再発見の新梢 後篇

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2017 [2017年03月22日 01時00分]
コーヒーの世界を再び発見する者は、‘フラヌール’(flaneur:風来人)なのか? そこに新梢はあるのか?
 
【集会当日の新梢】 2017年3月20日
 
 再発見の新梢 (15)
連泊した宿「ホテル アクセラ」をチェックアウト。バッハブレンドとバタートーストで朝の「カフェ・バッハ」に憩う。トレセンへ行って中川文彦氏らと談話…「あ、もう行かなきゃ!」。三ノ輪から日光街道を都バス乗り継ぎで北上、催事の会場へ。
 
 再発見の新梢 (16) 再発見の新梢 (17) 再発見の新梢 (18)
富士珈機の東京支店セミナールームを会場とした日本コーヒー文化学会の焙煎抽出委員会の催事、ディスカバリー焙煎機の実技を交えた集会は、2015年2月15日(再発見の風来)、2015年11月14日(再発見の逆襲)、2016年3月5日(再発見の覚醒)、2016年9月11日(再発見のコク)と続いての5回目、テーマは「焙煎と香味」。まずは、山内秀文委員長のオリエンテーション。続いて、山口崇氏の発案による「焙煎時の排気気体の湿度計測実験」を高木誠氏が代行プレゼンテーション(この発案には焙煎の雰囲気の捉え方に課題があるので、厳しい意見を私は述べた)。そして、今般の本旨であるリントン・ラスナの焙煎の計画と実践、ねるっこ抽出での試飲、焙煎の意図と実際の検証、意見交換を開始。過去4回の集会では毎回2人1組で計20釜だったが、(事前の私の意見も汲み取ってもらい)今般は5人1組で計8釜の焙煎。その釜数を減らした分、意図と検証の意見交換に時間を割いた。私も大坊勝次氏と同じ組に参加、5人で話し合い、深煎りの釜は大坊さんが、浅煎りの釜は私が焙煎役に。前半の火力を抑え過ぎて2ハゼをかなり低い温度帯(摂氏207度)で引っ張った大坊さんの焙煎は、意図よりも酸が残って燻りも強いものになって残念。私は皆が討議中でも火力と排気の設定を割り出しておいて、最初から最後まで火力一定(0.65)ダンパー固定(3.5)の‘一本焼き’。投入後はほったらかしで穏やかな焙煎曲線を描く推移、摂氏192度で約18分半の焙煎終了。予想通りの焙煎工程で思った通りの香味特性が出てシメシメ。他の組でも、私の‘一本焼き’を模す者、大坊さんの焙煎に倣う者、それらと真逆に走る者など、ワイワイと談じながら挑んでガヤガヤと談じながら味わって盛会。単に香味がどうなったかではなくて、どんな設定やどれくらいの調整がどういう香味に結びついたのか、という言が増えてシメシメ。閉会後に参加者の大半が「ジェントル・ビリーフ」へ移動、毎度の立食の懇親会でも賑々しい雰囲気は続く。私も延々と喋って…「あ、もう行かなきゃ!」。別れを告げ、地下鉄と新幹線を乗り継いで帰途に着く。
 
 再発見の新梢 (19)
帰宅後、買った「カフェ・バッハ」の焼き菓子と「PRANA CHAI」のチャイティー、貰った厦門産の釣魚臺紅茶と大坊さんのブレンドコーヒー、土産を荷から取り出しながら思う…今般の分科会催事は、意図と実際の差違、嗜好や官能の差異、そこを互いに認識しあう時空としては好かった、と。パルミエを食べながら、「予想通りとはいえ、綺麗な酸味が強く広がって渋みは残らない浅煎りが‘一本焼き’でできて好かったなぁ」と「再発見の新梢」を独り呟いた。‘フラヌール’(風来人)が遊び歩きを続ける限りは、コーヒーの香味もまた新たに芽吹いていくのだ。
 
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コメント

じょにぃ URL [2017年03月25日 00時48分] [編集]

帰山人さん。
ねるっこはいかがでしたか?
いい値段するので買えませんです。

それと
どうでもいい事ですが
今回はほていやじゃなかったんですね。

to:じょにぃさん
帰山人 URL [2017年03月25日 12時35分]

「ねるっこ」に関して(集会の実演による)
前回(販売前の昨年9月)…ドリッパー底面からのシャワー状の湯の滴下が不安定、特に外周部は滴下しない穴もあった。使用した5つの「ねるっこ」の間でも滴下の個体差が大きく、参加者からは「安定した抽出器具のはずが…」と否定的な危惧の声も出た。
今回…ドリッパー底面からの湯の滴下が、概して設計通り(中心部は太く、外周部は細い滴下)に目詰まりなく安定した。使用した4つの「ねるっこ」にも個体差はみられず、参加者から改善に驚く声はあっても否定的な意見は聞こえてこなかった。
尚、今回はネル布(森光仕様の天竺編みヘンプコットン)を前回より深いもので抽出しました。焙煎直後の抽出では粉が大きく膨らんで溢れそうになった前回の状態を改善するため。
私個人は抽出の経過で注湯を加減できない器具を常用するつもりがないので「ねるっこ」に気を入れられないが、今回の具合は抽出液の出来からみても悪くはなかった。

「ほていや」に関して
常にほていや優先だが、1泊目が満室で予約できなかったため、今般はアクセラにした。

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Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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