「これがゴジラ映画の「ものづくり」だ 『東京SOS』の特撮美術・デザイン・造形」…そう、生物です。ですから人の力で駆除することができます。同じ自然災害と区分しても、地震や台風とは違います。
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第3形態「昭和~平成~ミレニアムの特美・デザイン・造形」…そもそも出世に無縁な霞ヶ関のはぐれ者、一匹狼、変わり者、オタク、問題児、鼻つまみ者、厄介者、学会の異端児、そういった人間の集まりだ。気にせず好きにやってくれ。
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第4形態「ゴジラ、スクリーンの外へ ヴィジョンの広がり」…これでゴジラがこの星で最も進化した生物という事実が確定しました。
 夏と修羅 (9)
 
筆踊るデザイン画や詳細な指示が書き込まれたセット図面には思わず見入ってしまうが、展示の構成と見せ方は能が無くて楽しくもなんともない。ふ~ん、あぁそう、で終わり。つまらん。会場を熱焔と内閣総辞職ビームで破壊したくなる。もっと、声出しOK!コスプレOK!サイリウム持ちこみOK!の絶叫発声可能応援展示とか、ブッとんだ面白さを工夫して「すごい、まるで進化だ」と言わせてほしかった。
 
 夏と修羅 (10)
心象の灰色鋼から 琥珀の欠片が注ぐ時 怒りの苦さまた青さ 唾し歯軋り行き来する 俺は独りの修羅なのだ 真の言葉は失われ 雲は千切れて空を飛ぶ 歯軋り燃えて行き来する 俺は独りの修羅なのだ 新しく空に息つけば ほの白く肺は縮まり 雲の火花は降り注ぐ…「ゴジラ展」に夏と修羅をスケッチする。私は好きに観た、君らも好きに観ろ。
 
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鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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